「主任級ですが、手取りは16万円台です」と語る30代男性

2022年7月8日（金）18時10分　キャリコネニュース

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「以前はIT業界で働いていましたが、過重労働で身体を壊して転職しました」

こう打ち明けるのは、現在サービス系の職種で働く30代後半の男性（神奈川県／正社員／未婚）だ。過重労働からは解放された様子だが、男性は現在“生活苦”という名の別の苦難に悩まされている。（文：福岡ちはや）

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「賃貸の更新や引っ越しがあると、その先の生活がきつくなります」

現在、年収300万円の男性は「主任級ですが、手取りは16万円台しかありません」とこぼす。

「1人暮らしなので生活費だけでカツカツで、ボーナスがないと毎月赤字かトントンです。賃貸の更新や引っ越しがあると、その先の生活がきつくなります。余裕がないので交際することも難しく、結婚も半ば諦めています」

とはいえ、今の勤務先に昇給制度がないわけではない。現に男性は「4月に昇給し、給料は月3000円上がりました」という。しかしそれ以上に支出が膨らんでいるため、一向に生活がラクにならないのだ。

「住民税や社会保険などが2600円ほど上がったので、手取りは月400円しか上がっていません。物価高や光熱費の高騰に追いつきません。最近はスーパーの半額なども3割引きなどで割引率が下がってしまっていたりして、節約も難しくなってきています」

額面が上がっても、手取りが上がらなければ意味がない。日本全体の賃金水準が上がり、過重労働しなくても普通に生活できるだけの給与をもらえるような社会になってほしいと願ってやまない。

【シリーズ：手取り20万円以下の人々】