長生きの新常識!歯科医師が教える「正しい口腔ケアの方法」

2022年10月4日(火)17時0分 ココカラネクスト

 年齢を重ねて更年期に差し掛かるにつれ、口臭や歯周病など、口腔トラブルに悩む方が増えています。実際にこれらを気にしている、という方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、口の中をきれいに保つために、今日からできる口腔ケアの方法やトラブルを起こさないための対策、予防についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

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1.更年期に起こりやすい口腔トラブル

更年期を迎えると、起こりやすくなる口腔トラブルは以下の3つです。

1‐1.口臭

更年期になると、男性も女性もホルモンバランスが崩れやすくなります。唾液の量が減り、口の中が乾燥した結果、口臭が強くなります。

唾液には、プラークなどを洗い流すことで口の中を清潔に保ったり、食べかすを消化器へ流したりする役割があります。そのため、唾液の量が減ってしまうと、口の中の細菌が増えやすくなり、より口臭が強くなってしまうのです。

1‐2.舌痛症

閉経後の女性に多くみられる症状のひとつである舌痛症は、名前の通り舌の痛みを感じ、ヒリヒリするような感覚があります。舌に疼痛を引き起こすほかの疾患との特徴的な違いは、「常に舌が痛むというわけではない」ことです。

ほとんどの方は、意識が舌に集中していないとき、テレビを見ているとき、趣味を楽しんでいるときなどは舌の痛みが気にならないようです。原因は特定しにくいものの、睡眠不足、人間関係、将来の不安や仕事のストレスなど、さまざまな要因で痛みが強まることがあります。

1‐3.ドライマウス

口内が乾燥するのが「ドライマウス(口腔乾燥症)」です。更年期を迎え唾液の分泌量が減り、口内が乾燥してしまうことによって起こります。

また、不安や緊張、ストレス、内服薬の副作用などによって口内が乾燥する場合もあります。

2.更年期の口腔トラブル予防のポイント

ここからは、更年期の口腔トラブルを予防するために、日頃から取り組めるケアをご紹介します。

2‐1.咀しゃく回数を増やす

食べ物をしっかりよく噛み、咀しゃく回数を増やすことにより、唾液の分泌量が増えます。唾液の自浄作用で、口の中の汚れが流されるため、口臭や歯周病の予防にも有効です。また、食べ物もおいしく感じるようになります。

2‐2.よく口を動かす

よくしゃべる、歌う、よく噛むなどの習慣を身につけることも、トラブルの予防になります。顔の筋肉や舌をよく動かすと、ドライマウスの解消や予防に役立ちます。よくしゃべると唾液が分泌されやすくなり、口内の乾燥を防げるため、歯周病予防にもつながるでしょう。

2‐3.ストレスを溜め込まない生活を心がける

前述したトラブルのうち、舌痛症の予防・解消の鍵は、ストレスのマネジメントです。ストレスや不安を溜め込み、脳がつらいと判断してしまうと、舌にピリピリとした原因のない痛みがあらわれることがあります。

舌痛症を予防するためにも適度な運動、心身のリラックスの時間を取り入れて、ストレスのマネジメントを心がけましょう。

3.口腔トラブルには漢方という手も

口腔トラブルを解消したいという方には、漢方薬を服用するというのもひとつの手段です。漢方薬はからだの内面にアプローチして、症状を根本から改善することを目的としています。

更年期の主な口腔トラブルは、口臭やドライマウス、舌痛などです。ホルモンバランスや水分代謝の乱れ、歯茎の栄養不足、腎臓などの臓器の機能低下による老廃物の排出低下などが原因として考えられます。

口腔トラブル改善には、「血流や水分の循環をよくして口の中に潤いを与える」「口の中の痛みを和らげる」「口の中の毒素を排出する」「消化・吸収機能をよくして栄養を歯茎に届ける」といった生薬を含んだ漢方薬が選ばれます。

漢方薬は自然由来の成分でできており、一般的に西洋薬よりも副作用が少ないといわれています。また毎日決められた量を服用するだけでいいので、手軽に始めることができるというのも利点です。

ここからは具体的に、口腔トラブルに悩む方におすすめの漢方薬を紹介します。

<口腔トラブルでお悩みの方におすすめの漢方薬>

・排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう):歯茎の腫れや痛みが気になる方
膿の排出を促進するとともに、痛みにも働きかけます。歯科では、歯槽膿漏や歯肉炎などにも用いられます。(※1)

・五苓散(ごれいさん):口内の乾燥、とくに歯周病やドライマウス(口腔乾燥症)に悩んでいる方
余分な水分を排出させることで、水分代謝の改善をはかることができます。(※2)

さて、「漢方薬を日常に取り入れてみたいけど、何を選んだらいいかわからない」という方もいるのではないでしょうか。

漢方薬は、自分に合ったものを服用しなければ、期待した効果を得られず、副作用が生じてしまう恐れがあるため、服用には注意が必要です。

自分に合った漢方薬を知りたいという方は、インターネット相談窓口を設けている「あんしん漢方」のようなサービスを利用し、薬効や副作用、漢方薬との相性、日常生活の養生法などを相談してみるといいでしょう。

●あんしん漢方

4.しっかり対策して口腔トラブルを改善しよう!

更年期を迎えるにつれて、悩む方が多くなってくる口腔トラブル。口の中の環境を意識し、ストレスを溜めない生活を心がけることが重要です。

症状の根本改善を目指す方は、専門家に相談して漢方薬の服用も検討してみてはいかがでしょうか。

<参考資料>
(※1)
くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ排膿散及湯エキス顆粒」
(※2)
くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「ツムラ五苓散エキス顆粒」

[文:あんしん漢方]

<監修者プロフィール>歯科医師 見立英史

日本口腔外科学会指導医・専門医/日本口腔科学会認定医
福岡市内の歯科医院および病院歯科口腔外科に勤務するかたわら、大学医歯薬学総合研究科の客員研究員として研究も行なっている。

<漢方監修>薬剤師 木村 英子

臨床検査技師/Vedic Healers Ayurveda basic course 修了
検疫所、病院にて公衆衛生・感染症現場を経験した後、インドでアーユルヴェーダに出会う
現在はAIを活用し、お手頃価格で漢方を自宅に届けてくれるあんしん漢方にて活躍中

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