コロナ禍で明暗くっきり 広島のお好み焼き店に「地域格差」が生まれた理由
2020年11月16日(月)8時0分 Jタウンネット
[みみよりライブ5up - 広島ホームテレビ] 2020年11月2日の放送では、新型コロナウイルスの影響でお好み焼き屋に「地域格差」が生じているという話題を取り上げていました。
「去年と比べて正直コロナ後の方が売り上げは良くなった。1日の売り上げは5千円から1万円は増えた」
こう話すのは、広島市安佐南区のお好み焼・鉄板焼「宮」の宮本満店長です。
いったい、なぜなのでしょうか。
売り上げが増えたのはなぜ?
お好み焼・鉄板焼「宮」では、コロナの影響で店内で飲食する客は減少する一方で、持ち帰りや宅配の売り上げは増加しました。オンラインのデリバリーサービスによる売り上げに加え、冷凍のお好み焼きも需要が大きく高まっているそうです。
店長の宮本さんは、地域に根付く顧客の存在が売り上げを支えたと話します。
「街中でやっていたらどうしても観光客が対象になるので、来なかったら絶対に売り上げが上がらない。郊外の店の方が安定すると思う。こういう時期だからこそ強いと思った」
実際、広島経済大学の調査によりますと、広島市内にあるお好み焼き店の4月の売り上げは去年と比べて平均56%に落ち込みましたが、8月の調査では71%まで回復しました。
ですが、繁華街の中区の店舗では、8月の調査でも売り上げは昨年比で平均58%。その他の区と比べると、売り上げが回復していません。
その理由について、広島経済大学の細井謙一教授は番組に、
「観光客が非常に少なくなっていて特に外国からの観光客はほぼゼロ。宴会需要も少なく売り上げの落ち込みが中区では大きくなっている。今回は業績に地域格差が大きく出てきた。本当に困っている店やエリアを重点的にサポートする対策が必要になるかもしれない」
と話していました。
広島の経済を支えるお好み焼き。回復の兆しは見えたものの依然として厳しい状況が続きます。
お好み焼き屋さんは広島の文化でもあるので、大変な時期ですが頑張ってもらいたいです。
(ライター:momiji)
(11月16日11時10分追記:記事初出時、タイトルに誤字がありましたので、修正しました)