【株主優待】超初心者は何の銘柄を買うべき?「2万円未満」で長期保有したい2銘柄

2024年11月23日(土)11時0分 婦人公論.jp


イメージ(写真提供:Photo AC)

「株式投資の超初心者がまず買うべき株は?」と聞かれて、考えた末に答えるのは、「2万円未満で買え、知名度が高く、時価総額も高い2銘柄」です。はじめての株として初心者も手が出しやすい「ソフトバンク」と「日本電信電話」をおすすめする理由をお話しします。※株価は11月15日終値(株式投資という特性上、利益を必ず保証するものではありません)

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「株式投資の超初心者」は何を買うべき?


これまで株式投資をしてこなかった人から、「何の銘柄を買えばいいの?」と聞かれたときに、筆者は、たくさんの選択肢の中から2万円未満で買える「日本電信電話(9432※)」と「ソフトバンク(9434)」を教えることが多いです。

※証券コード…証券取引所に上場する企業に割り振られる識別コードです。従来は数字のみの4桁で構成されていましたが、2024年1月以降に新規上場した企業には、数字だけでなく英文字も入ったコードが設定されるようになっています。

・日本電信電話(9432)(株価154.6円、最低投資額1万5,460円)

2023年7月1日付で1株を25株に分割した銘柄。

日本電信電話というと聞きなじみがないかもしれませんが、「docomo」などを展開する通信会社でNTTのことです。

株主優待もあり、権利は3月。100株を保有していると、2年以上3年未満でdポイント1,500ポイント、5年以上6年未満でdポイント3,000ポイントがもらえます。

・ソフトバンク(9434)(株価194.7円、最低投資額1万9,470円)

2024年10月1日付で、1株を10株に分割した銘柄。

「ソフトバンク」や「Y!mobile」を展開する通信会社です。ソフトバンクグループ(9984)ではなく、2万円未満で買えるソフトバンク(9434)を指します。

3月の株主優待では、継続保有1年以上で、1,000円分のPayPayマネーライトがもらえます。初回は2026年3月(2025年3月から1年間継続保有)です。

超初心者に向いている理由は「3つ」


それぞれ2万円未満で買える株でもあり、「株式投資というとまとまったお金が必要そうだけれど、この銘柄なら“へそくり”で買えそう」といったように、低予算で買える魅力はもちろんのこと、なぜ「日本電信電話」と「ソフトバンク」を提案するのか理由もあります。

〈理由1:時価総額が高いため〉


まず、この2社は時価総額※が高いです。

現在、時価総額ランキングでは「日本電信電話」は8位、「ソフトバンク」は21位。この時価総額ランキングには、投資をしたことがない人も、きっと聞いたことはある名前の企業が数多くランクインしています。

時価総額ランキングで、1位は「トヨタ自動車」、2位は「三菱UFJフィナンシャル・グループ」、3位は「日立製作所」。また、6位には「リクルートホールディングス」、7位には「ユニクロ」を運営する「ファーストリテイリング」などが名を連ねていて、いわゆる有名企業ばかりです。※順位は11月15日時点

この時価総額ですが、時価総額が上がると「稼げる企業」と認められ、会社規模も大きくなりやすいと言われています。「会社全体の価値が高いと評価」される企業を探す場合も、この時価総額が役立つのです。

※時価総額……現在の株価に発行済株式数をかけて求められる数値のことで、企業の価値や規模を評価する重要な指標

〈理由2:通信キャリア企業は参入障壁が高いから〉


「日本電信電話」、「ソフトバンク」に代表される通信キャリア企業は、他社が新規参入しにくいと言われています。理由のひとつとしては、新規参入するにしても、基地局などの設備投資費用が多く必要だからです。

「参入障壁が高い(※業界に新規参入したい企業が、障害が大きいと感じる)」事業内容なので、他社が新規参入して、そのうえ生き残るのは大変だとなんとなく想像できることでしょう。

〈理由3:それぞれ「連続増配銘柄」や「高配当銘柄」であること〉


株式投資をするうえで、株主優待だけでなく配当金がいくらなのかも見ておきたいところですが、日本電信電話は「連続増配銘柄」、ソフトバンクは「高配当銘柄」です。

「日本電信電話」は「14期連続での増配」をしています。

1株あたり5.2円の配当があり、100株保有していると、年間では100株×5.2円、つまり520円の金額の配当金がもらえます(金額は税引前)。来年も増配が行われると、配当金が増えるかもしれません。順調にいけば、長期的に保有しつづけるほど、受け取る配当金は増えていくわけです。

「ソフトバンク」では、連続増配銘柄ではないものの、2021年からは年間配当は1株あたり8.6円を維持していて、配当利回りは4%以上の「高配当銘柄」です。100株保有していると、年間では100株×8.6円、つまり860円の金額の配当金がもらえます(金額は税引前)。

「株価がゼロ」になった極端なケースでも……


株式投資で伝えておかなくてはならないのは、財務がよくても「株価は買ったタイミングよりも絶対にプラスになる」とは言いきれないことです。「プラスになるかもしれないし、マイナスになるかもしれない」と、いつも心に留めておかなくてはなりません。

しかし、100株で2万円未満であれば、もしマイナスになったとしても、そこまで精神的ダメージを受けにくいです。

株式投資は余裕資金で行うのがよいと言われていて、極端な例ですが「株価がゼロ」になっても気にならないくらいの額であれば、日々の株価を心配しなくてもよいことでしょう。

「日本電信電話」、「ソフトバンク」の2銘柄にそれぞれ投資して4万円。まずないとは思いますが、最悪、株価が0円になっても、現物株式で保有しているなら“損する金額は「合計4万円以内」”です。

もし株価がマイナスになったら、「ナンピン」といってさらに買い増しすることも方針として考えられます。

これが、資金に余裕のない場合の「値がさ株(※1単元(100株)の購入金額が50万円以上、株価5,000円程度以上の銘柄)」だとそうはいきません。

ある銘柄の株価を見ると、2024年11月現在では年初来安値をつけていて、1年前には100株で89万円だった株が、1年後の現在には約28万円とおよそ1/3になっているケースもあります。売らない限り損失は確定しないものの、投資した金額が半分以下になったのを見てしまうと精神的にもダメージを受けてしまう人も多く、だからこそ評価損になってもよい額、買い増しができるくらいの額で行わなくてはと感じます。

ただし、「株価がゼロ」にならなかったとしても、株価が下がって含み損※になるケースはあります。それでも配当金を毎年もらえ、「総合的に見てプラス」ならばよいと楽観的に考えられる程度で投資をしたほうが精神衛生上、楽なことでしょう。

※含み損(ふくみぞん、ふくみそん)…購入した時よりも株価が値下がりし、売却すれば損失が出てしまう状態のこと

〈「株主優待」とは?〉

ここで、「株主優待」について説明しておきます。私たちが株を買うと「株主」になれます。企業は株主に対し、割引券や優待券、お米やカタログギフトなどをプレゼントすることがあり、これが「株主優待」です。

〈「権利付最終日」とは?〉

権利付最終日とは、株主がその銘柄を保有することで、配当金や優待などの株主権利を得られる最終取引日のことです。

つまり、配当金や「株主優待」などを取得するためには、企業が決める「権利確定日」に、株主として株主名簿に記載されている必要があります。

例えば、2024年11月末の権利付最終日は11月27日、権利落ち日は11月28日です。そのため、11月末に優待を実施している企業の「株主優待」の権利を受けるためには、11月27日までに株を買っておかなければなりません。

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