妖しく幻想的な「覆面和踊」の魔力 世界に羽ばたく「太宰府まほろば衆」代表インタビュー

2019年11月24日(日)20時0分 Jタウンネット


令和という元号が定められて以来、一躍脚光を浴びているのが、福岡県太宰府市だ。


太宰府には、古代、「大宰府政庁」が置かれ、政庁の建物が立ち並び、九州の政治経済・軍事・外交を司る役所として、1000人を超える官人が勤めていたと伝えられる。


この地に、顔を覆い、ドラマチックに舞う、独特の世界観を表現する、ユニークな集団が存在する。あるときは優雅に、またあるときはリズミカルに踊り、観る人をひきつけて離さない。まるで「神の世界に迷い込んだようだ...」と表現する人もいるほどだ。


その集団とは、覆面和踊(わおどり)集団「太宰府まほろば衆」。既にその名をご存じの人も少なくないだろう。


いまツイッター上で、「人面を隠して舞う」スタイルのパフォーマンスが話題となっており、その代表として「太宰府まほろば衆」の画像が取り上げられている。静止した画像ではあるが、その世界観は十分に伝わって来る。


彼らが顔を隠し、覆面をして踊るのは、なぜなのか? 「太宰府まほろば衆」代表に聞いた。


「お子様にはギャン泣きされますが(笑)」


「太宰府まほろば衆」代表は、2019年11月20日、メールを通して、次のように答えてくれた。


——顔を隠す、覆面をするスタイルの舞が生まれたきっかけは?


チーム作りのお話があった時点で「他とは違うもの」を目指しスタートさせました。覆面が登場したのは3作目からでございます



——顔を隠す、覆面をするのはなぜですか?


雰囲気・空気感を強めるためです



——顔を隠すことへのこだわりのポイントは?


世界中に顔を隠す伝統がございます中で、日本ならではの何かしら和の要素を取り入れたものを考えます



——顔を隠すとどういう効果があるのですか?


個を隠し一つの群舞として確立させます。それにより作品ごとのテーマを強く押し出すことができると思います



——顔を隠すことに対して、お客様の反応はいかがですか?


「かっこいい...」「鳥肌が...」「性癖が...」などのお言葉ありがたく受け取っております。「怖い...」「人外...」「「強い...」なども同じくとてもありがたいです!
ある意味そこを目指しておりますので。お子様にはギャン泣きされますが(笑)



——「人面を隠して神仏を祀る」舞いについてのツイートがいま拡散していますが、コメントをいただけますか?


いえいえ、私どもは伝統芸能ではございませんので『神仏を祀る』などおこがましく恐縮でございます。新ジャンルのエンターテイメント的なものを目指しておりまして、テーマとして神仏、偉人、妖怪などを表現し、それらにまつわるストーリーをもって皆様に楽しんでいただける作品作りに取り組んでいます



「太宰府まほろば衆」は、19年9月26日から10月3日まで韓国・安東(アンドン)市で開催された「国際マスクダンスフェスティバル」で最高賞である大賞に選ばれた。


このイベントは世界の仮面舞踏家が集結する祭りで、まほろば衆がトップを獲得したのは、13か国31チームが参加した個人の部(1〜4人制)だ。


演舞のテーマは「梅王丸」。歌舞伎の演目「菅原伝授手習鑑」に登場する菅原道真公に従った家臣が登場する。笠をかぶりマスクを着け、ダイナミックな動きで表現したという。


世界のマスクダンス(仮面舞踏)が集う催しの中でも、「太宰府まほろば衆」は特別な評価を受けたわけだ。国内では既に知られている覆面和踊集団だが、今後は世界にその活躍の舞台を広げてゆくのかもしれない。


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