50歳からは、10歳の少年のように無邪気に生きてみる。松浦弥太郎さんによる、人生を楽しく過ごすための考え方とは「セカンド・バースデーを祝う」「コンセプトを決める」

2024年12月16日(月)12時30分 婦人公論.jp


(写真提供:Photo AC)

50歳になり、「これからどうやって生きていこう…」「仕事や人生に疲れを感じている…」など、これからの人生に不安や焦りを感じている方もいるのではないでしょうか。エッセイストの松浦弥太郎さんは、50歳からの人生のコンセプトを「おもしろく、楽しく、好きなように」と決め、10歳の少年のように無邪気に生きることを理想としているそう。そこで今回は、松浦さんの著書『50歳からはこんなふうに』より、これからの人生をおもしろく・楽しく生きるためのヒントを一部ご紹介します。

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まるで10歳の少年のように、大人こそ無邪気に生きよう


人生80歳まで生きるとして、あと30年。100歳まで長生きできたら、あと50年。

漫然と時間を過ごすのでは、ただ老いるだけかもしれませんが、自分で「これからのコンセプト」を決めて、自分を「主人公」として物語の「シナリオ」を描こうとすれば、なんだかまったくあたらしい人生のようで楽しみになります。

僕のコンセプトは、「おもしろく、楽しく、好きなように」。

まるで子どもみたいに、わんぱくなコピーだと笑われるかもしれません。でも、そこがいいんじゃないかと気に入っています。そう、子どもでいいんです。

「無邪気な少年」をもう一度育てていく


理想は、10歳のころの自分のように生きること。打算も計算もなく、目の前にあるおもしろいことに夢中になって、日が暮れるまで遊んで、「なんだってできるさ」と自信満々。

とにかく今日を楽しむ。いやなことがあっても明日には忘れる。10歳の男の子って、そんな元気な生き物です。

僕はここから先の人生を、お金を貯めることや、もっと偉くて有名な肩書きを得ることを目標に過ごしたいとは一つも思いません。

自分がたしかに通過した、けれどいつの間にか、どこかに置いてきてしまった「無邪気な少年」をもう一度、自分の中で育てていこう。このコンセプトが決まった瞬間から、僕の視界は明るく、毎日が楽しくなりました。

二度目の人生がはじまるセカンド・バースデーを祝おう


たとえば、50歳という節目をこんなふうに考えてみてもいいかもしれません。

49歳までの人生とは別物の、まったくあたらしい人生がはじまる「二度目の誕生日」。セカンド・バースデーって、ちょっとすてきな響きではありませんか。生まれ変わりと言ってもいいかもしれません。


(写真提供:Photo AC)

人生は一度きり、とは言われるけれど、実はその人生が生まれてから49歳までの「前編」と、50歳から死ぬまでの「後編」の2段階方式だとイメージしてみたら。

なんだか「一粒で二度おいしい」みたいで、前向きな気持ちが湧いてくると思うんです。

今までの延長で1年ずつ歳を重ねるのではなく、もう一度あたらしく生まれたと考えてみるだけで、「こんなことをはじめてみようかな」と発想が広がって、心と頭が解放されていく気がします。もちろん、これまでの反省や後悔もあるにはあって、でも、それを踏まえてのあたらしい自分になる。

心を若返らせることは自由


セカンド・バースデーから数えるとしたら、60歳はまだ「10歳」、70歳でようやく「20歳」です。

もちろん、体に無理をさせてはいけないけれど、心をピカピカに若返らせることは自由なはずです。

そう、心は無限大な自由。この自由を満喫できる大人がたくさんいる社会のほうが、僕は好きだし、そんな社会の登場人物でありたいと思います。

少なくとも社会の荷物にならないためにも。

※本稿は、『50歳からはこんなふうに』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。

婦人公論.jp

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