幸せな老後を過ごすために50代で手放しておきたい3つの「G」

2024年12月24日(火)20時30分 All About

消費経済ジャーナリストの松崎のり子さんは、50代になったら「ストレスは溜めずに、お金は貯める」を心がけてほしいとアドバイスします。その理由は、健康を害する要因の1つがストレスだからです。

病気になると医療費にお金がかかるし、働くことができなくなれば収入減も避けられません。そうならないためにも、50代で手放しておいた方がよい3つの“G”があると、消費経済ジャーナリストの松崎さんは言います。それは一体、どんなことなのでしょうか。

ストレスはお金と健康の大敵!

——50代になったら「ストレスは溜めずに、お金は貯める」とアドバイスされていますが、それはなぜなのでしょうか。
松崎さん:楽しい老後を過ごすためにも、お金と健康は非常に大事です。病気になると医療費にお金がかかるし、お金がないと健康な生活を維持するのが難しくなります。健康を害する要因はいろいろありますが、その1つに挙げられるのがストレスです。
また、ストレスが溜まると、お酒の量が増えたり、必要以上に買い物をしたりして、お金を使ってしまいませんか? そして、ストレスが溜まると免疫⼒が下がりやすくなり、病気になったり、最悪メンタルを病んでしまったりすることもありえます。
心身の不調で仕事が続けられなくなれば、お⾦を貯めるどころではなくなりますよね。ですので、決してストレスを侮ってはいけません。

ストレスのもとになる3つの“G”を手放そう!

——ストレスは健康とお金の大敵ということですが、自分では気づかないうちにストレスを溜めてしまっている人が多いのではないでしょうか。
松崎さん:そうですね。ストレスの要因もさまざまあると思いますが、その中でも人をじわじわと疲弊させ、大きなストレスのもとになる3つの“G”があります。それは、「我慢(Gaman)」「頑張り(Ganbari)」「義理人情(Girininjyou)」です。できればこれらは、50代で手放してほしいと思います。
若い頃はある程度の我慢と頑張りで、何とかやってこられたという方も、50代ぐらいになると急に病気になったりします。ちょうど勤続疲労が出てくる年代でもあるかもしれませんが……。
例えば、50代になれば管理職として仕事の責任が重くなるだけではなく、部下の愚痴も聞いてあげたり、上司からのプレッシャーにも耐えなくてはならなかったりします。
いくら仕事がしんどくても、家のローンや教育費があると、頑張って働くしかありません。また、働きながら家事や育児、親の介護など、同時に多様な役割をこなして頑張っている人もいますよね。
このように、3つの“G”にがんじがらめになって働き、心身の不調をきたしてしまうのです。なぜ自分を犠牲にしてまでも、3つの“G”を優先してしまうのかというと、やはり他人から良く思われたいというのがあるからです。
「無責任で仕事をせず、不義理な人だ」と思われるより、「一生懸命に仕事をして、義理も人情も果たしてくれる良い人だ」と思われたい。だから我慢して頑張り、相手にも誠実に応えてしまうのです。

50代からは自分を大事にした生き方を

——人生の折り返しになる50代で、ストレスのもとになる3つの“G”を手放すということですが、急には難しい……という方も多いと思います。どのように考え方や生き方を変えていけばいいでしょうか?
松崎さん:残りの人生のために「人から見られる自分ではなく、自分自身を大事にしよう」と、少しずつ考え方をシフトチェンジしてみてください。
また、50代からは何でもかんでも頑張るのではなく、「この先会社を辞めても、健康を維持しながら、どんなふうに仕事をしていけば、楽しくストレスを溜めずにやっていけるかな」ということを考えながら、仕事のやり方を変えていくのも、1つなんじゃないかなと思いますね。
教えてくれたのは……消費経済ジャーナリスト・松崎のり子さん
『レタスクラブ』『ESSE』など生活情報誌の副編集長として20年以上、マネー記事を担当。多くの貯蓄達人の家計とライフスタイルを取材・分析した経験から、貯蓄成功のポイントは貯め方よりお金の使い癖にあるとの視点で、貯蓄・節約アドバイスを行う。雑誌やwebを中心に消費者目線で情報を発信。著書に『定年後でもちゃっかり増えるお金術(講談社)』『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない(講談社)』など。
(文:All About 編集部)

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