「草むらに空がおっこちてる」 日常をファンタジーに変える彫刻に5万いいねの大反響
2022年12月24日(土)17時0分 Jタウンネット
まるで、ファンタジー小説の挿し絵みたい......!
思わず目を疑う1枚の写真が、ツイッター上に投稿された。それがこちらだ。
草むらのなかに、丸い「空」が浮かんでいるのだ!
よくよく見ると、丸の下には軸のようなものが。なんだか大きなキノコみたいだ。それを身をかがめてそれをのぞき込んでいる女性も、小人に見えてくる。
この写真は、多摩美術大学出身の彫刻家・勝木杏吏さんが、2022年12月4日に自身のツイッターアカウント(@anrisan2020)に投稿したもの。
「作品の特性を活かして草むらに置いて撮りました」というつぶやきを添えているが......これは一体、どういう作品? Jタウンネット記者は8日、勝木さんに話を聞いた。
「空溜まりだ」「空が生えている」
勝木さんは金属を扱って作品を作る彫刻家だ。現在は大阪を拠点に活動している。
話題の作品は、医療施設の野外デッキに置く予定のものだという。ステンレス製の作品で、表面は鏡面仕上げ。そのため、季節や時間帯によって作品のビジュアルは移り変わっていく。
一度設置すると動かせなくなるため、違う場所にも連れていきたいと思い、4日、神奈川県内にある静かな河原に置いてみたそう。
「草むらに置いたのは、空と草のコントラストで作品とロケーションのどちらの良さも引き立っていたのでそこに置きました。木が生い茂っていたらまた違ったと思いますが、今回の場所と季節のベストが草むらに青空でした」(勝木さん)
とても繊細に見えるが、ステンレスなので耐久性があり、野外でも錆びない。「"安定と不安定"が共存している視覚的面白さも作品の魅力です」と勝木さんは語る。パーツに分けて折りたためる仕組みなので1人でも簡単に運べるし、複数作れば作品を広げることもできるという、実用的なメリットもある。
非常にユニークな勝木さんの作品には、ツイッター上で5万を超えるいいねの他、こんな声が寄せられている。
「空溜まりだ」
「空蕈(スカイマッシュルーム)」
「空が生えている」
「草むらに空がおっこちてるの素敵すぎる」
「逆蓮の葉みたいできれいだ」