「特急列車で隣にガタイのいいオジサンが着席。寝たふりをしていたら『おい!おい!』と呼ばれ...」(兵庫県・50代男性)
2023年12月24日(日)17時0分 Jタウンネット
シリーズ読者投稿〜忘れられない「あの人」と〜 投稿者:Kさん(兵庫県・50代男性)
50年以上前、小学生だったKさんは一人で名古屋までういろうを買いに行った。
特急に乗り、窓際の席に座っているとガタイのいいおじさんが隣に座ってきて......。
<Kさんの体験談>
現在59歳ですが、50年くらい前、私が小学生の頃です。
家でテレビを観ていた時、「遠くへ行きたい」という旅番組がやっていました。
なぜか無性に電車に乗りたくなった私が、玄関にいた母親に「母ちゃん、ちょっと名古屋まで、ういろう買ってくる」と言うと、
「えー名古屋までういろう買いに行くんか?気をつけてな!」
と言われたので、国鉄で大阪まで出て、環状線鶴橋駅で近鉄特急ビスタカー2階席のチケットを購入し、窓側席に座りました。
「おい!おい!」と...
すると、隣にガタイのいいおじさんが座ってきました。
貫禄で威圧されてしまい、大人しく寝たふりをしていたらおじさんに「おい!おい!」と呼ばれ、「これ食べ !」ってカップアイスをもらいました。
私は「ありがとうございます。いただきます」と言って、そのあと、2、3話しました。
最後は「名古屋まで行くんか?」と聞かれたので、「はい!」と答え、会話が終わりました。
窓から景色を見ていたら、いつの間にか名古屋に着き、隣に座っていたおじさんはもういませんでした。
最後にもう一度お礼を言いたかったです。
今は、見ず知らずの隣席の人に「これどうぞ」とは、気軽に言いにくい時代になってしまったと感じています。
59歳になった今でも、あのアイスをくれたおじさんは忘れられません。
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(※本コラムでは、プライバシー配慮などのため、いただいた体験談を編集して掲載しています。あらかじめご了承ください)