恵方巻き需要で値上がりする野菜とは? 2月の“野菜予報”

2024年2月1日(木)10時45分 ウェザーニュース

2024/02/01 05:00 ウェザーニュース

2月に入ってからも気温は高めで推移すると予想されていますが、冬を感じさせる寒さが訪れる日もあるようです。天気の影響を強く受ける野菜の生育や出荷状況が気になります。
2月の野菜の出来や価格の見通しについて、スーパーマーケット「アキダイ」(本社・東京都練馬区)の秋葉弘道社長に教えていただきました。

2月にお買い得になる野菜は?

2月の野菜の価格について、やはり暖冬の影響は大きいようです。
「暖冬の年というのは、野菜はおおむね安くなるんですよ。何でも安いって言っても過言じゃない。
今、ダイコン、キャベツ、ハクサイ、ブロッコリーなどの大型野菜はよく出回っています。ただし、雨も野菜の生育にとって重要な要素になるので、そのあたりの心配はあります。雨が降らなくても降りすぎても、一時的に値上がりする可能性はあります。
ジャガイモ、タマネギに関しても、今年は西の方の生産地での調子がいいので、大きな問題はありません。ジャガイモは新ジャガが潤沢に出回ってきているので、心配はないでしょう。タマネギ自体は1月に続いて例年より1.5倍くらいの値段ですが、大きく値上がりすることはなさそうです。
レンコンも安いですね。トマトが少し値上がりしていますが、それほど高いと感じないのではないでしょうか。ずっと高値だったのがその反動でかなり安くなって、その反動でまた上がるっていうことです」(秋葉社長)

2月に値上がりしそうな野菜は?

おおむね安定しているといっても、ちょっとした天候の変化や季節のイベントが影響して価格が上がるものもあるようです。
「キュウリは、2月のはじめに1月と比べて高くなります。これは毎年のパターンなのですが、恵方巻き需要で値上がりするのです。恵方巻きは、コンビニでもどこでも販売しますが、キュウリがほぼ必ず入っています。ただ、暖冬の影響で平年と比べれば安めで、2月の第1週が終わったくらいから落ち着いてくるでしょう。
この後高くなるものとしてはナスもあります。ナスはハウス栽培でずっと順調だったのですが、暖冬とはいえ主産地である高知などで寒くなった影響があり、ちょっと値上がりします。1〜2週間したら、その後は下がってくると思います。
ミカンとリンゴの価格については、相変わらずよくありません。これは、生育期に雨が降らなかったり、高温の影響が、いまだに尾を引いているのです。両方とも例年より2〜3割高いです」(秋葉社長)
暖冬で野菜の生育がよいため、思わぬ影響をもたらす可能性もあるようです。
「2月後半から3月にかけて、春ものに変わるタイミングが端境期となって、値上がりする可能性があります。遅れるか早くなるか、いずれにせよどこかで値上がりすることはあるでしょう」(秋葉社長)

年末から1/3以下で買える春野菜も?

そろそろ気になってくる春野菜の様子はどうでしょうか。
「今、ナノハナなんかがいっぱい出ていて、値段もお値打ちになっています。ミツバも非常に安いです。年末に高値で、そこから一気に安くなりました。年末198円だったものが58円になるくらいです。
西の方に生産地のあるグリーンピースやソラマメもすごい勢いで出ていますね。ただ、その反動と飲食店需要があるので、2月に少し値段が上がるでしょう。
イチゴなんかも、これから基本的に価格は下がっていきます。一時期寒波の影響で少し減っていたのが、一気に出てきたからです。それにイチゴは、けっこう太陽の光が重要なんです。
今年は、天気予報などでも日照不足の話がなかったかと思いますが、天気がよかったので大きいものがいっぱい出回ります」(秋葉社長)
日々天気が変わるように野菜の出回りや価格も微妙に変化するものですが、よいものを見極め、おいしく食べていきたいものです。

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