SNS型投資詐欺でだまし取った金をマネーロンダリング容疑…3人逮捕、4年で500億円洗浄か
2025年2月12日(水)13時26分 読売新聞
警視庁
SNS型投資詐欺の詐取金をマネーロンダリング(資金洗浄)したとして、警視庁は12日、東京都足立区、会社役員(37)ら3人を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)容疑で逮捕したと発表した。警視庁は、昨年5月までの4年間で500億円超の犯罪収益が資金洗浄され、海外の金融機関などを経て詐欺グループに大半が還流したとみている。
ほかに逮捕されたのはいずれも中国籍の埼玉県草加市の女(37)と住所不定の男(35)の両容疑者。
発表によると、3人は仲間と共謀して、昨年2月22〜26日、SNS型投資詐欺グループがだまし取るなどした計約6451万円を、会社役員らが管理する複数の口座にインターネットバンキングを通じて振り込み、犯罪収益を隠匿した疑い。逮捕はいずれも今月10日。
3人は、他人名義の口座などを売買する「道具屋」から買い取るなどした約300の法人口座に、SNS型投資詐欺やロマンス詐欺を行う複数のグループが詐取した金を振り込んでいた。
会社役員は中国や台湾、ベトナムなどに拠点を置く詐欺グループと、SNS上のチャットを通じて主に中国語でやり取りし、グループから資金洗浄の手数料を得ていたという。
警察庁によると、SNS型投資詐欺は昨年、前年比2・8倍の6380件発生し、被害額は約871億円に上っている。