千葉の女性刺殺、現場で祈る小学生「何も悪いことをしてない人が襲われて…かわいそう」
2025年5月14日(水)7時30分 読売新聞
千葉地検に送検される少年を乗せた車両(13日、千葉市若葉区の千葉東署で)
千葉市若葉区の路上で近くに住む高橋
「物静かで優しい人だった」。高橋さんと30年以上の付き合いだったという80歳代女性はあいさつや立ち話をする仲だった。事件発生の2時間ほど前に現場を通ったといい、「人ごととは思えずショック」と目を潤ませた。
近くに住む70歳代男性は「とても優しい人だった。まさか事件に巻き込まれるとは……」と言葉少なに語った。
事件は11日午後5時5分頃に起きた。現場はJR都賀駅から東に約1キロの民家が立ち並ぶ細い路地で、買い物や散歩で利用する人が多い。現場には花をささげる人たちが訪れ、目を閉じて静かに高橋さんの
ニュースで事件を知り、現場を訪れて手を合わせた小学6年の男児(11)は「友達が近くに住んでいるので怖い。何も悪いことをしていない人が襲われてかわいそう」と声を落とした。
現場で手を合わせた70歳代男性は「毎日散歩している平和な地域で、悲惨な事件が起きてしまった。被害者の冥福を祈りたい」と話した。
少年が通う中学校では13日午後7時から、1〜3年生の保護者を対象に説明会が開かれた。学校側は事件の詳細には触れず、生徒の心のケアに努めるなどと説明したという。
祖父「誰でもいいなら私を…」
少年は祖父母と父親、兄2人との6人暮らし。事件後、少年の家族が相次いで取材に応じた。
少年は県警の調べに、「誰でもいいから殺そうと思った」という趣旨の説明をしている。
祖父は「誰でもよかったなら、私を殺してくれればよかった」と沈痛な表情を浮かべ、「被害者に対して言葉がない」と語った。
父親は、少年は中学生になった頃から極端に干渉されることを嫌がるようになり、「私ともあまりコミュニケーションが取れなかった」と語る。「小学生の頃に勉強のことで毎日干渉した。中学生になって拒否するようになり、関係が疎遠になった」と振り返った。