東北は梅雨末期の大雨に 15日は秋田県で災害級の大雨に厳重警戒 備えを

2023年7月12日(水)14時45分 tenki.jp

梅雨の終わりが近づき、大雨エリアは北陸から東北に移っています。ピークは2回で今夜遅くにかけてと、15日(土)とみられます。特に、15日(土)は秋田県内で過去にないような大雨が予想され、土砂災害や川の氾濫などに厳重な警戒が必要です。

大雨ピーク① 12日夜遅くにかけて

きょう12日(水)は、東北地方で梅雨末期の大雨になっています。
梅雨前線の活動が活発になり、秋田県仙北市の桧木内では午後1時までの48時間に降った雨の量が164.5ミリと、平年一か月の半分以上の雨が既に降りました。
午後2時現在、秋田県内では大雨警報が発表されている地域があり、土砂災害や低い土地の浸水に警戒が必要です。
昼前からは東北南部にも活発な雨雲が流れ込んでいます。午後2時現在、福島県のいわき市周辺で雷雨になっており、竜巻などの激しい現象にも注意してください。
(トップ画像のバツ印は落雷、丸印は雷が雲の中や雲の間で発生して、私たちにはゴロゴロと音が聞こえます。)
東北各地で、今夜日付のかわる頃にかけて、局地的な激しい雨や落雷、突風などに注意・警戒が必要です。

大雨ピーク② 14日夜〜15日 秋田県で災害級の大雨の恐れ

こちらの図は日ごとの予想降水量をまとめた図です。
13日(木)は梅雨前線の活動がいったん弱まる予想ですが、15日(土)をピークに再び梅雨前線の活動が活発になる予想です。
特に、秋田県では平年7月ひと月分の雨がわずか1〜2日程度で一気に降ってしまう所もありそうで、災害につながるような記録的な大雨となることも考えられます。
雨が激しくなるのは14日(金)夜からとみられ、暗いうちに災害級の大雨となりかねない状況です。14日(金)日中から情報を確認し、災害対策が必要になりそうです。

秋田県 過去最大を超える大雨の恐れ

こちらの図は、15日(土)に予想される24時間降水量の最大値と、その降水量がそれぞれの場所において過去最大の降水量と比較して何%に達するのか、ということを示しています(既往最大比)。
これが100%前後に達すると、甚大な被害の発生する可能性が高まり、150%を超えると犠牲者の発生数が急増する可能性があるという研究結果があります。
昨日の予想よりも秋田県内では既往最大比が100%を超える範囲がやや広がっています。
15日(土)の既往最大比は秋田県の白神山地の南麓や森吉山周辺で130〜150%が予想され、山形県の鳥海山の南麓も100%前後が予想されます。
予想にはまだ幅はあるものの、甚大な被害の発生する可能性が高まっています。
繰り返しになりますが、大雨は14日(金)夜には始まる予想で、夜間の大雨という点にも厳重な警戒が必要です。
※1 既往最大比とは、解析雨量が1kmメッシュ化された2006年5月以降に観測された雨量の最大値との比のこと。
※2 本間基寛,牛山素行:豪雨災害における犠牲者数の推定方法に関する研究,自然災害科学,Vol. 40,特別号,pp. 157-174,2021.

少しでも危険を感じたら自ら命を守りましょう

土砂災害や川の増水などの災害は、急に発生して、一気に被害が広がるため、避難が遅れると、命にかかわります。
そこで、避難のタイミングが重要です。
警戒レベル3の場合、高齢者や障害のある方などは、安全な所へ避難しましょう。
警戒レベル4では、対象地域でがけ崩れや浸水の危険のある方は、全員速やかに避難してください。
警戒レベル5では、すでに安全な避難ができず、命が危険な状況です。
このため、警戒レベル5緊急安全確保の発令を待ってはいけません。警戒レベル4までに、必ず避難してください。
天気が荒れてしまうと、避難の際の危険度が高まります。避難指示が出されていなくても、少しでも危険を感じたら、自ら避難しましょう。
不安を感じたら、その時が避難のタイミングです。「自主的に、早めに、安全な所へ避難する」という防災意識をもって、避難する際は、近所の方々にも声をかけ、複数で行動してください。
その他、防災時に気をつけたいことは、tenki.jp「知る防災」でご覧いただけます。

熱中症と隠れた傘マークに気をつけましょう

湿度の高い日が続くため、熱中症にも警戒が必要です。
あす13日(木)は東北南部を中心に30℃以上の真夏日が続き、15日(土)から17日(月)海の日は東北南部から真夏日エリアが日ごとに拡大する予想です。
こまめな水分補給と休憩を心がけて、熱中症に気をつけましょう。
16日(日)〜17日(月)海の日は晴れマークが増えますが、天気の急変に注意してください。
湿った空気と日中の暑さで大気の状態が不安定になる見込みで、局地的な雷雨の恐れがあります。
海辺が恋しい暑さで、夏山シーズンも近づきますが、天気の急変には要注意です。
雷注意報が発表されていないかや、雨雲レーダーや雷レーダーをこまめにチェックしてください。

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