暑い夏に飲みたい 体を冷やすお茶の種類は? お茶の薬膳的な効果

2023年8月6日(日)5時10分 ウェザーニュース

2023/08/06 04:00 ウェザーニュース

今年も夏の暑さが格別です。水分を十分摂って、熱中症対策に努めなければなりません。夏場は冷たいお茶で水分補給している人も多いと思います。
ウェザーニュースでは、「麦茶」「緑茶」「ほうじ茶」「紅茶」の4つの選択肢から「夏場によく飲むお茶は?」というアンケート調査を実施しました。
結果をみると、「麦茶」の割合が最も多く、全体の7割近くに上ります。次いで「緑茶」が23%で、「ほうじ茶」7%、「紅茶」4%と続きます。

ところで、お茶にも体を冷やす性質のお茶と温めるお茶があるのをご存知でしょうか。
源保堂鍼灸院(東京都渋谷区)の瀬戸佳子先生(国際中医薬膳師)に、体を冷やしてくれるお茶はどれか教えていただきました。

お茶の種類によって効能が異なる

東洋医学・薬膳では、体を温めたり冷やしたりするなど、食材ごとにさまざまな効能が明らかになっているそうです。お茶も、種類によって効能が異なるのでしょうか。
「全体的な傾向として、発酵しているもの(お茶など)は、発酵が進んでいるものほど体を温める作用が強くなります。
また、煎ったお茶はそのままのものより、体を冷やす作用が緩和されていたり、体の湿気の排出を促す作用が強くなっていたりします。
特に、穀類のお茶(玄米茶やハトムギ茶)は、夏に弱りがちな胃腸の調子を整えてくれます」(瀬戸先生)

お茶の薬膳的な効能とは

では、代表的なお茶の薬膳的な効能を教えていただきましょう。
【緑茶】
「緑茶は茶葉を発酵させていないお茶なので、お茶の中でいちばん体を冷やしてくれます。暑さで頭がスッキリしないときに飲めば、暑さが吹き飛び爽やかな気分になれるでしょう。
薬膳的な効能としては、暑気あたりを予防し、暑さや考え事のしすぎで頭がのぼせたり、目が熱くなったりするのを冷ます作用があります。
飲みすぎると胃腸を傷めたり、利尿作用がある(脱水する)ため、低めの温度で淹れた薄めの緑茶を飲むと良いでしょう。
緑茶に煎った玄米を加えた玄米茶、緑茶を煎ったほうじ茶は、どちらも体を冷やす作用が緩和されているので、胃腸が弱い人や冷え性の人にお薦めです」(瀬戸先生)
【麦茶】
「大麦を炒って煎じたお茶です。大麦には、胃腸の調子を整える、体力を補う、余分な熱を取り除く、喉の渇きを止める、お小水の出を良くするといった効能があります。夏場によく飲まれるのも納得ですね。
穀類のお茶なので、胃腸の調子を整え、夏バテ防止になります」(瀬戸先生)
【ハトムギ茶】
「ハトムギを炒って煎じたお茶です。ハトムギには、体から湿気や余分な水分を取り除く、むくみを解消する、下痢を止める、余分な熱を取り除くといった効能があります。
蒸し暑い時期に汗がうまくかけない人、湿度が高い時期にむくみやすい人にお薦めです」(瀬戸先生)
【紅茶】
「紅茶は茶葉を完全発酵させたお茶なので、お茶の中でいちばん体を温めてくれます。
紅茶には、口の渇きを解消する、むくみを解消する、気持ちを落ち着かせて精神不安を解消するといった効能があります。
緑茶と違って体を冷やさないので、冷え性の人でも夏場に摂りやすいお茶です。なお、緑茶よりカフェインが多いので、目覚まし効果もあります」(瀬戸先生)
【プーアール茶】
「茶葉を摘んですぐ火入れして発酵を止め、その後微生物で発酵させた後発酵茶です。
プーアール茶には、胃もたれを解消する、油脂の消化不良を解消する、むくみを解消するといった効能があります。
夏バテしがちな人は体を温め、胃もたれを予防してくれるのでお薦めです」(瀬戸先生)
お茶の多くは利尿作用があるので、夏場の水分補給には、お茶類のほかに水分を別に摂ったほうが良い場合もあると言います。
薬膳的な効能が期待されるお茶類ですが、水分補給で上手に活かしましょう。

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