「雷」から身を守る方法

2018/08/13 16:34 ウェザーニュース

雷のシーズン、いざという時は的確な行動をとって身を守りたいところですが…どんなことをすれば良いかご存知ですか？
ここでは、雷の発生メカニズムや対策をお伝えします。

雷発生のメカニズム

春〜夏は、強い日差しによって地表付近の気温が上がります。一方、上空には冷たい空気が残っているため、地表と上空の気温差が大きくなることが多々あります。このとき、地表面の暖かい空気が上昇して、モクモクと背の高い「積乱雲」が発生。この積乱雲の中で、雷が発生しているのです。
背の高い積乱雲は、下の方から水蒸気･水･あられ･氷が含まれています。氷や水の粒がぶつかり合うと、(＋)プラスと(−)マイナス電気が発生。プラスの電気は雲の上へ。マイナスの電気は雲の下に溜まります。
積乱雲の中にプラスの電気とマイナスの電気がいっぱいになると、両者が引き合って雲の中で雷が起きます。さらに、雲の下のほうに溜まったマイナスの電気は地上のプラスの電気と引き合って､｢稲妻｣を走らせるのです。

雷の音が聞こえたら

ゴロゴロと雷鳴が聞こえ始めたら、雷は15〜20ｋｍ以内の場所まで近づいていると推測されます。15kmから20kmというのは決して安全な距離ではなく、いつでもそばに雷が落ちるおそれがあります。
雨が降り出すより先に雷が落ちることもあります。これからは海や山などへ出かける方も増えてくる季節です。レジャーにでかけたとき、雷雲の存在をキャッチしたら、早めに安全な建物や車などの中へ避難してください。

雷への対策

◆木の近くは危険！
雷雨にあったら木の下に避難したくなりますが、木に落雷すると枝や葉､そして地中の根を通して、感電することがあります。もし、木の下に避難する場合は
・木の高さと同じくらいの距離に離れる
・木々や葉っぱから２m以上離れる

◆家の中では…
近くの電線を介して室内の家電に膨大な電流が流れ、ショートする可能性があります。部屋の中では
・PCなど精密機器の電源を落とす
・家電のコンセントは抜く
・家電からなるべく離れる
◆安全な場所は？
屋内の建物が安全ですが、電気を通さないコンクリートの建物の中や、落雷しても地中に電気が逃げていく電車や車の中のほうが安全です。