正しいお湯の注ぎ方とは? コーヒーを抽出する時のNG行動3選

2023年10月3日(火)5時10分 ウェザーニュース

2023/10/03 05:00 ウェザーニュース

長かった残暑も落ち着きをみせて秋の気配が漂い始めた今日この頃、アイスコーヒーに替わってホットコーヒーが恋しくなる時季がやってきました。
自宅でコーヒーを淹(い)れる際、手軽においしく味わえるのがペーパードリップですが、抽出の時にせっかくのコーヒーの味わいを台無しにしてしまいかねない「3つのNG行動」があるそうです。
特に“初心者必見”といえる、ペーパードリップのNG行動について、UCCコーヒーアカデミーに教えて頂きました。

NG(1)フィルターを正しくセットできていない

ドリッパーを使ってコーヒーの粉にお湯を注ぐだけで、自宅でおいしいコーヒーが比較的手軽に味わえるペーパードリップを愛用している人は多いと思います。
まず1つめのNGは、どのような行動なのでしょうか。
「NG行動その1は、『ペーパーフィルターを正しくセットできていない』ことです。
ペーパーフィルターには、お湯を注ぐドリッパーという器具の形状や大きさに合わせて、形や大きさが違うものがあります。ですから、最初に気をつけるポイントとして、使用するドリッパーに合わせたペーパーフィルターを使うことが挙げられます。
ドリッパーには大きく分けて、横から見て円錐形のものと台形のものの2種類があります。市販されているペーパーフィルターは台形のドリッパー用のものが多いので、円錐形を使っている人は、注意が必要です。
その形状と大きさに合ったペーパーフィルターが準備できたら、凸凹した圧着面をしっかり折って、ドリッパーにしっかりとフィット、密着するようにセットしてください。圧着面を折らずにそのままドリッパーに入れてはいけません」(UCC)
ペーパーフィルターとドリッパーをしっかりと密着させなければいけないのは、どうしてなのでしょうか。
「特に台形のドリッパーに円錐形用のペーパーフィルターを使ったり、逆だったりした場合は隙間ができやすくなります。
ペーパーフィルターとドリッパーの間に隙間が開いてしまうと、コーヒーの成分が均一に抽出されなくなって、出来上がりの味わいが安定しなくなるからです。
そのため、ペーパーフィルターをドリッパーにしっかりと密着させることが重要になるのです。これが1つめのNG行動解消法になります」(UCC)

NG(2)粉を入れてそのままお湯を注ぐ

2つめのNG行動はどのようなものでしょうか。
「2つめは、コーヒーの『粉を入れてそのままお湯を注ぐ』ことです。
適切な分量を量ってペーパーフィルターに粉を入れるのはもちろんですが、ポイントとしては、お湯を注ぐ前にしっかりと粉の表面を平らにすることがとても大切なのです。
ドリッパーにセットされたペーパーフィルターに粉を入れると、表面は山なりになります。その状態のままでお湯を注ぐと、コーヒーが均一に抽出されづらくなります。
ですからドリッパーを軽く左右に振って粉を平らにならし、それからお湯を注ぐというのが、2つめのNG行動解消法になります」(UCC)

NG(3)お湯を一気に注ぐ

最後の3つめもお湯に関するNG行動です。
「3つめは『お湯を一気に注ぐ』ことです。
実際には一気にお湯を注いでしまうという人はそれほどいないと思いますが、コーヒーの成分を引き出すためには、最初に『蒸らし』を行うことがポイントになります。
正しい蒸らしの方法は、まずコーヒーの粉全体に粉全量の2倍程度のお湯を注ぎます。すると、粉が膨らんできます。膨らむ理由はコーヒーに含まれるガスが放出されるから。そうなると、成分をしっかりと引き出しやすい状態を作ることができるのです。
蒸らしが終わったら、お湯を3回に分けて優しく丁寧に注ぐようにしましょう。
蒸らしが大切なのは、コーヒーの粉からガスを取り除く役割と、粉全体にお湯の通り道を作ることで、コーヒーの成分を引き出しやすい状態を作ることができるようになるからです。
お湯を一気に注がず、蒸らしを行った後に抽出を始めると、よりしっかりとコーヒーの成分が引き出されるようになります。これが3つめ、最後のNG行動解消法です」(UCC)

抽出方法の違いで味に大きな違いが

NG行動を解消しないまま、ペーパードリップでコーヒーを淹れると、味はどのようになってしまうのでしょうか。
「正しい淹れ方のコーヒーとは、味に大きな違いがあります。NG行動によって抽出したコーヒーは、とても薄く、味があまり出ていません。コーヒーの粉は同じ量なのに、“もったいない”感じになってしまいます」(UCC)
特に朝夕の気温が下がりがちなこの時季。さわやかな目覚めとゆったりとした癒しのためにも、「3つのNG」をしないペーパードリップの正しい淹れ方で、ホットコーヒーをおいしく味わってみてはいかがでしょうか。

参考資料など

取材協力/UCCコーヒーアカデミー

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