マンションで遭遇した危険過ぎる駐車、恐ろしい光景にゾッとした 「消防法違反」と怒りの声も…

2024年10月22日(火)4時45分 Sirabee

街中で電動キックボードを目にする機会が増えつつある昨今。しかし安全性の問題から、こちらの乗り物に疑問の声をあげる人々も少なくない。

現在X上では、マンション内に設置された電動キックボードが「危険すぎる」と物議を醸しているのをご存知だろうか。

 
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■緊急時に危険なのでは…

ことの発端は、Xユーザー・awakkuさんが投稿した1件のポスト。

「大阪のとあるマンション」という書き出しから始まる投稿は、「避難器具降りてくる所にLUUP設置するとかクソすぎるやろ。設置したLUUP側も、設置させたマンション側もどないなってんねん」と、穏やかでないフレーズが続く。…しかし、添えられた写真を見て、即座に納得。

なんと、そこにはマンション敷地内の「避難器具降下地点」と明記されたスペースに、電動キックボードのポート(駐車場)が設置されていたのだ。

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■「酷すぎる」と疑問の声が噴出

「この付近に物を置かないで下さい」とも表示されているにも関わらず、その目の前に電動キックボードが堂々と駐車してある光景は、素人目に見ても危険に感じられる。

こちらのポストは瞬く間に話題となり、投稿からわずか数日で2万件近くものリポストを記録する事態に。

Xユーザーからは「これ酷すぎない?」「消防法違反でしょ…」「LUUPの評判が悪くなるばかりだわ」「これに乗って逃げろってことか」など、批難やツッコミが多数寄せられている。

そこで今回は、同ポートを運営する「株式会社Luup」、ならびに所轄の消防局となる「大阪市消防局」に詳しい話を聞いてみることに。

すると、予想だにしなかった衝撃の事実が明らかになったのだ…。

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■発見者「1カ月前からこの状態だった」

ポスト投稿主・awakkuさんがこちらの光景を目撃したのは、大阪市浪速区の、とあるマンションでのこと。今回の写真を撮影したのは10月5日だが、その1カ月ほど前に通りがかった際も、同様の状況だったという。

発見時の心境について、awakkuさんは「LUUPを利用する側のマナーが良くないケースがある、ということに関してはニュース等で目にしていましたが、設置する側もマナーが良くない事実に憤りを覚えました。マナーという言葉で済ますこともできない問題だと思います。正直、自分が住んでるマンションが同じ状況だったらゾッとします」と振り返っている。

とは言え、awakkuさんは同サービスを全否定しているワケではなく、「せっかく便利なものなので、利用者も企業側もマナーや法令を守って使用・提供すれば、より良いものになるのになぁ…と思っています」とも語っていた。

なお、今回の事例についてLuupに取材を打診したところ、9日には「ご指摘の事例について、弊社でも既に把握をしておりまして、問題のないよう対応を終えております」との回答が得られた。

LUUPのポートの設置場所に関しては「避難設備などの消防用設備の使用に支障のある箇所にはポートを設置しないこととしております。ポート場所の選定は、当該物件のオーナー様や管理会社さま、当社担当者等で協議の上で実施しておりますが、ご指摘頂いたような一部のポート設置場所の見落としについては、弊社巡回時や管理会社様やオーナー様での点検時に発覚するといったケースがあり、速やかに適切な対応を行ってまいります」とのことであった。

大きな物議を醸した件については「この度のご指摘を真摯に受け止め、これまで以上に、ポート導入施設の皆さま、近隣住民の皆さまに安心してLUUPを導入・ご利用頂けるようなポートの設置を進めてまいります」とのコメントが得られている。

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■消防局は「消防法違反となる」

続いては、大阪市消防局に件の写真の状況を確認してもらったところ、「こちらの写真の状態であれば、消防違反になります」という、明確な回答が得られた。

やはり写真で見ても一目瞭然で、「消防の設備等」について定める消防法・第17条第1項に抵触するようだ。

これは平たく言えば、施設の関係者は法令で定められた消防に関する設備等に関し、消火や避難等、消防の活動のために必要とされる性能を有するよう維持しなければならない、というものである。

ここで引っかかったのが、担当者の説明にあった「写真の状態であれば」という部分。確認したところ、同局・浪速消防署の予防担当者が9日午後に現地に赴いたところ、特に消防法に抵触するような状態ではなかったという。

つまり、前出のLuupの回答と照らし合わせると、以下のような時系列が考えられる。

まずは5日、awakkuさんが件のポストを投稿。その後反響が徐々に大きくなり、5日から7日にかけてLuup側も状況を認識。こちらと並行して大阪市消防局側にも通報があり、今回の事態を認識する。

しかしLuup側の対応が一手早く、8日午後、消防署の担当者が現地に着く前に「問題ない状況」へと改修したのだろう。そのため問題のシチュエーションは「写真の中」にしか存在せず、本件はLuupへの「お咎めなし」で幕を閉じたかに思われた。

そう考えると、心にモヤモヤが残った読者も多いと思うが、本件について、大阪市消防局の担当者は「本来であれば、建物の所有者に指導・改善を行います。しかし今回は、現場の推測される痕跡等から、避難の支障に関する改善指導をLuupに行っています」とも語っていた。

電動キックボードは確かに便利な存在だが、利便性のみを求めて人々の安全が侵害されては本末転倒。大きな事故・事件が発生する前に、厳密な対策を講じてほしいものだ。

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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク。

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテ、ハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。


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(取材・文/Sirabee 編集部・秋山 はじめ

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