おばさんLINEを添削してみたら……どんな文章になる? 絵文字で演出する“親しみやすさ”は逆効果
2024年11月18日(月)21時5分 All About
「おばさんLINE」の3つの特徴
日々の生活になくてはならないLINE。気軽にやりとりできるのがLINEの最大の魅力であるが、気軽さゆえ、間違った使い方をすると「返信しづらい」「めんどくさい」と思われることも。
その代表的なものとして挙がるのが「おばさんLINE」や「おじさんLINE」だ。
All About ニュース編集部が2024年9月30日に実施した「『おばさん』に関する意識調査」によると、「『おばさんぽい』と感じるLINEの文面」の傾向として以下の3つが挙げられた。
①絵文字を乱用している
②かつて流行していた言葉を使う
③一度に送る文章が長い
特に、③の一度に送る文章が長いという点は、「返信に困る」おばさんLINEの最大の特徴と言える。
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上記のサンプルLINEは、懇親会について上司が部下に送ったものを想定しているが、懇親会の時間・食事内容といった必要な情報以外(自身の思い出話や店主の様子など)を盛り込んだことによって、文章が長くなっている。
また②に加えて、「お早う御座います」など、若者にあまりなじみのない漢字などがLINEに盛り込まれていることや、句読点が多いことも「おばさんっぽい」と思われる1つの要因になっているようだ。
「おばさんLINE」の問題点は“返信しづらいこと”
LINEに限ったことでなく、自身が“おばさん”と呼ばれる年代であれば、若者から「おばさんっぽいな」と思われてもなんら問題はないし、仕方のないことだ。しかし、この「おばさんLINE」の問題点は、若者から「返信に困るLINE」として揶揄(やゆ)されていることである。上司であるおばさん(おじさんも)からすると、絵文字や昔話などを交えながら親しみやすさを演出しようと工夫しているのかもしれない。だけど、受け取り手である若い世代は「あまり興味のない上司の自分語りにどのように返信したらいいのか……」と迷ってしまうこともしばしばである。
LINEができたのはほんの十数年前の話であり、その前まで“ガラケー”のメールが主流だったことを考えると、おばさん世代が一度に送るLINEの文章が長くなってしまうのは、長年染み付いた癖のようなものだ。しかし、ガラケー時代を知らず、短文のやりとりに慣れている若者からすると、長文のメッセージは返信しづらく感じる。
そこに自分語りがプラスされると、SNSでたびたび話題に挙がる、嫌われる「おばさんLINE」になるようだ。
おばさんLINEを添削してみたら……
上記に挙げた「おばさんっぽい」LINEの3つの特徴に気を付けて文面を作成すると、とてもシンプルなものになる。ガラケー時代のメールとは違い、プライベートもビジネスも、LINEは気軽に短文でやりとりするのが主流だ。今回の「おばさんLINE」に限らず、“相手が返信しやすい”文面を心掛けたいものだ。
この記事の筆者:毒島 サチコ プロフィール
ライター・インタビュアー。緻密な当事者インタビューや体験談、その背景にひそむ社会問題などを切り口に、複数のWebメディアやファッション誌でコラム、リポート、インタビュー、エッセイ記事などを担当。(文:毒島 サチコ)