富士山近くに巨大なつるし雲出現 寒冷前線に吹き込む強風が要因
2020年11月20日(金)7時45分 ウェザーニュース
2020/11/20 07:48 ウェザーニュース
今日20日(金)は富士山の近くに巨大なつるし雲が出現しています。本州付近を通過中の寒冷前線に向かって、強い風が吹きこんでいる影響です。山梨県河口湖の上空3000m付近では、20日(金)6時に西南西の風30m/sを観測しています。
富士山周辺ではこれから午後にかけて前線が通過して雨が降る見込みで、今日のつるし雲は雨の前触れとなりそうです。
つるし雲とは?
つるし雲とは?
つるし雲は、高い山の風下に現れます。上空の風に乗って流れる普通の雲と違い、いちど出現すると場所がほとんど動かず、「吊されて」いるように見えるので「つるし(吊るし)雲」と呼ばれています。
つるし雲は
・「上空の風が強い」
・「湿った空気が存在する」
という状況の時に発生しやすくなります。
上空の強い風が高い山を越えたり回り込んだりするときに風下側で空気の波が起こり、風が上昇している部分で雲ができるのです。
時間が経過しても空気の波の形状は急には変化せず、風が上昇する場所で雲が出来て、風が下降する場所では雲が消えていくという現象を絶え間なく繰り返すことによって、同じ場所で雲が止まって見えるのです。
参考資料など
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)