医師VTuber、電子タバコPR案件を疑問視 「リスナーの健康を守る上で望ましくない」
2024年12月19日(木)15時25分 J-CASTニュース
医師系VTuberの山吹オルカさんが、人気VTuberが電子タバコを動画でPRすることに対する懸念をつづった。
「お医者さんとしては言っておかなければならない」
発端となったのは、人気VTuberグループ・ホロライブに所属する博衣こよりさんと、ラプラス・ダークネスさんが、2024年12月16日に電子タバコを紹介する案件動画配信を行ったこと。
同日、山吹さんは博衣さんの宣伝ポストをXでリポストし、「一応お医者さんとしては言っておかなければならないこと」とし、「ニコチンやタールを含まない電子タバコは、従来のタバコに比べて健康リスクが低いと認識されがちですが、実際には様々な健康被害の可能性が指摘されています。市場拡大が進む一方で、長期的な健康影響についてはさらなる研究が必要です」と注意喚起した。
山吹さんによると、電子タバコは法律上「医薬品・医療機器」だといい、ニコチンやタールを含まない電子タバコにも、急性好酸球性肺炎(AEP)や肺気腫・COPD(慢性閉塞性肺疾患)などのリスクが懸念されているそうだ。
また、「電子タバコ製品には、『使用している成分は食品添加物として認められているから安全』と謳っているものも多いですが、食品として摂取した場合には安全でも、蒸気として吸引した場合では健康被害をもたらす可能性があることには注意が必要です」と呼びかけた。
「ひとりの医療従事者としては反対」
その後、山吹さんは今回のポストの意図について、「勘違いしてほしくないけど、私は何も『電子タバコは危険だ!』と言いたいわけでも『ラプこよが悪いことをしている!』と責めたい訳でもないよ」と説明。一方、「ただ、電子タバコは法律上 未成年でも購入・使用できるものだから、その宣伝には慎重であるべきだと考えるよ」とつづった。
また、「中には単に『推しが宣伝してたから』という理由で、健康被害のリスクや喫煙習慣のリスクについて理解することなく電子タバコを使用してしまうリスナーが出てしまうかもしれない」と懸念を明かす。
そのため、「そういう意味で、若いリスナーも多いであろうラプこよを起用して電子タバコのPRをするカバーさんの姿勢には、ひとりの医療従事者としては反対の姿勢を表明するよ」とつづっていた。
一連のポストにより、山吹さんの元には、
「小さな子供も見るようなチャンネルで宣伝するような商品じゃないですよねぇ」
「要は『やるならリスク理解した上でやれよ』なんだよな」
という声が集まっていた。