ブートストラップ型でリリースから約3年半で請求書受取サービス導入社数実績No.1(※1)を実現。「invox」が次に目指す未来とは。

2024年1月10日(水)11時0分 PR TIMES STORY

株式会社invoxは“インボイス制度”と“電子帳簿保存法”に対応し、請求書の“受取”も“発行”も自動化するソリューションを提供するスタートアップ企業です。弊社はVC(ベンチャーキャピタル)から資金調達をしないブートストラップ型で自らを「大人のスタートアップ」と称し、創業以来フルリモートなどユニークな運営をしてきました。今回のストーリーでは、ここまでの道のりと、これから目指す未来について代表取締役 横井 朗にインタビューを行いましたので、お伝えいたします。

※1:株式会社富士キメラ総研『2023 SX/GXによって実現するサステナビリティ/ESG支援関連市場の現状と将来展望』(2023年8月8日発刊)<2022年度・数量>

<株式会社invox 代表取締役 横井 朗>

invoxはどのようなサービスでしょうか?

現在は3つのサービスを提供しています。

1つ目は請求書の受取から入力、支払、計上業務を自動化する「invox受取請求書」、

2つ目は請求書の発行から売上計上、入金消込業務を自動化する「invox発行請求書」、

3つ目は改正電子帳簿保存法に対応し、あらゆる国税関係の書類・電子取引情報の保管に対応した「invox電子帳簿保存」。

経理業務を自動化しながら「インボイス制度」や「電子帳簿保存法」といった法改正にもしっかり対応するサービスとなっています。

また、サービス開始当初からinvoxで処理する請求書1件につき1円を、子どもに関するさまざまな課題の解決に取り組むNPOへ寄付する活動を続けています。invoxは子どもがいるメンバーが多く、事業の拡大と子どもたちが生きる未来を明るくすることをリンクしたいと思っています。

なぜこの領域に取り組まれたのでしょうか?

今できることで、社会に最も影響を与えられる事業だからです。

簡単に私の経歴を紹介すると、2000年にITエンジニアとしてキャリアをスタートし、ベンチャー企業やスタートアップでさまざまなサービス開発をしてきました。

キャリアの前半ではERP開発や導入に関わり、多くの企業の業務効率化に取り組んできました。その後はAIを活用してさまざまな書類をデータ化して経理処理を効率化するサービスに携わってきました。

これらの要素が活きて、市場も大きく、業務としても深みがあるのが請求領域なので、起業するならこの領域しかないと思っていましたが、実際起業するまでにはかなり悩みました。

どのような点で悩まれたのでしょうか?

一番悩んだ点は5年・10年・20年と長期にわたり私自身が事業に打ち込めるだろうかという点です。40歳を過ぎての起業だったので、一緒にやろうと声をかける相手も同年代が多く、皆家庭や子どもを持つ世代です。そのようなメンバーを巻き込むからには私自身が長期にわたり打ち込めるかどうか、また打ち込むためにはどのような状況を作れば良いかということを時間をかけて考え、下記の3点を事業に組み込みました。

1点目は単に利益が出る事業を作るのではなく、事業の拡大が子どもたちの未来を明るくすることに繋がる要素を入れることです。ここについては前述の寄付や、在宅で働かざるを得ない人たちに対してきちんと生活賃金を得られる仕事を創出するという仕組みに反映されています。

2点目は人から管理されるのも管理するのもあまり好きではないので、自律的に仕事が楽しめる環境を作ることです。そのために組織を縦割りにしない、業績に応じた給与設計などの要素を取り入れています。

3点目は自分のモチベーションを下げる要素を徹底的に排除するということです。サービス開発や事業開発はとても好きで、放っておけば夢中になるのですが、誰かから目標を与えられたり、自分の価値観と合わないことをすると仕事がつまらなくなってしまうという経験が今までにありました。株主ではなく、お客様やメンバーを見て、大好きな事業開発にとことん集中したいという想いがあってVCからの資金調達という選択肢も排除しました。

SaaSの領域でVCから資金調達をしないというのは大きな決断ですね。

そうですね。プロダクトマーケットフィットを達成し、ユニットエコノミクスが見えたら大きく資金調達をしてアクセルを踏むというのがこの領域のセオリーです。SaaSかつHorizontalな市場でVCから資金調達をせずに大きな成長を目指すというのはかなりセオリーからは外れますね。

しかし、結果的に価格を抑えてもきちんと利益が出せるというinvoxの今の強みはVCから資金調達をしないという決断によって生まれたと思います。

短期的にはお金で解決できる課題が多いですが、お金で解決してしまうと知恵や工夫は生まれにくいですし、お金で解決するという思考が組織にも根付いてしまいます。

例えば、マーケティングに多くの費用をかけて売上を伸ばすという状態に一度慣れてしまうと、そこから抜け出すのはとても難しくなります。特に売上を伸ばしていくことが命題のスタートアップでは、当面はLTV(顧客生涯価値)に見合わなくてもマーケティング費用をかけて顧客を獲得し、その後値上げをしてつじつまを合わせるということが行われます。

そのような状態が長く続くと、コスト意識は甘くなり結果的に高コストで利益も出づらい体質になってしまいます。

そのような制約の中でどのように導入社数実績No.1を実現したのでしょうか?

表面的な同業他社との違いは「コストパフォーマンスの良さ」という点です。

しかし根本的な違いは利益の最大化を目指すのではなく、なるべく価格を下げて多くの方の課題を解決し、インパクトの最大化を目指すという目標の違いにあると思っています。

invoxを第一想起してもらうためにテレビCMなどのマス広告で認知度を上げていくことはVCから資金調達をしていないので資金的に実施ができない分、比較のテーブルに乗れば選んでいただけるようにサービスを磨いた結果、お客様やパートナーからご支持を頂きました。

インボイス制度や電子帳簿保存法の改正など、請求書サービスの市場が注目されるタイミングとも重なり、運にも恵まれたと思っています。

創業以来フルリモートということですが、フルリモートのメリットやデメリットはありますか?

その人の置かれている状況にもよりますが、子育て中の方にとっては家族との時間も増えるし生産性も上がるし、とてもメリットが大きいのではないかと感じています。

一方、一人暮らしの方はリモートワークで孤独になり幸福度が下がってしまう場合もあるのではないかと思います。

採用時にリモートワークが合う人かどうかをきちんと見極められれば圧倒的にメリットが多いです。デメリットは運動不足になりがちということぐらいですね。

また、先日も新潟のメンバーに会いに行くついでに数人で佐渡島を観光してきたのですが、日本全国に会いたい人がいるというのはとても豊かなことだと思っています。

<2023年6月 invox開発チーム 佐渡島観光>

スタートアップならではの苦労はありますか?

よくそのような質問を受けるのですが、スタートアップによくある事業のピボットやチームの崩壊、資金の不足といったようなことは起きておらず、大きな苦労なくここまで来れています。

ここまで順調すぎるので、このあと大きな落とし穴が待っているのではないかと不安になることもあります(笑)。

「大人のスタートアップ」というのはどのような意味でしょうか?

「管理より自律、組織より個を大切にする」をモットーにしていて、きちんと個人として社会に価値を提供しながら自律して働ける大人の集団ということを現しています。

私自身、管理するのもされるのも嫌いなので、メンバーが自律的に仕事に価値を感じながら仕事に向き合える環境づくりを心掛けています。

その一つが組織を縦割りにしないということです。

多くのSaaSではマーケティング、インサイドセールス、フィールドセールス、オンボーディングと組織を縦割りにします。縦割りにすると教育期間は短くなり、人の入れ替えもしやすく、短期的には効率が良くなりますが、仕事はつまらなくなり長期的には非効率だと思っています。

例えば、弊社の採用面談に応募いただいた方とお話すると「インサイドセールスをやっているが、展示会で無理やり集めてきた名刺のリストにひたすら架電をして、アポが取れたとしても結果的にそのお客様がどうなったのか分からない。もっと誰かの役に立っているという実感を持って働きたい。」といった声をよく聞きます。

このような縦割りの環境では、仕事を楽しむのは難しいですし、その人の尊厳を傷つけているとさえ感じます。

invoxでは、自分の仕事が顧客や社会の役に立っていることを実感でき、その成果や会社の業績がきちんと給与面でもフィードバックされるという環境であるように心掛けています。

最後に、今後はどのような方向性を目指していくのでしょうか?

現在invoxをご利用いただくのは業務効率化や法改正への対応という理由が主となります。

現在の領域を引き続き磨いていくということはもちろんなのですが、今後はさらに「調達の最適化」や「キャッシュフローの改善」など、invoxを利用すると業務効率化だけでなく事業の収益性まで高まるサービスへと進化させていく予定です。

また「One by One インボイス(※2)」や「CO2排出量の算出」により社会の持続可能性を向上し「子どもたちが生きる未来を明るくする」活動もより強化していきたいと思っています。

※2:invoxが主催する、請求書サービスを提供する企業が、事業を通じて子どもに関するさまざまな課題の解決に取り組むNPOの方々へ寄付を行うプロジェクト


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