沖縄で育まれ、ハワイやイタリアを経由し「爽快な気分」を提案するブランドとして。

2024年1月11日(木)11時0分 PR TIMES STORY

沖縄発のリゾートウェアとして、

ファッショニスタから支持されるPAIKAJI(パイカジ)。

2024年の今年、創業25周年を迎える。

ブランド誕生から今日までの取組みや今後の展望を

チーフデザインオフィサーの

吉田康秀氏に聞いた。


吉田康秀氏。ピッティ・ウオモにて。

きっかけは沖縄移住。アロハシャツに魅力を感じ、ブランドを立ち上げる。


——まず吉田さんがPAIKAJIを設立した経緯を教えてください。


それは私が結婚を機に沖縄に移住したことがPAIKAJIエピソードの始まりでした。妻(沖縄出身)の母が「ジュネ」というブティックを営んでいて、レディースファッションを中心に展開をしていました。この「ジュネ」は1967年に創業し、1970年代に沖縄県が観光産業にシフトするタイミングでアロハシャツをオリジナルで制作していました。そのオリジナルが「サンウェア」というブランドで、アロハシャツやムームーなどハワイから影響を受けた商品が多かったようです。もともと私はアパレルメーカーで仕事をしていたので服は好きでしたが、アロハシャツにはそれほど関心がありませんでした。そのようなマインドの中、沖縄で観光業にも携わっている「ジュネ」という会社でアロハシャツと出会いましたが、最初は戸惑いの多いアイテムでした。


創業当初のジュネ社屋とPAIKAJIの前身ブランドであるサンウェア。



——それがなぜアロハシャツへと興味関心が向いたのでしょうか?


1998年に友人の結婚式に家族でハワイを訪れた際に、観光に対するエンターテインメントのプロ意識というか、日本とはまた違った“おもてなしの文化”に触れたことです。ホテルやショッピングプレイスの周囲の景観への配慮は、日本の観光地とは比べものにならないくらい整備されていましたね。私自身が沖縄でアロハシャツに戸惑いを抱きながらも、ハワイの専門店で売られているアロハシャツを拝見したときは、確かに商品の見せ方やお店のディスプレイはさすがだなと思いましたが、商品そのものは「ジュネ」のアロハシャツもそんなに悪くないと思いました。当時(1997年頃)の沖縄は将来的に世界的な観光地にしたいという気概がありましたので、自社の商品を磨き直しビジネスモデルを整理すれば、ブランドの価値が上がると確信のようなものがありました。そして沖縄に戻り、妻の母に相談し「サンウェア」のビジネスモデルを修正し誕生したのが「PAIKAJI」というブランドです。このパイカジとは沖縄の言葉で「南から吹く風」という意味。またローマ字に書いてみると文字全体のプロポーションもよく、”P”で始まるところも気に入ってしまい、このブランド名にしました。こうやって新規ブランドの立ち上げを決断してから紆余曲折はありましたが何とか立ち上げることが出来ました。今のショップも那覇市内を歩いていたらたまたま空き物件に目が留まり、すぐに不動産屋さんやビルのオーナーさんに問い合わせたところ、すんなりと話がまとまって、スタッフの協力もあり1999年にPAIKAJIのショップを沖縄の国際通りにオープンさせる運びとなりました。


ALOHA SHOP PAIKAJI国際通り店。

メイド・イン・ジャパンとは? 縫製、風合い、デザインへの向き合いかた。


—— PAIKAJIが創業25年になるとは知っていましたが、前身を含めると57年もの長い歴史が、このブランドの背景にはあるのですね。


はい、仰る通りです。PAIKAJIの基盤には「ジュネ」のサンウェアとしての歴史がブレンドされています。そう、パイカジの設立当初は、その前身ブランドである「サンウェア」をブラッシュアップさせるのが精一杯でした。観光地である沖縄で生産(縫製)していく中でこれは「メイド・イン・ジャパン」であるとの再認識にも気づかされ、日本でも技術力の高い縫製工場に技術指導をお願いしクオリティの向上にも注力しました。基本的にアロハシャツはカジュアルシャツの技法ですが、繊細な表情を出すために高級ドレスシャツの技法を随所に取り入れました。さらにプリントデザインを1つのキャンバスと位置づけ、プリントデザインが崩れないように留意。手間暇はかかりますが、前身頃の中心で柄を合わせるというポイントも徹底させています。


——1つのシャツづくりの過程でいろんなことを気付かされたのですね。


ええ。余談になりますが、技術力日本の課題も認識できました。それは日本でも5本の指に入る縫製指導の方のコメントでした。「日本でも有名なセレクトショップの方が、イタリアやフランスのドレスシャツを私のところに持ってきて、こんな感じのシャツは作れますか?と尋ねてきたんですよ。最初は、縫製技術は日本の工場の方が数段レベルが高いと思っていたのですが、比べれば比べるほど日本のシャツはイタリアやフランスのドレスシャツに比べ田舎臭い感じがするんですよ」という非常おもしろい視点をお持ちの方でした。そこで私はその方に「何でですか?」と失礼ながら質問をしました。その方は、「あくまでも想像の話なんですが、恐らく日本人の考える優先順位と逆だと思う」という言葉が返ってきました。そう考えると業種業態問わずそのような現象があり、それに気づいている日本人は意外と少ないと思いました。


——なるほど。PAIKAJIのクオリティには様々な試行錯誤があるのですね。それではデザインについても同じことが言えるんじゃないですか。


PAIKAJIの場合、デザインの視点は2つあります。1つはシルエットや襟やポケットの形を具現化するデザイン、2つ目はプリントデザインです。花柄や風景など様々なオブジェクトがあり、労力を一番活用する場面です。プリントデザインは私では作成できないので、私が考えるイメージをデザイナーの當眞(とうま)くんとコンビを組んで制作しています。また私はプライベートで旅行に行ったり、映画や音楽を鑑賞する時は無意識にリサーチしてしまいます。これは服飾デザイナーなら当たり前のことなんですが、いま見ているシーンをいかに表現に活かすか、耳にしているこのサウンドをどうカタチにしていくかは、もう癖のように考えています。


ヨーロッパのコレクションで賞賛を受け、「自分たちの方向性はなんて素敵なんだ」と思えた。

——沖縄県以外の方でPAIKAJI を入手するには、ECサイトからの購入になりますが、PAIKAJIの販売戦略などについてお聞かせください。

「販売戦略」という単語はブランドイメージ「世界観」が濁るのであまり使用したくはないのですが、まず沖縄県外からは私どものオンラインストアにアクセスしていただき、ご購入していただく方法があります。また定期的に「銀座・和光」「六本木ミッドタウン」などで展示販売を行わせていただいています。また、PAIKAJIはイタリアで毎年1月と6月に開催されているメンズ・プレタポルテのコレクションで有名な「ピッティ・ウオモ(PITTI UOMO)」にも出展しており、2013年から10回ほどエキシビションを行ないました。

——そのピッティ・ウオモでのPAIKAJI の評判はいかがでしたか。

ピッティ・ウオモへの参加は、ファッション業界のある方が導線をつけてくれました。最初の時は日本アニメの「ワンピース」のコラボアロハを展示品のラインナップで持って行きました。ヨーロッパでは折からの日本ブームで、アニメやコミックのキャラが人気。おかげさまで高評を博すことができましたが、逆にこちらが学ばせていただくことが多い経験となりました。ヨーロッパの男性の方は洋服の着こなしに長けた方が多く、とてもドレッシーに着こなします。また、アロハシャツをスーツやジャケットにさりげなく合わせていて、それがまた上質な雰囲気なんですよ。私たちが目指したリゾートウェアとしてのアロハシャツデザイン。その方向性が、これでよかったんだな、と実感した瞬間でした。またこれがご縁で一部ヨーロッパの方にも商品を出荷させていただいています。

ピッティ・ウオモでのエキシビション。

アロハシャツがきわだつシーンづくり。世界中に「爽快な気分」を届けたい。

——今後のPAIKAJIが目指すリゾートウェアのデザインやブランドの目標について教えてください。

私たちは新たな素材、縫製、デザインなどを試しています。例えば、サスティナブルというキーワードで、パイナップル葉繊維で作ったアロハシャツを製作し、これは話題のラインナップとなりました。また、先ほど「プリントデザインはキャンバスである」ということを言いましたが、その想いから、花やヤシの木、波などの定番デザインにしても1つの絵画を描く気持ちで、タッチや風合い、色使いに至るまで気持ちを込めて製作しています。お客様からはアロハシャツをハンガーで壁に掛けた時や額に入れて眺めている時が ”何とも言えない” と言うコメントをいただくことも多くなりました。私はフランスの画家、アンリ・ルソーの絵画が好きなんですが、彼の作品を鑑賞する中で、アートから得るエモーションや創造力を自分の中で取り入れ、磨いていかなければと感じています。

——そうですね。自分がPAIKAJIの魅力にアートを感じるのは、吉田さんのそういった想いが製品として具現化されているからなんですね。

PAIKAJIとは沖縄の言葉で「南から吹く風」と呼び、その言葉から連想できると思いますが、「爽快な気分」を大切にしています。基本的に人は幸せになりたい願望は誰しもが持つ普遍な欲求だと思います。ワクワクやドキドキ、ハッピーやラッキーな気分も近いかもしれません。日本の最南端リゾート沖縄は世界でもポテンシャルの高いエリアだと思います。そこで育まれたPAIKAJIの世界観は「着る人を爽快な気分にさせる」この気分を世界中に届けたいです。

◆BRAND PROFILE:PAIKAJI(パイカジ)

1999年より「PAIKAJI」を立ち上げアロハシャツをスタート

2013年からイタリア・フィレンツェで行われているPITTI IMAGINE UOMOに参加。

日本のみならず世界に向け Made in OKINAWA(JAPAN) のオリジナルプリント、テキスタイルによるアロハシャツを発信し続けている。

【公式HP】https://june-oki.com/

【Instagram】https://www.instagram.com/aloha_paikaji/

【Facebook】https://www.facebook.com/PAIKAJIOFFICIAL/

【X】https://twitter.com/paikajiofficial

◆会社概要

株式会社ジュネ

〒901-0223 沖縄県豊見城市字翁長537-15 TEL:098-856-4479

担当:吉田 E-mail:info-pr@june-oki.com








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