11月の経常収支、3兆3525億円の黒字…海外投資に伴う「第1次所得収支」が拡大
2025年1月14日(火)11時14分 読売新聞
財務省
財務省が14日発表した2024年11月の国際収支統計(速報)によると、海外とのモノやサービスの取引状況を示す経常収支は、3兆3525億円の黒字だった。黒字額は前年同月比54・5%(1兆1822億円)増え、11月としては過去最大となった。企業が海外投資で受け取る配当金など「第1次所得収支」の黒字が拡大したことなどが要因だ。
経常黒字は22か月連続。第1次所得収支の黒字は、13%増の3兆4373億円だった。製薬、食品業界を中心に海外子会社からの配当金が増え、円安のため円換算額も増加した。
モノの輸出額から輸入額を引いた貿易収支は、979億円の黒字と、7812億円増加して5か月ぶりに黒字に転換した。半導体製造装置などの輸出が伸びた一方、原油などの輸入は減少した。
モノ以外の取引を示す「サービス収支」も、黒字額が2386億円と前年同月の約3倍になった。