2023年「日本のカメ一斉調査」の調査結果まとまる

2024年2月1日(木)13時17分 PR TIMES

アカミミガメ等カメ類の生息状況が分かる

●日本自然保護協会は、「自然しらべ2023 日本のカメ一斉調査 〜身近な生きものから見えてくる生物多様性〜」を2023年7〜9月で実施。

●スマートフォンアプリ「Biome(バイオーム)」を使い市民約1,800名が参加。

●全国からの2,147件の報告を集計した結果、アカミミガメが55.3%と高い比率を占めた。一方、スッポンが過去20年前、10年前の2〜3%から今回13.8%と著しい増加がみられた。その原因は断定できず、今後の調査研究が必要。

●結果を受け、外来生物法の規制の遵守、地域の防除や保全活動の実施が期待される。

公益財団法人日本自然保護協会(理事長:亀山 章、以下「NACS-J」)は、2023年6月から外来生物法の「条件付特定外来生物」として規制対象となったアカミミガメ、および在来のカメの生息状況を調査するために「自然しらべ2023 日本のカメ一斉調査」を2023年7月1日〜9月30日の期間で実施し、集計結果をまとめました。

詳しくは、こちらの集計結果報告書をご覧ください。
https://what-we-do.nacsj.or.jp/2024/01/20038/
[画像1: https://prtimes.jp/i/27546/145/resize/d27546-145-73475fdfb5be25281dfc-3.jpg ]

調査期間:2023(令和5)年7月1日〜9月30日

参加者数:1,824名(ユーザーID数)

確認個体数: 3,181匹(2,529件の投稿データのうち確認されたカメの総個体数)

集計対象数: 2,147匹(動物園や水族館等を除き集計対象とした1,729件の投稿データで確認されたカメの個体数)

監修:矢部 隆(日本カメ自然誌研究会代表)  


※本事業は環境省請負業務として実施しています。

2023年自然しらべで確認されたカメの集計結果(表)


[表: https://prtimes.jp/data/corp/27546/table/145_1_388d4d1944ce131f0b7d3605dd9045cf.jpg ]


※1 日本にはニホンスッポンとチュウゴクスッポンが生息しているが、外部形態で識別するのは難しいので、今回の分析においては両種を合わせて「スッポン」として扱う。
※2 リュウキュウヤマガメ、ヤエヤマセマルハコガメ、ヤエヤマイシガメ
※3 ミナミイシガメ、カミツキガメ、ハナガメ、ミシシッピニオイガメ

図 2003年、2013年、2023年の自然しらべで報告されたカメの割合の比較(図)


[画像2: https://prtimes.jp/i/27546/145/resize/d27546-145-11453aa1873a27423e14-0.png ]


この「日本のカメ一斉調査」は10年毎に開催しており、2003年、2013年は両年ともミシシッピアカミミガメ、クサガメ、ニホンイシガメ、スッポンの順位でしたが、2023年にはスッポンとニホンイシガメの順位が入れ替わっていました。

2003年、2013年、そして今回2023年の調査の種の割合の変化をみると、ニホンイシガメは9.9%、9.1%、8.8%、クサガメは21.1%、20.3%、17.8%と微減を続けていました。また、ミシシッピアカミミガメは2003年、2013年の60%強から2023年の約55%に減少していました。一方で、スッポンは2003年、2013年の2〜3%から2023年の13.8%と4倍以上に増加していました。

この著しい増加の原因は分からず、外来種チュウゴクスッポンの実態や生態系への影響も含めて、今後の調査研究が必要です。

[画像3: https://prtimes.jp/i/27546/145/resize/d27546-145-ae86d30015011c4a49db-3.jpg ]


[画像4: https://prtimes.jp/i/27546/145/resize/d27546-145-799ca346eb46cf8d18ac-2.png ]


「自然しらべ」とは


「自然しらべ」とは、子どもから大人まで、身近な自然に出かけて全国同じテーマでしらべる、市民参加型プログラムです。「みんなで、みれば、みえてくる」を合い言葉に、日本自然保護協会が1995年から毎年続け、身近な自然の状況を知る「自然の定期健康診断」でもあります。集まった情報の結果を、学術協力者の方とまとめ、日本の自然を守る活動に活用します。「自然しらべ」ができるだけ多くの方に自然を観察してもらうきっかけとなり、自然への愛着と関心を高め、日本の生物多様性を守ることにつながってほしいと考えています。

ご参考


公益財団法人 日本自然保護協会について
自然保護と生物多様性保全を目的に、1951年に創立。70年にわたり活動を続けてきた日本で最も歴史のある自然保護団体のひとつ。会員・サポーター約8万5千人。ダム計画が進められていた尾瀬の自然保護を皮切りに、屋久島や小笠原、白神山地などでも活動を続けて世界自然遺産登録への礎を築き、日本全国で壊れそうな自然を守るための様々な活動を続けています。「自然のちからで、明日をひらく。」という活動メッセージを掲げ、人と自然がともに生き、赤ちゃんから高齢者までが美しく豊かな自然に囲まれ、笑顔で生活できる社会を目指して活動しているNGOです。山から海まで、日本全国で自然を調べ、守り、活かす活動を続けています。
http://www.nacsj.or.jp/

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