シリコンバレーを舞台にした日本企業のイノベーション推進とグローバル展開戦略

2024年2月27日(火)12時17分 PR TIMES

米国シリコンバレーのイノベーションサーポート

TechWasabi(テックワサビ)は、米国シリコンバレーでイノベーションサポートサービスを企業のニーズに合わせて提供しています。リアルタイム情報収集、日本企業とスタートアップのマッチング、協業提案・MTG設定に加え、今年新たにトレンドリサーチと駐在員派遣前のリサーチサービスを開始。これらのサービスは、シリコンバレーでオープンイノベーションの情報をリアルタイムに取得し、新たな挑戦を探求する日本企業をサポートするためのソリューションです。今回はその中でもニーズに合わせた特別なイベントを開催したのでご紹介させていただきます。九州から約30名のビジネスリーダーが技術革新の中心地であるシリコンバレーを訪れ、最先端のスタートアップと日本企業の駐在員の動きを視察しました。イベントのテーマは『シリコンバレーでの日本企業のイノベーション取り組みとその魅力』、クラウドセキュリティスタートアップの日本人共同創設者を含む3名の講演者が、彼らの経験と知見を共有させていただきました。イベントでの登壇はシリコンバレーのエコシステムや、新しいビジネスチャンスをなぜ発見することができるのかを彼らの体験を元に登壇していただきました。

後日、シリコンバレーで長年にわたり活躍している二人の日本企業駐在員に焦点を当てインタビューさせていただきました。彼らがどのようにこの環境で日本企業のイノベーションとグローバル競争力の向上に貢献しているかを深掘りします。
TechWasabiは、革新的なスタートアップとの協業を模索し、新しいビジネス機会を発掘する日本企業を支援することに専念しています。私たちの目標は、グローバルな視野を持ち、新たなイノベーションを追求する企業が成功へと支援することです。



インタビュー
Matsumoto Keiichiさん - 運送企業のイノベーションマネージャー
Matsumoto Keiichiさんは、シリコンバレーに駐在する日本の運送企業のイノベーションリーダーです。5年以上のシリコンバレーでの経験を持ち、運送業界における新技術の探求とビジネスモデルの革新に尽力しています。彼の仕事は、最新の技術トレンドをキャッチし、日本とのやり取りをし、スタートアップと業務提携をし、企業のグローバル競争力を向上戦略を組むことです。Aさんの深い業界知識とシリコンバレーでの豊富な経験は、運送業界の未来を形作る重要な要素です。
Tom Komuroさん - テクノロジー企業のイノベーション部門副社長
Tom Komuroさんは、10年以上のシリコンバレー在住経験を持つ、日本の大手テクノロジー企業の駐在員です。彼はテクノロジー分野における最先端の動向を追い、その知見を企業の戦略立案に活かしています。Bさんの役割は、新興技術の潜在的な影響を評価し、長期的なビジネスチャンスを見極め日本側と連携します。



TechWasabi(TW)
「日本企業が国外にイノベーションを求めて活発に活動しているのは企業にとって技術の発展と新しいビジネスを見つけるチャンスにもなっていると思っています。疑問になりますが、日本企業の中でも特に日本国内でのビジネスが強い企業がなぜシリコンバレーに人を送っているのでしょうか?また、なぜシリコンバレーに拠点をおいているのでしょうか?」


Matsumoto Keiichiさん
「シリコンバレーにはこれまでになかった新しいソリューションやビジネスが生まれています。弊社だけでなく、多くの日本企業がシリコンバレーに拠点を置き、世の中のトレンドをキャッチするためや新しい事業の種を探すために拠点をおいています。」TW
「なるほど、シリコンバレーに拠点を置くのはイノベーション活動でのスタートアップとの協業だけでなく、新しいビジネスを見つけるチャンスのために企業の中核になるビジネス意外のトレンドや新しい事業の種を見つけるためにもシリコンバレーに拠点を置く必要があるのですね。」Tom Komuroさん
「やはりシリコンバレーはイノベーションのメッカでありスタートアップの数も多い、イノベーションに携わりを持つ人材はシリコンバレーに拠点を置いている。ただ、業界によってはメッカではないので違う地域をフォーカスする必要があります。例えばエネルギーやスマートシティなどの業界になるとシリコンバレーより良い地域はあると思う。だからこそシリコンバレーだけにフォーカスするのではなく、周辺の大学の得意分野、政府の援助システム、州の規制などを理解しネットワークやイベントなどの手段で違う地域の情報を集めています。
またイベントに参加する上で、自分に関係あるイベントだけでなくトレンドや今熱くなっている業界分野に積極的に参加することで関係ないと思われたソリューションでも実際は重要なカギになっていることも少なくないです。」TW
「シリコンバレーに特にスタートアップの数が多く、その周りにも情報が集まり取得できるようになっていますが、大学の得意異分野、規制や補助などを理解することでスタートアップが成長できる地域の特性を理解しより最新の情報を収集すると言うことですね。」



TW
『所属している部門について質問ですが、日本企業でイノベーション部門もしくは新規事業部と聞くと、社内リソースまたは技術を使い新しいビジネスを開発するとほとんどの人は思います。スタートアップと「オープンイノベーション」を探し出すにあたって気をつけていることはなんでしょうか?」
Matsumoto Keiichiさん
「シリコンバレーでは、ネットワーク(人脈)が非常に重要になります。特に日本企業はグローバルで知名度があるかと言われれば、必ずしもそうではなかったりします。なので、現地で個人レベルで繋がりを築いて、人からスタートアップ企業の紹介を受けたりすることが重要になります。
現地での活動では、何かを相手にGiveすることに注意しています。Giveをしなければ自分に何かをGiveしてくれる人もいません。シンプルかもしれないですが、なかなか難しくかつ非常に重要です。
なぜ難しいかというと、シリコンバレーでは人の紹介で仕事が回っています。しかし、大企業の業務や評価に、他人にスタートアップ企業や投資案件などを紹介するということを組み込むことはできないですし、なぜそんなことをしなければならないのかということを理解してもらうこと自体が、サラリーマンである以上限界があるからだと考えています。なのでGiveをしようという考えに至る人が少ないのではないかと。
シリコンバレーでは相手に何かを求める前Giveをすることが暗黙の了解になっています。また、良いスタートアップ企業はビジネスもうまくいっているので、黙っていても自分のところには来てくれないし、突然連絡しても律儀に連絡を返してくれることなんてありません。それが誰かの紹介になると急に返信率や会話の中身がグッと変わります。
そのように紹介を受けるためにも、まずは自分からGiveし、他人に役立つ存在だということをアピールするのが最も重要だと考えています。」TW
「なるほど、企業がグローバルでブランディング活動をしていないと現地で企業としてアプローチは難しそうですね。
ネットワークからの評価が必須ということですね。Giveをすることによって存在や信頼を確立させていき将来のビジネスに繋げるということがいかに大切と理解しました。」

Tom Komuroさん
「オープンイノベーションでのビジネス開発において気をつけていることですが、多分これに関しては企業文化や事業の内容によって各企業でが違うと思います。連携するために企業側がフレキシブルに対応することでスタートアップとの連携の自由度も上がります。扱っている事業を見てスタートアップを探すと言うより、スタートアップが提供しているものが私達にとって活用できるかどうかの観点から見ているとも言えます。」


TW
「テクノロジー企業としてのノウハウがスタートアップと協業をしっかりサポートし両社にとって最大限活用できるのが強みですね。またスタートアップとの協業と言っても企業の文化や業界によって受け入れる体制が違うのも他社との違いと感じます。」


TW
「スタートアップの紹介を受け検討の余地があると判断したとしましょう。この場合、専門業界や競合企業も調べると思います。評価されているスタートアップだという判断だけでは判断基準として難しいと思っています。 協業候補のスタートアップが複数いる際にはどのような点に注目して候補選定をしているのでしょうか?」



Matsumoto Keiichiさん
「色々な部分を見ていますが、技術だけで評価しないように注意しています。また、会社単体の評価だけではなく、世の中からどのように評価されるのかなどマクロ的な視点でも評価するようにしています。技術が優れているスタートアップは世の中にたくさんありますが、その全てが成功しているわけではありません。技術力が非常に優れていても、対象となる顧客やニーズが少なければ売上も立たず成長しません。結果、体力が無くなり協業や技術導入としても長続きしません。自分たちが長くその技術を使うためにも、会社単体ではなく、その技術が世の中で汎用的に利用できるものなのか?マーケットは一定の大きさがあるのかということも見なければ長期的にかつ戦略的に協業を発展させることができないため、このような視点に至っています。」Tom Komuroさん
「スタートアップの連携サポートは日本側でやります。一緒にやってしまうと時間の問題上シリコンバレーの動きへの対応ができなくなるため、スタートアップの発掘に注力しています。日本側のメンバーとスタートアップとの連携が円滑に進むようなサポートはしますが、実際に手を動し、今のサービスのロードマップを把握しているのは日本側なので、動き始めた案件については日本側の考えを尊重するようにしています。」TW
「では実際にいい反応が出た場合やスタートアップ側の対応にはどの様に対応してますか?』Tom Komuroさん
「日本側でいい反応があるだけでは深掘りはしません。私が深掘りする時は日本側がネクストステップをコミットした場合だけです。またスタートアップからFeedbackを求められることもありますが、日本側で進捗がなければ正直に「動いてない」と伝えます。」TW
「なるほど、シリコンバレーにいるからこそできる部分と日本でしか対応できない部分をはっきりさせるということですね。特に扱っている商材が多ければ、全体を把握することはできても実際のロードマップまでの把握は難しいので高いクオリティーの提案をして実際に協業できるステップまでの判断は各事業部で行うと感じ取れます。」



TW
今回はお時間いただきありがとうございました。
スタートアップの画期的な技術を生み出してもビジネスをする上で事業として成り立つか、また複数の角度から評価をすることで協業への指標にする。特に「マーケットの大きさ」というのはアメリカでニーズであって、日本のマーケットに対しての一定にニーズがあるかという判断部分は重要かと思います。Techwasabiとして思ったことは、シリコンバレーは特殊な環境でビジネスが回っており、事業を進める上で正解はないということです。より新鮮な情報を取得するという特殊なミッションの中でユニークな地域特性とネットワークを活用し行動しています。
また企業の戦略でオープンイノベーションとの付き合いかたが違うと実感しました。
オープンイノベーション・スタートアップとの協業というミッションを受けている方々は多くの種まきとGive を常に心がえてビジネスチャンスを物にし、企業に新しいイノベーションを起こそうとしていることがインタビューを通じて理解できました。



Techwasabi のサービス紹介
TechWasabiは、北米における広範なネットワークとスタートアップとの協業経験を活かし、企業のイノベーション活動のサポートをしています。トレンドリサーチ、スタートアップ交渉支援、オープンイノベーション戦略支援、プロジェクト進行など、柔軟に対応しています。またシリコンバレーに拠点を設けたいが人材派遣に課題を抱えている企業に対して、現地調査員または駐在員代行としてもサポートサービスを提供しています。
http://techwasabi.com
mailto:info@techwasabi.com

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