「シャトー・メルシャン 椀子ヴィンヤード」にて農研機構との新たな共同研究を開始

2024年3月27日(水)15時46分 PR TIMES

〜ブドウ畑での生物多様性評価の高度化と炭素貯蔵効果の評価〜

 キリンホールディングス株式会社(社長 磯崎功典)は、メルシャン株式会社(社長 長林道生、以下メルシャン)の「シャトー・メルシャン 椀子ヴィンヤード」(以下椀子ヴィンヤード)において、農研機構(理事長 久間和生)の協力を得て、ブドウ畑の生物多様性評価の一層の高度化と、気候変動の緩和策である炭素貯留効果を評価する共同研究を2024年3月より新たに開始します。
 当社は、2014年から農研機構と長野県上田市丸子地区陣場台地「椀子ヴィンヤード」の生態系調査を行ってきました。共同研究を通じて、遊休荒廃地を垣根仕立・草生栽培の日本ワインのためのブドウ畑にすることが、良質で広大な草原を創出し、環境省のレッドデータブックに掲載されている絶滅危惧種を含む多様な生態系を育むことが分かっています。 「椀子ヴィンヤード」は、2023年10月に、環境省から自然共生サイト※1に正式に認定されました。2023年前期に122カ所認定された中で唯一、事業として農産物を生産する畑であり、事業を通じた「ネイチャー・ポジティブ」に繋がる事例として認められたものと考えています。
 今回、これらの実績をベースとして、「椀子ヴィンヤード」で豊かな生態系が回復・維持されることで、ヴィンヤードが位置する陣場台地やその周辺の生態系に与える貢献の分析・評価、草生栽培が高品質なブドウの安定した栽培にも寄与できる可能性の探索、ヴィンヤードの剪定残渣※2などを活用したバイオ炭※3による炭素貯留効果の評価などを、農研機構との共同研究で進め、環境再生型農業※4の可能性についても知見蓄積を行っていく予定です。
※1 「民間等の取り組みによって生物多様性の保全が図られている区域」として環境省の認定を受けた区域の名称
※2 剪定したブドウの枝
※3 燃焼しない水準に管理された酸素濃度の下、350℃超の温度でバイオマスを加熱して作られる固形物で、
   土壌への炭素貯留効果とともに土壌の透水性を改善する効果が認められている土壌改良資材
※4 農業の持つ物質循環機能を生かし、生産性との調和などに留意しつつ、土づくり等を通じて化学肥料、
   農薬の使用等による環境負荷の軽減に配慮した持続的な農業

●「シャトー・メルシャン 椀子ヴィンヤード」について
 メルシャンは、「日本を世界の銘醸地に」というビジョンのもとで、世界で通用する品質のワインを安定的に産出することを目指し、高品質なブドウを持続的に確保するために自社管理畑を拡大しています。2003年に長野県上田市丸子地区陣場台地に自社管理畑「椀子ヴィンヤード」を開園。2019年にはヴィンヤードの小高い丘の上に、ブドウ栽培からワイン醸造まですべてを見学できる「シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー」を開設し、地域・自然・未来との共生をテーマに、高品質なブドウ栽培、ワイン造りを行っています。「椀子ヴィンヤード」産のワインは、日本の公式行事で採用されるなど、国内外で高い評価を得ています。
https://www.chateaumercian.com/winery/mariko/


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 キリングループは、2022年7月に「環境報告書2022」で「TNFD LEAPアプローチ」を踏まえた自然資本の試行的開示を世界に先駆けて行い、2023年7月に公開した「環境報告書2023」では、TCFDとTNFD案に基づいた統合的な環境経営情報の開示を行うなど、生物多様性を含む自然資本※5に関する取り組みを加速させてきました。
 自然の恵みを原材料に、自然の力と知恵を活用して事業活動を行っているキリングループは、複合的に発生し相互に関連する環境課題(生物資源・水資源・容器包装・気候変動)に統合的に取り組み、豊かな地球の恵みを将来にわたって享受し引き継ぎたいという思いをバリューチェーンに関わるすべての人々とともにつなぐべく、自然と人に「ポジティブインパクト」を与えるさまざまな取り組みを積極的に進めていきます。
※5 自然資本とは、再生可能及び非再生可能資源や生態系サービスのフローを社会に供給する自然資産のストック

<参考>
・キリングループ環境ビジョン2050 https://www.kirinholdings.com/jp/impact/env/mission/
・キリングループ「環境報告書2023」https://www.kirinholdings.com/jp/investors/library/env_report/

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