MDホールディングスと障がい児者総合福祉施設「ノーサイド」の挑戦。障がいのある方々の想いや夢を形にした「アートボックス」誕生の物語

2024年4月9日(火)11時0分 PR TIMES STORY

株式会社MDホールディングスは、1947年の設立以来、菓子専門の問屋卸業として国内外のさまざまな菓子メーカーの商品を取り揃え、関西を中心にスーパーやドラッグストアなどにお菓子を届けてきました。時代と共に変化するお客様のニーズにきめ細かく応えるために独自の商品開発も行い、全国に商品を展開しています。昨年、ブランドパーパス「Make Daily Happiness OKASHIを通して日々の生活に笑顔の時間を創造する」を掲げ、商品開発の強化、海外市場への進出、ECビジネスなど事業を拡大しています。そんな株式会社MDホールディングスが新たに挑戦したのが、障がいのある方々の想いや夢を形にした「アートボックス」。同じ東大阪市に拠点を持つ障がい児者総合福祉施設「ノーサイド」の活動に感銘を受け、福祉の力で、世の中の多くのひとびとをつなげていくことを目的に生まれた「ひとつなぎプロジェクト」の参画を決めたのが始まりでした。この記事では、「アートボックス」の開発過程と、その背後にあるストーリーを紹介します。

きっかけはTV番組で紹介されていた同じ地元の福祉施設

2022年冬

同じ東大阪市に拠点をもつ「障がい児者総合福祉施設ノーサイド」様が紹介されていました。障がいのある方々が自分の思い、気持ち、夢を描いた「アート活動」を行い、そのできたツール(作品)を使い沢山の人と関わる事ができる環境を創っている「ノーサイド」様。支援する側、される側に分かれるのではなく、みんなで支え合い協力し合う環境をめざす。

この想いに打たれ、当社はすぐに「ノーサイド」様を訪問しました。ノーサイドの中西代表から、「ノーサイド」の意味、介護の現場の現実と今後、地域との連携など、これからの課題や熱い想いを知りました。私たちが一緒に出来ることは何か、話し合いが始まりました。

開発を始めるも限りあるリソース、解決策は協力相手の一言から

開発の初期段階では、障がいのある方でも食べられるお菓子の開発を考えていました。しかし、現実には「食べられる」ことが当たり前ではなく「食べられない」方もいらっしゃることを教えて頂きました。そこで、絵の創作以外の新たなアート活動、例えば写真や動画撮影、音楽などの活動を始めるというアイデアも出ました。しかし、それには「ノーサイド」様にも当社にも実行できる人材や時間が不足しており、現実的ではありませんでした。

このプロジェクトで一番重要なことは、「持続可能な取り組み」であること。そのためには、現状のリソースと課題を正確に把握し、それに対する現実的な解決策を模索しなければなりませんでした。「何か一緒にやりたい!」という想いとは裏腹に、「何ができるのだろう?」という疑問が浮かび上がってきました。

「たくさんの作品があるけど、ほとんど日の目を見ない・・・」

ノーサイド様のこの一言がきっかけで大きく動きだしました。たくさんの作品を個包装のデザインにして広めよう。当社は個包装されたお菓子が得意分野。それぞれが得意な分野を活かすことが「持続可能な取り組み」になるだろうと考え、商品の設計に着手しました。個包装の印刷に協力してもらったのが大阪シーリング印刷株式会社様でした。可能な限り多くの作品を扱うこと、現実的な数量や価格など一緒に知恵を出してもらいながら商品作りを行いました。通常個包装は1商品に1種類のデザインですが、なんとか20種類の作品をデザインにすることが可能になりました。

たくさんある作品の中からアーティストの方に選んでもらいました。自分の作品が商品になるということでうれしそうな笑顔が印象的でした。7名のアーティストの20種類のアート作品が入ったお菓子を「アートボックス」と名付け、商品化を加速していきました。個包装の中には、カシューナッツ、アーモンド、クランベリー、バナナチップ、パンプキンシード、クコの実が入った当社のロングセラー商品である「ナッツ&フルーツ」を入れることも決定し、ギフト箱のデザインもすぐに決まる!と思いきや、ここから更に箱のデザインで悩むことになりました。

決まらないギフト箱のデザイン、原点に立ち返り現場の想いを表現

2023年6月18日 

ノーサイド様とFC大阪様が共同で企画された『ダイバーシティー塾〜スタジアムで体感する多様性〜』に参加し、アーティストの方やそのご家族、ノーサイドの利用者様・スタッフの皆様にアーティストの作品がデザインされた個包装のお披露目をしました!「うぉぉぉ〜!!!」というすごい歓声があがり、私たち関わったみんな感動しました。ただ、まだギフト箱のデザインが決まっておらず焦っていました。

残すはギフト箱のデザインとなりました。大阪シーリング印刷様とたくさん打ち合わせを行い何度もデザインを作ってもらいましたが決め手になるものがなく、みんな焦っていました。原点回帰しよう!ということで、アーティストの創作活動に立ち会い、一緒に絵も描かせてもらいました。改めて現場の熱量や集中力、内面から出てくる想いを感じることができました。「この現場を表現したい!!」という考えで皆が一致し、ギフト箱のデザインの方向性が決まり進むことになりました。

2023年7月18日

商品が完成しました!ノーサイドのアーティストにお披露目です!自分の絵が描かれた商品「アートボックス」に、アーティストの皆様、そしてノーサイドの皆様にとても喜んで頂きました。私たちも感動しました。

2023年8月1日 発売開始!

MDホールディングス公式オンラインショップで発売を開始しました。発売に合わせてプレスリリースを発信したり、ホームページの特設サイトを立ち上げました。ノーサイド様の花園ラクビー場にあるひとつなぎカフェにも作成したチラシなどを設置しました。

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広がっていく「ひとつなぎプロジェクト」

 当社の公式オンラインショップ限定で発売を開始して間もなく1本の電話がかかってきました。それは、イオンモール株式会社様からでした。新事業として「イオンモールのバーチャルストア」を立ち上げるとのこと。その中でメタバースで花開く様々な可能性を探りたい、花咲かせたいというコンセプトがあり、特に福祉とメタバースの関係に注目されていました。そのコンセプトに共感し、ノーサイド様と共同で出店することを決めました。出店に合わせて商品ラインナップを増やし選べる楽しさをプラスし、大きく生まれ変わりました。

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当社およびグループ会社が主催する「MD合同展示会」にて、「アートボックス」誕生の物語の動画を公開し、多くのお得意先様やメーカー様に取り組みを発表いたしました。今後、共感を頂いた企業様と一緒に取り組みをさらに拡大していきたいと考えております。

発売してからの社内に変化が

当社ホームページに掲載させて頂いていますが、ノーサイド様との取り組みは商品化だけではなく、様々な活動を一緒にさせてもらっています。ノーサイド様の事業でもあるアート作品のサブスクリプションも契約しており、アート交換のために定期的に当社にお越し頂きます。普段、接することがない社員も一緒に、車椅子のアーティストを介助するなど親睦を深めています。色々な活動を通して、社員みんなが障がいの有無に関わらず接する機会が生まれ、ノーサイドの中西代表がおっしゃられていた「ダイバーシティは知ることから」という考えが、社内でも広がっているように感じます。社員も全員同じではなく、年齢、性別、役職、仕事内容、子育てや介護などの生活環境など様々であり、価値観も同じではないからこそ「知る」ことが大事であるということを学ばせてもらっています。また、社員が「アートボックス」に関するプロジェクトだけでなく、当社の様々な取り組みを知る機会が増えたことで少しづつ意識が変わってきています。

目指すのは、持続可能な事業にしていくこと

たくさんのメディアに取り上げて頂く機会が増えたことで、ノーサイド様からはアーティストの創作意欲が高くなっていると聞きました。 「ひとつなぎプロジェクト」を通じて多くの方にノーサイド様の活動を知ってもらい、支援する側、される側に分かれるのではなく、みんなで支え合い協力し合う環境づくりの一助になることで、当社のパーパスである「 Make Daily Happiness - OKASHIを通して日々の生活に笑顔の時間を創造する」につながっていくと信じ、持続可能な事業にしていくことが私たちの責務だと考えております。


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