香港前場:ハンセン1.9%高で3日続伸、上海総合は0.3%下落

2024年4月10日(水)13時38分 サーチナ

 10日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比316.47ポイント(1.88%)高の17144.54ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が126.47ポイント(2.15%)高の6021.79ポイントと3日続伸した。売買代金は571億120万香港ドルに拡大している(9日の前場は460億4780万香港ドル)。
 投資家心理が上向く流れ。中国当局の消費刺激や産業支援、株価対策などに対する期待感が継続しているほか、米長期金利の上昇一服も好感された。中国景気の持ち直しも意識される。業界団体の全国乗用車市場信息聯席会(乗聯会)は9日、今年3月の乗用車小売台数が前年同月比で6.0%増加し、2カ月ぶりにプラス成長したと報告した。米中の指標発表を前に、朝方は上値が限定されたものの、指数は中盤から上げ幅を広げている。米国では今夜、今年3月の米消費者物価指数(CPI)、中国ではあす11日に3月の物価統計、12日に同月の貿易統計が公表される予定だ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国民間ガス供給業者の新奥能源HD(2688/HK)が5.7%高、香港大手行の恒生銀行(11/HK)が5.4%高、中国Eコマースの京東集団(9618/HK)が5.2%高と上げが目立った。恒生銀行に関しては、最大30億香港ドルの自社株買い計画を公表したことも材料視されている。そのほか、金相場が連日で史上最高値を更新する中、産金で中国最大手の紫金鉱業集団(2899/HK)が5.0%値を上げた。
 セクター別では、自動車が高い。長城汽車(2333/HK)が8.1%、小鵬汽車(9868/HK)が7.4%、蔚来集団(9866/HK)が6.0%、広州汽車集団(2238/HK)が5.0%ずつ上昇した。販売回復に加え、産業支援の期待も高まっている。山東省や上海市などが自動車の買い替えを促す「以旧換新」政策に再び乗り出すと通知した。
 中国の発電セクターもしっかり。華電国際電力(1071/HK)が4.0%高、華能国際電力(902/HK)が3.4%高、華潤電力HD(836/HK)が3.3%高、中国電力国際発展(2380/HK)が2.9%高で引けた。
 主力ネット株も物色される。上記した京東集団(9618/HK)のほか、阿里巴巴集団HD(9988/HK)が5.2%高、美団(3690/HK)が4.0%高、騰訊HD(700/HK)が2.7%高で前場取引を終えた。ハンセン科技(テック)指数は2.5%高と他の指数をアウトパフォームしている。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.34%安の3038.25ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。不動産株、医薬株、消費関連株、インフラ関連株、軍事関連株、証券株なども売られた。半面、公益株は高い。エネルギー株、銀行株、産金・非鉄株、運輸株も買われた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)

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