名鉄バス、ALGO ARTISの「Optium」導入・本格運用を開始 ー 最適化AIで交番表・乗務行路表の作成を自動化、時間1/2・工数1/3に ー
2025年4月22日(火)16時17分 PR TIMES
本プロジェクトは2023年4月に開発に着手し、2025年2月に豊田営業所で乗務行路表を導入、2025年3月には2営業所で交番表の本格運用を開始しました。引き続きソリューションの改善を重ねながら、他営業所への拡大を予定しています。
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背景:業務の複雑化と負荷の増大
バス事業において、運行の根幹である「交番表」および「乗務行路表」の作成は、ダイヤ、乗務員数や車両数、各営業所固有のルール、運転士のスキルや経験などを考慮した高度な計画業務です。近年では、乗務員不足や規制への対応など、考慮すべき条件の増大によってこれらの業務はさらに複雑化し、担当者の負荷や属人化が大きな課題となっていました。
交番表:作業時間が約半分に
バス運転士の日々の勤務予定である「交番表」の作成は、熟練の計画担当者であっても1日分の交番表を約8時間かけて作成する複雑さでしたが、システム導入により大幅な工数削減に成功しました。
- 当日の勤務の需要に対し、法令や行路ごとに求められる乗務員スキルのマッチング、公休出勤条件などの働きやすさなどを考慮し、バランスの取れた計画を短時間(約10分)で自動出力。
- AIが作成した交番表を画面上で確認し、ドラッグ&ドロップによる修正や乗務員情報の確認が可能。 勤務管理システムからの前日までの勤務実績情報の取り込みや、作成した交番表の勤務管理システムへの反映をデータ連携により実施。目視・手入力を削減し、業務効率と正確性を向上。
- システムによって計画案の作成や編集が効率化されたことで、従来約8時間かかっていた作業全体が3〜4時間に短縮。
乗務行路表:作業工数が約3分の1に
営業所ごとのダイヤを乗務員の乗務スケジュールに組み直す「乗務行路表」を、最適化AI(アルゴリズム)によって自動作成します。
- ダイヤデータ、労働条件、車両条件、地理的制約、乗務員の働きやすさ、道路事情など複雑な制約を考慮しながら自動作成。複数シナリオの比較検討も可能。
- 従来、ダイヤ作成担当者がダイヤ改正のたびに約3週間かけて手作業で行っていた工程を、約1週間と大幅に短縮。
"現場"を重視:コンプライアンス遵守と業務移行支援
Optiumは、交番表および乗務行路表の作成時に、法令・労使協定・営業所ルールなどへの適合状況を自動でチェックする機能を備えており、必要に応じてアラートを表示します。業務の属人化を防ぎながら、コンプライアンスの徹底を支援します。
また、既存業務で使用していた紙帳票の形式をベースにシステムを構築することで、導入時の業務移行もスムーズに行えるよう配慮しました。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/85809/52/85809-52-7cb905f273db211556b064a1c7b4fede-2680x2334.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]最適化AI(アルゴリズム)を活用した作成フロー
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/85809/52/85809-52-be5a29c917cf5271acba71b6627a8050-2284x1396.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]出力される交番表
ALGO ARTISは今後も、本取り組みをはじめ、AI技術を通じた公共交通事業の課題解決に継続的に取り組んでまいります。
本件の内容は、名鉄バスより東海交通研究会にて発表されています。