マッチョは「春夏秋冬」ではなく「夏夏夏冬」になる…筋トレYouTuberが寒さに異常に強く、風邪を引きづらいワケ

2024年5月19日(日)9時15分 プレジデント社

※写真はイメージです - 写真=iStock.com/HadelProductions

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筋トレにはどんなメリットがあるのか。筋トレYouTuberの芳賀セブンさんは「筋肉を動かすと基礎代謝が上がり、血流が良くなる。肩こりやむくみの解消にも効果的だ」という——。

※本稿は、芳賀セブン『死にたくなったら筋トレ たった10分の筋トレが君の人生を変える』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。


写真=iStock.com/HadelProductions
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■風邪を引きやすい人は筋トレをしたほうがいい


マッチョに、春夏秋冬はない。マッチョは「夏夏夏冬」の1年を過ごしている。というのも、マッチョは筋肉量が多いため、寒さへの耐性が異常に強いのだ。


みんなが涼しいと言っている春や秋でも、マッチョの体感温度は暑い。真冬でも寒さに凍えることはない。筋肉量が多いと、基礎代謝が上がる。基礎代謝が上がると、生み出される熱量が増えるため、カラダが冷えにくくなる。


その結果、免疫力が高まり、風邪など感染症にかかりにくい効果が期待できる。実際、僕は筋トレを始めてから、大きく体調を崩すことは少なくなった。免疫力はさまざまな病気をブロックするのに大切な力。それが筋トレで高まるのである。


また、基礎代謝が高いと、血行を促進したり脂肪を燃焼したりする働きが活発になる。太りにくくやせやすい体質になるので、ダイエットしたい人にもってこいの運動だ。


寒さが苦手で風邪を引きがちな人は、ぜひ筋トレをして基礎代謝を上げていこう。


1つ問題は、筋肉がありすぎると、夏は地獄だということ。暑くて生きづらくて仕方がない。服は常にビチョビチョだ。これを喜べる人が、真のマッチョだといえる。


■サウナや半身浴よりもむくみに効果的


むくみに関しても、筋トレは高い効果を発揮する。筋肉量が少ないと、血流やリンパの流れが悪くなり、老廃物や水分がたまってむくんでしまうのだ。


筋肉は、体内の液体をスムーズに循環させるのに欠かせない役割を果たしているのである。心臓の収縮によって送り出された血液は動脈の中を流れていく。全身の細胞に栄養や酸素を送り届けた後、今度は静脈を通って心臓に戻っていくのだが、このとき筋肉が収縮したり弛緩したりし、ポンプのような役割を果たして血液を進めているのだ。


また、血管に沿って流れているリンパ液においても、筋肉の収縮や弛緩がなければスムーズに流れない。静脈を流れる血液やリンパ液の中には、カラダの老廃物がたまっているため、これらがスムーズに流れないと、むくみが生じてしまうのである。


筋トレを侮っていると、カラダに老廃物がたまりまくってしまうのである!


かといって、半身浴やサウナで無理やり水分を抜くのは危険。水を飲まないのは、もってのほかである。だから筋トレしよう。脚、お尻、背中などの大きな筋肉を鍛えるのが効果的。


血流やリンパの流れを促進するだろう。トレーニングの際は、こまめな水分補給も忘れずに。水分を取り込んでどんどんカラダの中に循環させよう。そうすれば、むくみ知らずの健康的なカラダに変化していく!


■腹筋を鍛えれば腸が動いて便秘が解消される


僕の場合、ダイエットをしないオフシーズンは便秘とは無縁なのだが、ダイエット中は便秘気味(コロコロした便)になることがある。食事制限によるストレスや栄養素の不足が便秘の原因だと考えている。


次の便秘解消法は、僕が体感としてうまくいっている方法だ。個人差はあるだろうが、参考にしてみてほしい。


(1)水をたくさん飲む(便を柔らかくする。冷たい水を飲んで自律神経を活発化し、腸の動きを促す)
(2)食物繊維を食べる(繊維質は腸で溶けてゼリー状になる。それが他の食べ物を巻き込み便となって出てくる。僕はキャベツやブロッコリーをよく食べる)
(3)サバ缶や卵を食べる(良質な油が腸粘膜を刺激して、腸の蠕動運動を活発にしてくれる。脂肪燃焼、メンタル安定にも効果的)
(4)腹筋を鍛える(便秘の原因の1つは、腹筋の筋力が弱まり、便を押し出す力が弱くなっていること。腹筋を鍛えるだけで、お腹の中の臓器が刺激され、腸の動きも良くなる。実際、僕も腹筋を鍛えた後にトイレで便が出るということが何度もある)

これらに加えて、トイレで用を足す際は、足の下に台を置いて、座ったときにひざの位置を高くするとわりと排便しやすい。和式トイレ・スタイルこそが、最強の排便姿勢なのだ。


便秘に悩んでいる人は、試してみて。


写真=iStock.com/comzeal
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■水の入ったペットボトルで肩こり解消の筋トレ


オッス! オラ、肩こり知らずの芳賀セブン!


ぶっちゃけた話、人生で一度も肩こりになったことがないので、「肩こりって何?」って感じなのだが、それも筋トレのおかげなんだろうね。


肩こりの多くは、血流が滞るのが原因だと言われている。だから、肩まわりの筋肉を動かして、血流を良くすれば、肩こりと無縁の生活を送れるってわけ。


自宅でするなら、ダンベルもしくは水の入った500ミリリットル〜1リットルペットボトルを両手にそれぞれ持って、横や前に振り上げたり、上に持ち上げたりする筋トレをすれば十分。それだけで、肩のつらさは楽になると思うよ。


肩こりと同じように腰痛に悩んでいる人も多い。腰痛にもいろいろなパターンがある。筋肉が弱くてカラダを支えきれず神経が刺激されて腰痛になる人、腰の筋肉がガチガチで血流が滞ってなる人など。こういう心配のある人は、筋トレで体幹を鍛えれば、腰痛予防になる。


今まさに腰痛の人でも、腹筋を鍛えると、腰の筋肉が引っ張られて痛みが緩和した、という話を聞いたことがある。無理は禁物だけど、痛みの具合と相談しながら、試す価値はあるだろう。


肩こりにしろ腰痛にしろ、カラダを動かさないことが症状を悪化させる大きな原因。軽い筋トレからでいいから、生活習慣に取り入れてみて。筋肉を使うからこるのではない。筋肉を動かしてないから、こるんです。


■大人でも筋トレをすれば成長ホルモンが出る


筋トレにはアンチエイジング効果があるという。成長ホルモンが分泌されるからだ。


もともと成長ホルモンは、子どもの頃に盛んに分泌され、骨や筋肉などを発達させてくれるもの。大人になってからも分泌されるのだけど、加齢と共に減少していき、40代になると思春期の半分程度、60代になると20パーセントくらいまで減少するらしい。


ただし、これは何も運動をしなかった場合。


大人になってからでも筋トレをすれば成長ホルモンが増える。さすがに身長を伸ばしてはくれないけど、筋肉を増やして引き締まったカラダを維持してくれたり、皮膚の再生や毛髪の生え変わりを促進してくれたりする。


つまり成長ホルモンは、老化の進行を遅らせてくれる、若返りホルモンというわけだ。アイドルがよく「永遠の18歳です」と言うが、筋トレはそれを実現させてくれる唯一の手段だと思う。


トレーニングに熱中している人は、実年齢より若く見える人がとても多い。何かに熱中していると、時間が早く過ぎる。実際は3時間経っているのに、1時間くらいしか過ぎていないように感じることも。


つまり、何かに熱中している人は、脳が認識している時間が短いから、老化するのも遅いのだ。いつまでも若々しく健康であるために、今すぐ筋トレを始めよう。マイナス10歳は夢じゃない!


■筋トレを始めるのに遅すぎることはない


あなたが50代だろうと70代だろうと、筋トレを始めるのに遅すぎるということはない。いつからでもトレーニングを始めていい。



芳賀セブン『死にたくなったら筋トレ たった10分の筋トレが君の人生を変える』(KADOKAWA)

トレーニングを始めるのは早いに越したことはないが、過去のことを悔やんでも仕方がない。今からでも始めれば、現状より確実に君の健康状態は良くなる。


僕も、父や母には何度も筋トレをするように勧めてきた。父はなかなか重い腰が上がらないが、母はジムに通うようになった。


僕のようなマッチョを目指すのが筋トレのすべてではない。特に中年以降の方は、筋トレをするかしないかは健康寿命にダイレクトに関わってくる。


なぜなら、今のうちから筋肉をつけておかないと、高齢者になったとき寝たきりになってしまう危険性があるからだ。


医学の世界では、サルコペニア(高齢になり筋肉が減少していく状態)が進んでいる人ほど寿命が短くなるという研究もある。


だからこそ、まだ動ける今のうちに、筋肉量を増やしておくことが、健康に長生きするためには欠かせないのである。


筋トレは積立投資に似ている。今のうちからコツコツと「筋肉投資」をしておけば、将来サルコペニアになる危険性が減り、生き生きと晩年を過ごすことができるのだ。


気づいたときから(つまり今日から!)、筋肉投資を始めよう。


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芳賀 セブン(はが・せぶん)
YouTuber
1993年、神奈川県生まれ。本名、芳賀涼平。大学時代にボディビル競技を開始し、全日本学生ボディビル選手権で入賞。一般企業に就職するもトレーニングとの両立に限界を感じて退社。2018年、高校時代の先輩である「ゴミ袋先輩」と共にYouTuberとしての活動を開始。2023年日本クラス別ボディビル選手権90kg超級優勝ほか、数々のタイトルを所持。2017年にゲイをカミングアウトして以降、「新宿二丁目最強のバルク」を自称している。TikTok
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(YouTuber 芳賀 セブン)

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