職場にいる「本当にコミュ力のある人」と「おしゃべりなだけの人」の決定的な違い
2024年11月24日(日)6時0分 ダイヤモンドオンライン
近年、「頭の回転の速さの象徴」としてお笑い芸人が多くの場面で活躍をしている。そんなあらゆるジャンルで活躍をし続けるお笑い芸人たちをこれまで30年間指導し、NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』でも話題になった伝説のお笑い講師・本多正識氏による『1秒で答えをつくる力』が人気を博している。ナインティナインや中川家、キングコング、かまいたちなど今をときめく芸人たちをこれまで1万人以上指導してきた本多氏の仕事に対する考え方をオリジナル記事としてお届けする。
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「本当にコミュ力のある人」と「おしゃべりなだけの人」の違い
仕事をしていると「本当にコミュ力のある人」もいれば、「おしゃべりなだけの人」もいます。前者はどんな職場でも重宝されるでしょうが、後者はその逆でしょう。
そんな両者の違いはどこにあるのでしょうか。一緒に見ていきましょう。
まず、「おしゃべりなだけの人」が勘違いをしているのは、「喋れる=コミュニケーション力」だと考えている点です。これは完全な間違いとも言えませんが、「喋れる」ことはコミュニケーションの1要素でしかなく、「喋りが上手いからいい」ということではまったくありません。
しかし、「自分はおしゃべりが上手い」と考えている人は、そのままコミュニケーション能力も高いと勘違いをしてしまって、まわりの人を引かせてしまうのです。
もしかすると、皆さんのまわりにも一方的に自分の話ばかりしてくる人がいるのではないでしょうか。皆さんが喋ろうにもスキを与えてくれず、ずっと1人で喋っている人です。こういった人はコミュニケーション力が低いと言わざるを得ません。
実は私のいるお笑いの世界でも、こういった勘違いが非常に多くなっています。特にお笑いを志す人は「自分で笑いを取りたい」と考える人が多いですから、よりその傾向が強い気がします。特に明石家さんまさんに憧れる人は非常に多いですからなおさらのことです。
しかし、さんまさんの凄さは実は喋りではありません。もちろん、喋りもとんでもない技術を持っていますが、さんまさんのコミュニケーションの真髄は人の話を聞くことなのです。どの番組でも、さんまさんは必ずゲストの話を深掘りします。しかもさりげなくです。
芸人という性質上、オチは自分になるかもしれませんが、その前にしっかりと相手のことを知ろうとするコミュニケーションを取っているのです。
そのため、さんまさんの番組は、さんまさんがたくさん喋っているように見えて、ゲストの話も自然と覚えており、人気番組になっていくのです。
ですから、大事なのは「喋る能力」だけではないのです。