オリーブオイルの「真実」を伝えたい。日本オリーブオイルソムリエ協会の15年の軌跡。
2023年12月11日(月)9時0分 PR TIMES STORY
協会をつくったのは、オリーブオイルについて正しいことを発信していく団体があってもよいのではないか?と思ったのがきっかけでした。
他の食品の場合、品質偽装されているものが多く出回ると、ニュースになったり、場合によっては事件や裁判になったりするのに、なぜかオリーブオイルに関しては誰も何も言わなかったんです。品質偽装の実態を明らかにすることで、オリーブオイルを敬遠する人が出るかもしれない、という懸念もありましたが、雨の日も風の日も苦労を惜しまず高品質のオリーブオイルを一生懸命に作っている人がいて、そんな素晴らしいオリーブオイルが大量生産品にまみれて存在すら忘れ去られそうなくらい追い込まれている現状に、オリーブオイルの真実を今こそ多くの消費者に知ってもらう必要がある、という強い想いにかられたのです。
オリーブオイルの真実
油は「工場」で製造されるものが多い中、オリーブオイルは果実を物理的にただ搾るだけという極めて単純な工程だけで、化学薬品などを使った抽出や精製は一切行われません。だからこそ、果実の鮮度や質、搾油の技術がダイレクトに品質に表れます。
最高等級に認定された「エキストラバージン」オリーブオイルなら、鮮度の高い果実を高い技術と細心の注意で搾油していますから、豊かな香りと素晴らしい風味で食べる者を魅了してやみません。店頭で販売されるオリーブオイルも、そのほとんどが最高等級である「エキストラバージン」を名乗っていますが、実際は8割以上が品質偽装品だと言われています。品質等級をさだめる国際基準はあっても、これほどまでに基準が守られていない現状は、意外と知られていません。
品質を見極めるのは「香り」
残念なオリーブオイルも多い中で、素晴らしいオリーブオイルがあるのも事実。その素晴らしいオリーブオイルとはどんなものなのでしょう?
オリーブオイルは1本1本風味が異なります。例えるならワインや日本酒と同じです。風味の違いは栽培地の気候風土や品種などによるものですが、何よりもそれらを作り上げているのは『人』なんです。当たり前だと思いますが、ここが大きなポイントでもあります。どこかで手を抜けば、品質が悪くなりますし、そもそも大量に販売される量産品はいちいち手をかけてつくられておらず、低品質なものがたくさんつくられます。
ではどうしたら、高品質で良いオリーブオイルを見つけることができるのでしょうか?
その鍵は『香り』にあります。香りを嗅ぐだけで、そのオリーブオイルの品質はほぼわかってしまうのです。
高品質オリーブオイルであれば、草原の緑や新鮮な青りんご、時にはシナモンやミントの香り、あるいは芳醇なトロピカルフルーツの甘い香りで満たされています。一方で、質の良くない腐った果実を搾れば、発酵した漬物のにおいがしますし、古くなって酸化してしまったオリーブオイルなら、クレヨンや輪ゴムのにおいが漂い、口に入れると、べたっとして喉がイガイガするような嫌な不快感を感じます。
こうした悪臭漂う欠陥臭のことをディフェットと呼びますが、イタリア人などは、発酵したようなちょっとツン!としたにおいを、ガットピー(猫のおしっこ)と言って顔をしかめます。
高品質オリーブオイルの見つけ方
買ってきたオリーブオイルに欠陥臭があったら、それは本当に残念なことですが、もし正当なホンモノの「エキストラバージン」のすばらしい風味のオリーブオイルを買うことができれば、甘くて辛くて苦い風味と豊かな香りを存分に楽しむことができます。もちろん料理に使えば、経験したことのないような深い味わいをきっと料理に添えてくれることでしょう。
今は、お味見できたり、オリーブの専門家であるオリーブオイルソムリエ🄬が輸入、販売をしている店舗も増えてきています。また、一目でわかる風味インデックスを参考にしたり、国際オリーブオイルコンテスト「OLIVE JAPAN🄬」の受賞オイルを選ぶなどもひとつの方法です。
ホンモノのオリーブオイルの味わいを知らないなんて、本当にもったいない!ぜひお気に入りの一本を探し出してみてください。
オリーブオイル風味インデックス
例えばこのインデックスを表記されてるオリーブオイルは、『とても強い風味、香りはミントのような清涼感を感じ、さらにオリーブオイルにとって大切なレトロネーザルを感じることができる』というように一目でどんな風味なのか?テイスティングしなくても理解することができます。
オリーブオイルの正しい使い方
こってりとしたまったり風味のオリーブオイルの使い道には苦労しないけど、辛いオリーブオイルはどうやって使えばよいのか?ということをよく耳にします。
最も簡単なコツは、コショウや七味唐辛子、生姜やねぎなどのお薬味と考えればよいのです。豚汁に七味唐辛子を、お豆腐に生姜やねぎをのせるかわりにオリーブオイルをかける。油と考えずに調味料として柔軟に考えると簡単に使い方が見えてきます。
良いオリーブオイルは、油っぽさを感じないので、さっぱりといただけますし、コクがでるのでお腹も満たしてくれます。ポリフェノール類やビタミンなどの栄養素も含まれる油なので、健康効果も期待できます。
オリーブオイルソムリエの資格
素晴らしいオリーブオイルを見つけるための近道は、オリーブオイルに関する知識を深めること。もともと日本に古来からあった食材やスパイスではないため、知らないことも多いものです。専門家を目指す方はもちろん、おいしい選び方や使いこなしを学びたい方にも、やさしくたのしく学べる講座を開講しています。
それが、オリーブオイルソムリエ🄬講座。歴史や工程、健康効果などを学びながら、オリーブオイルの味わいを極めるテイスティングも併せて学べる基礎的な講座が、ジュニアオリーブオイルソムリエコースです。資格が授与されるので、名刺などの肩書にもお使いいただけます。肩書もさることながら、ご自身が選ぶ力を持つことができます。
講座を通じて、世界中の数々の素晴らしい風味のオリーブオイルも味わっていただけますので、好みにあったオリーブオイルを選べるようになります。もちろん使いこなしの技もアップ。ご自身のために、ご家族のために、おいしくて体によいオリーブオイルをぜひ使いこなしていってください。
オリーブオイルソムリエ協会の今後の活動
・オリーブオイルソムリエや専門家になるための各種講座の開講
・オリーブオイルを使ったクッキングセミナーの開講
・オリーブの栽培や搾油指導
・高品質オリーブオイルの販売会やマルシェイベントなどの開催
・国際オリーブオイルコンテスト『OLIVE JAPAN🄬』開催
オリーブオイルソムリエ協会の沿革
2004年 オリーブオイルの専門家を目指す教育研修プログラムの開発
2005年 日本オリーブオイルソムリエ協会創立
2009年 一般社団法人日本オリーブオイルソムリエ協会設立。ジュニアオリーブオイ ルソムリエコース開講
2010年 オリーブオイルソムリエコース開講
2012年 国際オリーブオイルコンテストならびにマルシェイベント「OLIVE JAPAN」初開催
2014年 海外開講として台湾でジュニアオリーブオイルソムリエコース初開講
2015年 会員数が1000名を突破
2016年 多田理事長による著書『そのオリーブオイルは偽物です』(小学館)出版
2019年 会員数が2000名を突破
2022年 ジュニアオリーブオイルソムリエコース300回記念開講
「オリーブオイルソムリエ」、「日本オリーブオイルソムリエ協会」及び「OLIVE JAPAN」は、日本オリーブオイルソムリエ協会が保有する登録商標です。
許可なくこれらの商標を使用することはできません。
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