大島優子、母になり“時間の貴重さ”実感「どの時間も大切にしたい」 生きやすくなった転機も明かす

2024年2月19日(月)6時30分 マイナビニュース

●マーベル作品初参戦に喜び「本当に光栄なことだなと」
女優として数々の作品に出演している大島優子。2月23日公開のマーベル最新作『マダム・ウェブ』では主人公キャシー・ウェブ(マダム・ウェブ)の声を演じ、実写吹き替えに初挑戦した。マーベルファンだという大島は、本作への参加に大喜び。また、1児の母として、3人の少女たちを助けようと奮闘するキャシーに共感し、自身の母性と重なる部分もあったという。大島にインタビューし、本作出演の感想や母になってからの変化、女優業における転機など話を聞いた。
マーベル初の本格ミステリー・サスペンスとなる本作は、原作コミックでは未来予知でスパイダーマンを救う重要なキャラクターとして描かれるマダム・ウェブの誕生の物語。生死をさまよう事故をきっかけに未来予知能力が覚醒したキャシーは、偶然出会った3人の少女が黒いマスクの男に殺されるという悪夢のようなビジョンを見てしまったことから、3人を助けることを決意し、男に立ち向かっていく。
大島は「仕事はどんどん自分を塗り替えていきたいという気持ちでやっている」と言い、実写吹き替え初挑戦となった本作への参加にとても喜びを感じたという。しかも大好きなマーベル初参戦ということで「かなりうれしかったです」と声を弾ませる。
「マーベル作品は大好きでほとんど見ています。ファンの方も多いのでかなりプレッシャーもありましたが、マダム・ウェブの誕生の物語として、どういう人物か明かされる作品に携われるというのは本当に光栄なことだなと思いました」
そして、マーベル作品の魅力について、「一番は、見た人もなぜか強くなった気持ちになれるというところだと思います。見終わったあとに自分もスーパーパワーを与えられたような感覚に。そこが一番好きで、奮い立たせてもらえるのだと思います」と熱弁。続けて、「今回は頭脳的にも賢くなって教養がついたような気持ちにさせられる。フィジカルだけではないというのが、今までのマーベルヒーローとは違うなと思いました」と本作ならではの魅力を語った。
○主人公の母性に共感 アフレコで涙が出たシーンも
本作を初めて鑑賞した時はあっという間に感じたという。
「序盤からスピーディーに展開が進んでいくので先が読めなかったですし、予知能力が始まってビジョンが見え始めたあたりは、現在なのか未来なのか、過去の話なのか、時間軸が変わるのは好きなジャンルで、ハラハラドキドキしながらも最後まで一瞬でした」
キャシーは次第に少女たちに対する愛情が芽生えていき、少女たちも変わっていく。
「最初は3人の少女を守るということに全然責任感を抱いていませんが、徐々に自分が守っていかなきゃいけないんだという気持ちが芽生えて、母性のようなものが生まれている。人間として欠けている部分もあったけど、3人の少女と出会ったことでどんどん成長し、少女たちもキャシーと出会ったことで変わっていくという、4人の成長物語でもあり、マーベル愛もしっかり描かれているなと思いました」
第1子を出産した大島。母親になったからこそ、キャシーの母性にとても共感したそうで、「少女たちを守っていくという責任感はとても理解できます」と語る。
続けて、「キャシーが自分の秘密を知るシーンは大号泣し、涙なしでは見られなくて、自分の境遇も変わったからだなとすごく感じました。涙したシーンはアフレコでもやっぱり涙が出ました」と明かし、「普段ドラマや映画、ニュースなどを見ていても、自分の感覚……母性が変わり、泣きそうだなというポイントがわかるようになってきました」とも話した。
○仕事と子育ての両立に本音も吐露「複雑ですよ」
また、母親になってから「どの時間も大事にしよう」という思いが芽生えたと変化を明かす。
「仕事があっても家に帰ってからちゃんと子供と遊ぶ時間を作るとか。そして、仕事は家よりも携わる人が多く、その人たちの時間も使っているわけなので、その時間を大切にしてちゃんと向き合わないといけないなと思うようになりました」
さらに、「前よりも自己評価が低くなりました。子供中心になって自分のことを考える時間がなくなったからかなと思います」とママの顔を見せた。
今の女優業への思いも尋ねると「複雑ですよ」と本音を吐露。
「お仕事は楽しいですし、仕事は今までの自分を塗り替えていきたいという気持ちでやっていますが、家を空けることにもなるので『大丈夫かな?』と不安になることもあります。子供といる時間を仕事にあてることになるので、一つ一つの仕事を大切にしたいという思いが以前よりも強くなりました」
●留学が転機に「“気にしない精神”で生きられるように」
数々のドラマや映画に出演し、映画『紙の月』(2014)で第38回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。NHK連続テレビ小説『スカーレット』(2019〜2020)、NHK大河ドラマ『青天を衝け』(2021)などで確かな演技力を披露し、女優として着実に進化を遂げてきた。
転機になったと感じている出来事を尋ねると、「転機は都度都度あり、今まで積み重ねてきたからこそ今があるんだなと思います」とした上で、「留学が一番大きいかな」と、2017年から約1年間アメリカへ語学留学したことを挙げた。
そして、留学によって「今まで気にしていたことが気にならなくなった」と生きやすくなったと言い、変われた理由を尋ねると「国柄じゃないですか!?」と笑う。
「日本はいろいろと気にしすぎなところもありますし、日本だと街中を歩くにしても気にしながら生活することが多かったので。アメリカに行ったら自分のことを知っている人なんていないから、気にしないで生活できるようになり、日本に戻ってからも“気にしない精神”で生きられるようになり、楽になりました」
その変化が女優としてもプラスに。「肩の荷が下りたというか、肩の力を抜いてお芝居ができるようになりました」と語る。
吹き替え初挑戦となった『マダム・ウェブ』も「学ぶことがとても多かった」と、大島にとって大切な経験に。
「自分も芝居をしているという感覚で演じつつ、ダコタ・ジョンソンの芝居にも重ねていたので、今までとは違うアプローチだったなと。今後の作品にどう生きるかはまだわかりませんが、本当に大きな経験をさせていただいたと思っています」
そして、アフレコは「本当に楽しかったです」と目を輝かせる。
「収録に5日間を費やしましたが、それでももっとやりたいなと寂しい気持ちになりました。マーベルの世界に入れたことが楽しかったのかな。最初に映像を見せてもらった時や、試写を見た時に、『見ていいんですか!? ありがとうございます!』って、すごく胸が高まり、予告を見た時も『うわ〜最高だな!』と思いました」
作品にちなみ、“開花させたい才能”を尋ねると、「何でも開花させたいですけど、自分で自分の体を癒やせる能力があるといいですよね。傷とかができてもすぐに治せたら最高だなと思います」と答えた。
○今後は「全然思い描けない」 仕事との向き合い方も変化
現在35歳の大島。今後をどのように思い描いているか尋ねると、「全然思い描けないです」と話す。
「20代の頃は希望にあふれていて、『こんな風になっているのかな?』とか考えていましたが、今は何も考えられてないです。『今年も健康で生きられますように』ぐらいしか考えていません」
仕事に関して、母親になって一つ一つの仕事を大切にしたいという思いが強くなったと明かしていたが、それくらい覚悟を持って挑める作品に参加していきたいと考えている。
「仕事に対する向き合い方や時間の使い方が変わり、本当に時間って貴重だなと感じているので、時間を大切にしたいなと。だからこそ、どれくらい自分が作品や役に覚悟して挑めるか、時間を使うということに覚悟して挑めるか、そういうことを考えながら今後の仕事はやっていくんだろうなと思います」
最後に、『マダム・ウェブ』を心待ちにしている人たちに、「マーベル初の本格ミステリー・サスペンスで展開が読めず、登場人物一人ひとりのセリフや会話で謎が解き明かされていきます。字幕だと追いつかない場合もあると思うので、吹き替えでしっかり、どういうことが起きているのか、謎解きを一緒にしながら見ていただけたらと思います」とメッセージを送った。
■大島優子
1988年10月17日生まれ、栃木県出身。2006年よりにAKB48の中心メンバーとして活躍し2014年に卒業。その後も女優として多くの作品に出演。近年の主な出演作はドラマ『スカーレット』(19)、『東京タラレバ娘』(17、20)、『七人の秘書』(20)、『青天を衝け』(21)、『ネメシス』(21)、『正義の天秤』(21)、映画『生きちゃった』(20)、『明日の食卓』(21)、『妖怪大戦争 ガーディアンズ』(21)、『ボクたちはみんな大人になれなかった』(21)、『とんび』(22)、『七人の秘書 THE MOVIE』(22)、『天間荘の三姉妹』(22)など。
スタイリスト:有本祐輔(7回の裏) ヘアメイク:松野仁美

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