“愛され続ける映画館”の支配人らが語る、ミニシアターの魅力やコロナ禍での取り組み

2021年2月25日(木)13時0分 シネマカフェ

シネクイント・劇場

写真を拡大

シネマカフェ2月の特集は「ミニシアターの魅力」。今回は前編・後編と分けて、コロナ禍でも開け続ける劇場の中の人に現状の取り組みや、ミニシアターの魅力を語っていただきました。

新宿武蔵野館の声:武蔵野館 興行部・菅野和樹さん

新宿武蔵野館について
2020年6月、お蔭様で武蔵野館は開館100周年を迎えました。2016年11月5日にリニューアルオープンして、館内ロビーも劇場内もガラッと新調しております。ムサシノドック、シネマサンドなどのオリジナル商品やドリンク、ポップコーンなどが購入出来るバーカンウンター風の売店や、各上映作品の関連グッズ、武蔵野館オリジナルグッズなどが並ぶ素敵なショーウインドー、まるでスターになったような気分になれる華麗な化粧室、高級感の漂う喫煙所などなど…まるで映画のワンシーンをそのまま切り取ったような空間を再現しております。また、ロビー内、木の壁を見ていると、映画の裏側の世界、映画スタジオやセットの中にいるような気分を味わえます! 映画はもちろん、是非、映画館もお楽しみくださいませ!


ミニシアターの魅力とは?
魅力とは、「多くの皆様の心をひきつけて夢中にさせる作品との出会い」だと思います。シネコンではあまり上映されないけど面白いインディーズ映画などを応援する気持ちで公開し、お客様の口コミで盛り上がって大きく羽ばたいていくその瞬間に立ち会えた時の喜びは、本当に「幸せ」の一言につきます! そんな魅力ある作品との出会いこそが、ミニシアターの魅力になっているんだと思います。

また、館内のいたる所に設置しております上映作品のディスプレイは、武蔵野館オリジナルです! お客様に映画館そのものを少しでもお楽しみいただきたいと、各作品ごとに趣向を凝らし、驚いて&喜んで&楽しい&幸せになっていただけるようなディスプレイ作りを工夫し心がけております。ディスプレイを見て、映画をご鑑賞前のお客様には、是非観たいと思っていただければ、また、ご鑑賞後のお客様には、映画の余韻に存分に浸っていただければと思っています。武蔵野館独自のデザインによるディスプレイも是非お楽しみくださいませ。


コロナ禍での現状の運営・取り組み
当館では、お客様と従業員の安全を確保するため、「映画館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」に沿って感染予防対策を行っております。




<新宿武蔵野館・菅野和樹さんの思い出の作品はコレ!>
当館での思い出の1本になりますが、2020年11月27日よりロングラン上映中の『佐々木、イン、マイマイン』が思い出の1本であり、おすすめの1本でございます。

作品のプログラムにも掲載していただいていますが、『佐々木、イン、マイマイン』の監督内山拓也さんは、2013年より当武蔵野館にアルバイトスタッフとして在籍し、チケット販売、もぎり、場内清掃、売店、映写などなど、ありとあらゆる業務に関わってくれていました。武蔵野館在籍中の23歳の時に作り上げた長編初監督作品『ヴァニタス』がPFF2016観客賞を受賞し、その後も有名アーティストのPVやCMなどを手掛け、現在は『佐々木、イン、マイマイン』で数々の賞を受賞したりと大忙しの内山さんですが、実はまだ武蔵野館に在籍中なんです!(笑) そんな経緯もありまして、思い出の1本であり、おすすめの1本であり、自慢の1本でもあるんです!



次のページ:ずっと居続けられる場所…シネクイント支配人が語る

シネクイントの声:渋谷シネクイントの支配人・伊波剛さん

シネクイントについて
シネクイントは渋谷駅徒歩3分、2スクリーンのパルコが運営する映画館です。ジャンルを問わず国内外の個性的で良質な作品を上映しております。また渋谷で唯一のペアシートを導入しており「渋谷で一番、人と楽しさを共有できる映画館」として、“リアルな感動・発見のあるライブエンタテインメントの提供”にも取り組んでおります。


ミニシアターの魅力とは?
ずっと居続けられる場所だと思います。図書館みたいな場所。本の代わりに映画があり、静かに鑑賞できるようなところが好きです。ミニシアターで偶然に何年も会う見ず知らずの人が何人かいて、会話はないのですが、お互い知り合いのような感じになるのが面白いです。

コロナ禍での現状の運営・取り組み
スタッフの体調管理をはじめ、業界のガイドライン(営業時間、イベントの開催ルール、検温、消毒の徹底など)に沿って運営。お客様が不安に感じないような運営を心掛けております。課題という表現になるか分かりませんが、先頭に立って接客するスタッフへの負担をなんとか和らげられることはないかと考えております。


<渋谷シネクイント・伊波剛さんの思い出の作品はコレ!>
『パイナップルツアーズ』(ユーロスペースにて)
3話からなるオムニバスでコミカルかつシリアスさもある物語。
最初は通常上映していたはずが、方言がわからない人にも向けて字幕版を上映しだしたことが思い出に残っております。

シネマカフェ

「映画館」をもっと詳しく

タグ

「映画館」のニュース

「映画館」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ