『鶴瓶の家族に乾杯』に純烈・酒井一圭さんが登場、温泉への感謝を歌で「ヒモだった僕が4人の父になって。今も妻には頭が上がらない」

2024年2月26日(月)17時30分 婦人公論.jp


「子どもが4人いますが、教育方針は《反面教師》ですかね。」(撮影:本社写真部)

ステキな家族を求めて日本中を訪ねる旅番組『鶴瓶の家族に乾杯』(NHK)。本日放送の後編にも、昨年の紅白歌合戦に出場した純烈のリーダー・酒井一圭さんが登場。純烈は12年前から全国の温泉や銭湯で歌い始め、今やスーパー銭湯アイドルに。今回は宮崎・えびの市への旅で、温泉への感謝を伝えるそうです。酒井さんが家族について語ったインタビュー(後編)を再配信します。
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リーダーにしてプロデューサーでもある酒井さんに聞く、「純烈」、家族、そして自分についての話。後編は、妻と4人の子どもたちについてーー(構成◎岡宗真由子 撮影◎本社写真部)

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前編はこちら

どこまでも責めない妻


母に口喧嘩で英才教育を受けてきた僕にとって、奥さんは宇宙人、理解できない異常な人(笑)。だって、怒らないどころか、家にカネも入れられない男に、小言の一つも言わなかった。挑発するようなことも言ってくれないから、僕も逆ギレできない。

義理の母も「この子は昔から欲しいものも欲しいと言わない、嫌な時も嫌だと言わないんですよ」って。でも、「だからお前、早くなんとかせーよ」と僕の耳には聞こえましたね。(笑)

そもそも、結婚する時には、子どもをつくって両親たちになんとか許してもらうという作戦だったのですが、両家が顔合わせした時、うちの母は「申し上げにくいですが、こいつとは結婚しない方がいい、親としてオススメできない」って本気で言っていました。そんな母に対しても、奥さんはケラケラ笑ってくれたんです。

子どもが生まれてからも、僕にはまともな収入がなくて、奥さんがスーパーなど日々の買い物の会計を、義理の両親に頼らざるを得ない時もありました。でもそれを「親が出してくれるからいいよね」と甘える人ではなかった。本当は悔しい、頼りたくないと思っていることは伝わってきました。もし、奥さんも一緒に開き直る人だったら、僕はずっとヒモ人生を送っていたかもしれません。

だけど、口に出して僕を責めることはしないんです。奥さんは家計を切り詰めて外食せず、切り盛りしてくれていた。でも僕が出歩いてハンバーガー食べたりしても、「私がこんなに節約してるのに」って言わない。

奥さんに「今日の予定なに〜?」って聞かれて「ああ、コンビニ行くくらいかな」っていう日にムラムラしてきて迫ったりすると、それも受け入れてくれました。「家にカネ入れない男にヤラせるか!」って拒否されてもおかしくないですけど(笑)。威圧もしないし、見捨てもしなかった。ただただ愛情しかくれなかったんです。

だから、「この人にお金渡さないと俺にバチが当たってしまう!」と思って頑張りました(笑)。この人に、贅沢させてみたいなぁって思ってしまうわけですよ。

教育方針は「反面教師」。失敗した姿を見せる


子どもが4人いますが、教育方針は「反面教師」ですかね。

計算を間違えたり、お店で払わずに出ようとして止められたり、ツッコミさせることで教えるやり方(笑)。自分はどうしようもない子どもだったことを棚に上げて、家の手伝いはさせています。小さいのはまず靴を並べさせる。それができるようになったら洗濯物をたたむ……とか。


『純烈 人生相談室ー僕のお腹で、泣けばいい』(酒井一圭:著/中央公論新社)

グループを引っ張っていくにあたって、子どもに対してもそうなんですけど、メンバーに、「教える」というより、自分が積極的に失敗したりボケてみせたりすることはあります。

人前で表現することって、怖いですよね。どこまでボケていいの、ダメなところ見せてもいいの? って。だから俺が一番にダメなところを見せる。それを見て安心したり、真似をしてほしいというか、挽回の仕方も見てもらいたい。

俺がメンバーに怒るのは失敗した時じゃなくて、ボケたメンバーや何か仕掛けたメンバーを拾いにいかなかった時。仲間が何かやってる時に棒立ちしてるヤツは、やっぱりダメだと思うんです。

「ミーハー感覚」が原動力


もっとも、僕の言うことを鵜呑みにしないでほしい、とも、みんなに言ってます。だって僕はと言えば、ただの女性週刊誌好きのミーハーが「純烈」に化けて芸能界に潜入してるようなものですから。紅白では、出場者がスタジオで一堂に介する時は、頼みこんで一番奥の上段に行かせてもらって「うわぁ、あの人とあの人が喋ってる〜」とか純粋に楽しんでいました。

7月に出演させてもらう明治座も、「どんな人がこの舞台に立ったんだろう?」とか繙いて、「あの人と同じ舞台に立てるんだぁ」とか、そんなロマンに胸を膨らませたり。タモリさんに会いたいな、さんまさんにもう一度会いたいな、とかそんなただの「ミーハー感覚」が僕の原動力なんですよ。

だから裏方になって、こんな僕を使ってくれたこの世界に恩返ししたいっていう思いもあります。若い人をプロデュースすることもやってみたい。今、芸能界じゃないところに夢を見出す若者が増えていますけど、少しでもこの世界をもっと楽しくして、ここに夢を持ってきてくれる人を増やしたいですね。

《身内》の笑うことしかやりたくない


僕自身は、これからも、自分の家族や身内が笑うことしかやりたくない。僕が過去のクズエピソードを披露するのも「あんなことテレビで言うなよ、恥ずかしい」って身内に突っ込まれたくて言ってるところがあります。

純烈のファンの方も、僕にとっては親戚とか身内みたいな存在。鍛え上げられた肉体や一糸乱れぬダンスを見たい人は、純烈のファンじゃない。そんなの間近に見せられたら疲れちゃうじゃないですか(笑)。ダメな僕らを愛してくれてる人たちなんです。

だから求められる限りは、70〜80歳になっても、「純烈」として舞台に立ちたいですね。いろんな人に迷惑かけてきた僕なので、今は女の人に喜んでもらえる仕事でよかったなとつくづく思っています。

■動画はこちら

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