妻夫木聡×渡辺謙、医者と患者のロードムービー テレ東で脚本家・北川悦吏子とタッグ

2024年2月29日(木)6時0分 マイナビニュース

俳優の妻夫木聡渡辺謙が主演を務める、テレビ東京開局60周年特別企画ドラマスペシャル『生きとし生けるもの』(5月6日20:00〜)が放送されることが29日、明らかになった。
同作は、脚本家・北川悦吏子によるオリジナルのヒューマンドラマ。人生に悩む医者・佐倉陸(妻夫木)と、余命宣告された患者・成瀬翔(渡辺)の2人が、人は何のために生き、何を残すのかという永遠の問いの答えを求めながら各地を巡るロードムービーとなる。
人生に悩む内科医・佐倉陸を演じるのは、シリアスからコメディまで様々な役を演じ、映画『ある男』では日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞するなど数々の話題作へ出演する妻夫木聡。妻夫木は、同局のドラマに初出演で初主演となる。
また、陸と旅をする余命宣告を受けている男・成瀬翔を演じるのは、日本を代表する俳優であり、映画『ザ・クリエイター/創造者』などハリウッドでも活躍を続ける、渡辺謙。今回、7キロの減量をするなど役作りをして本作に挑んだ。
物語を綴るのは、『ロングバケーション』や『ビューティフルライフ』など、数々のラブストーリーを生み出し、『ラブストーリーの神様』と呼ばれる脚本家・北川悦吏子。北川のデビューは同局で1989年に放送したドラマ『月曜 女のサスペンス』の中の一遍「赤い殺意の館」での共同脚本だったという。それから30年以上の時を経ての帰還に。北川作品に妻夫木が出演するのは『オレンジデイズ』以来20年ぶり、渡辺の出演は初となる。さらに、監督は映画『余命1ヶ月の花嫁』『月の満ち欠け』『母性』など、数々の名作を生み出している廣木隆一が務める。放送に先がけて、3月6日には文藝春秋よりノベライズ文庫も発売される。
○■妻夫木聡 コメント
今回、北川悦吏子さんとご一緒するのは約20年振りとなりました。そんなに月日が経っていたとは全く想像もつかなかったのですが、終わってみたらこの作品で再びご一緒するのは、どこか運命だったのではないかと思うくらい、僕にとって素晴らしい出逢いとなりました。死生観というものは人それぞれにあると思います。だけど、こんなにも真っ向からぶつかった作品はなかなかありません。生きる上での、喜び、哀しみ、希望、絶望、その全てを受け止めて僕は陸と共に旅に出たいと素直に感じました。いえ、出なければいけないという、どこか使命感にも近いものを感じていたのかもしれません。それくらい僕は北川さんの覚悟を感じましたし、北川さんは僕を信じて託してくれたのだと思います。想いとは相手を思う心。そんな想いが溢れたこの脚本で生きれたことに喜びを感じています。
渡辺謙さんにはとにかく感謝しています。謙さんがいなければ僕は陸になることはでき なかったでしょう。役としてだけでなく、常に僕と向き合って一緒に闘ってくれた。オッサン(成瀬)と一緒にいることが当たり前になっていた僕は、撮影が終わった今、心にポカンと穴が空いたような状態です。スマートだけど、どこかチャーミングな謙さんはまさにオッサンそのものでした。そんなオッサンこと、謙さんが僕は大好きです。この作品で謙さんと一緒に旅をできたことは僕の財産となりました。
こんなにも役と共に生きた感覚を得られたのは久しぶりでした。生きることは何なのか、僕自身も陸と共にオッサンに導いてもらったような気がします。皆さんもこのドラマの中で、陸とオッサンと共に一緒に旅をしてもらいたい。そして、ドラマの中で精一杯生きる僕たちの想いを体感してもらいたい。きっと皆さんにも、幸せの瞬間が訪れることを確信しています。
○■渡辺謙 コメント
北川悦吏子さんから作品へのお誘いを頂いた。
医者と死に行く患者の話だという。
私は、かねてから医療に関するドラマを固辞していた。
自分の体験から本当に苦しむ患者の気持ちはドラマでは描けないと感じていたからだ。
そこからメールのやり取りが数回続いた。
北川さんは難病と向き合い、独特の死生観を持たれていた。彼女の感じてきた「生きること」「死に向かうこと」それを演じてみたいと思った。
ある時は、薬の袋の裏に台詞を殴り書きしたという。
彼女流の軽いやりとりの向こうに浮きあがる“死”
中々にハードルの高い作品だった。
生きる事の苦しさ、喜びを感じながら北川悦吏子の「死生観」を体現した。
○■北川悦吏子 コメント
点滴を見つめる生活を続けた。なぜ、生きなければならないのか?
また死を迎える人は、なぜ死ななければならないのか?
生きるって何だ?死ぬって何だ?人間ってどうだ?
この15年来、脚本家としてどうしても書きたいと思っていたテーマだ。
書いてみたら意外にも愛の話になった気もする。わからない。
この物語に、生と死に関してはっきりした結論があるのかどうかもわからない。答えなんてない中で、私たちは、ただ、生き続けるのかもしれない。
けれど、妻夫木聡くん、渡辺謙さん、廣木隆一監督、得難い方々に集ってもらい、
作品は、命を持つ生き物になった。
どうせ100年経ったらこの世は総入れ替え。
今、この世界に生きる、どこかの誰かの胸に届くことを願って。
○■番組プロデューサー・祖父江里奈(テレビ東京 制作局ドラマ室) コメント
青春時代にテレビに食い入るように観ていた北川さんのドラマの数々。キラキラした恋の物語は永遠の憧れとして心に残っています。そんな北川さんとご縁あってお会いすることができ、「テレビ東京の60周年のドラマを書いて頂きたい」とお願いしたところ「ずっとやりたかった企画がある」と。ラブストーリーの神様がずっと温めていた企画とは?と思っていたら、まさかの「男2人の医者と患者のロードムービー」でした。テレビ東京でやるなら普段やらないジャンルのものを書きたい、とのこと。
何年も難病と闘いながら執筆を続けてこられた北川さんが、ご自身の経験と募る思いと言葉の数々を込めて産み出したこの大切な作品をテレビ東京に托してくださったのは本当に嬉しく、また身が引き締まる思いです。生と死を描く物語でありながら、どこか爽やかさや瑞々しさを感じさせるのは北川さんならでは。
それを妻夫木聡さん、渡辺謙さんというこれ以上ないお二人に演じていただけることになりました。妻夫木聡さんと北川悦吏子さんの「オレンジデイズ」のタッグ再び、となれば私を含め多くの人々が心躍るはず。そして、悩み抜いた末、出演を決めてくださった渡辺謙さんには感謝してもしきれません。さらにこの物語を廣木隆一監督がご自身の地元・福島で撮影してくださいました。風光明媚な景色の中で撮られた数々のシーンはどれも叙情的で見応えがあり、また監督を慕う多くの才能あるスタッフが集結しテレビドラマとしては最高のクオリティに仕上がりました。
きっと多くの人の心に響く、普遍的な物語です。是非ご覧ください。
【編集部MEMO】
『生きとし生けるもの』は、北川悦吏子脚本によるオリジナルドラマ。佐倉陸(妻夫木聡)はかつてたぐいまれなる才能を持った外科医だったが、あるときからメスを握れなくなった内科医。入院患者と向き合う日々が続く中で、余命宣告されたがん患者である成瀬翔(渡辺謙)の担当医になる。繰り返される手術と抗がん剤治療にうんざりした成瀬は陸に「殺してくれよ」と言い、陸はあっさりと「いいですよ」と応じるが、「その前に、やりたいことはありませんか」と2人で病院を抜け出し、バイクで旅に出る。キャンプをしたり、生まれた街へ行ったり、初恋の人に会ったり。成瀬はたびたび体調を崩すが、主治医である陸がついているから安心だった。しかし、陸は密かに「ある薬」を持っていたのだった。人生最後の旅を通して「人は何のために生きるのか」を模索するロードムービー。
(C)テレビ東京

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