寺尾聰の歌う劇中歌初披露! 『父と僕の終わらない歌』本予告到着 松坂桃李のパートナ役でディーン・フジオカの出演も発表
2025年3月8日(土)12時0分 クランクイン!
2016年、イギリス。YouTubeに投稿された1本の動画が、世界中を感動させたー。ドライブの車中で楽しそうに歌う父と息子。助手席に座り、抜群の歌唱力で伸びやかに歌い上げる父テッド・マクダーモットは、アルツハイマー型認知症を患っている。この動画は同じ境遇にある世界中の家族に感動と希望を与え、再生回数は6000万回以上を記録。さらにこれがきっかけとなり、父テッドは80歳にしてCDデビューを果たし、イギリス最高齢の新人歌手となった。
本作は、この奇跡の実話をもとに、日本を舞台に、横須賀に生きる父と息子に置き換え、それぞれの愛と葛藤、家族や友人たちに支えられながら、アルツハイマーの父が若き日に諦めたレコードデビューの夢を再びかなえようとするまでを描く。監督は『タイヨウのうた』『ちはやふる』シリーズなどの小泉徳宏。
音楽とユーモアをこよなく愛し、生まれ育った横須賀で楽器店を営む父・間宮哲太を演じるのは、『さまよう刃』(2009)以来、16年ぶりに映画で主演を務め、77歳になった今も俳優・ミュージシャンとして第一線に立ち続ける寺尾聰。
そんな父を支え続ける息子の間宮雄太を演じるのは松坂桃李。ナイーブさと優しさを併せ持った確かな演技力で、病気の父を前に不安に揺れながらも寄り添う息子を熱演する。
出演者の一人である佐藤栞里が優しい声音でナレーションを務める今回の予告映像。寺尾演じる間宮哲太が小さな車内で高らかに歌を歌う姿や、本格的な衣装を着たサンバダンサーに囲まれ楽し気に踊る姿、パブで「乾杯!」と大声で音頭を取る姿など、「歌が大好きで、破天荒な父」というナレーションをまさに体現するような明るいシーンの連続から始まる。
しかし直後、自宅の場所が分からなくなってしまったことをきっかけに、アルツハイマー型認知症と診断されてしまう哲太。そんな父のかつての夢だった「歌手になること」を再びかなえようと動き出す雄太や、周りを取り巻く温かな横須賀の仲間たち。だが少しずつ記憶が薄れていく哲太はついに息子である雄太に「知らないか?うちの息子のこと」と問いかける…。
予告映像では、実際に寺尾が歌っている「Volare」を聴くこともできる。デビュー以来歌手としても活躍し、日本レコード大賞と日本アカデミー賞をどちらも受賞した経験のある寺尾。俳優と歌手人生が初めて交わる本作では、劇中に登場する楽曲の選曲、アレンジも自ら手がけ、演奏も長年音楽活動を一緒にしてきたバンドメンバーと担当するなど、音楽面でも映画に命を吹き込んだ。
新キャストとして発表されたディーン・フジオカが演じる亮一は、松坂演じる雄太のパートナーであり、父のアルツハイマー型認知症の発覚により実家に帰ることとなる雄太の背中を優しく押す、温かな雰囲気のあるミュージシャンという役柄。
2016年放送のNHKドラマ『喧騒の街、静かな海』で寺尾が父、ディーンが息子役で共演しており、本作のオファーについては「“親父”に久しぶりに会いにいくか!という感じでした。コロナもあり、寺尾さんとはだいぶご無沙汰になってしまっていたので、この映画があったお陰ですごくいい機会をもらったなと思いました」と喜びをあふれさせている。
寺尾もディーンの出演が決まった直後に連絡を入れたそうで「“息子へ” というタイトルで熱いメールをいただきました。『会えるのを楽しみにしている』、『今回出てくれてありがとう』と親父からメールが来て、自分も本当に心から、久しぶりにお会い出来るのを楽しみにしていたので、現場で久しぶりに再会して嬉しかったです」と撮影に入るまでの裏話を明かしている。
映画『父と僕の終わらない歌』は、5月23日より全国公開。
※ディーン・フジオカのコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■ディーン・フジオカ/亮一(りょういち)役オファーをいただいた時は、“親父”に久しぶりに会いにいくか!という感じでした。コロナもあり、寺尾さんとはだいぶご無沙汰になってしまっていたので、この映画があったお陰ですごくいい機会をもらったなと思いました。
出演が決まった後すぐに、“息子へ”というタイトルで熱いメールをいただきました。『会えるのを楽しみにしている』、『今回出てくれてありがとう』と親父からメールが来て、自分も本当に心から、久しぶりにお会い出来るのを楽しみにしていたので、現場で久しぶりに再会して嬉しかったです。
前回の共演以来、食事に連れていってもらったり寺尾さんのライブにお邪魔したり、メールのやりとりをさせてもらったり。毎回すごく色々なことを教えてもらっていて、『かっこいいなぁ』と、いつも親父の背中を見ているような感じです。今回も楽屋で俳優部みんなを包むような包容力や、久しぶりに親父のでっかいハートを、大きな包み込むような愛を感じました。
人生を込めたこの作品、ご家族と、お友達と、是非劇場でご覧ください。