KAT-TUN、なぜ突然解散?「メンバーにとってより良いと会社として判断」→「“会社都合”ってこと?」「解散ライブもないなんて…」結成から25年、ファンが抱いた“本音”
2025年2月12日、STARTO ENTERTAINMENTはKAT-TUNが同年3月31日をもって解散することを発表しました。また、メンバーの亀梨和也さんは、同日をもって所属事務所を退所することも明らかになりました。

KAT-TUNはジャニーズJr.(当時)だった2001年、堂本光一さんの専属バックダンサーとして亀梨和也さん、赤西仁さん、田口淳之介さん、田中聖さん、上田竜也さん、中丸雄一さんの6人で結成されたグループです。ジュニア時代から根強い支持を集め、特に亀梨さん、赤西さんはドラマ「ごくせん2」(2005年/日テレ系)の出演を機に、その人気を全国区に押し上げました。
2006年3月17日にはデビュー前に東京ドーム公演を成功させ、同月22日に発売したデビューシングル「Real Face」はミリオンセラーを達成。KAT-TUNは間違いなく、一時代を築いたアイドルと言えるでしょう。その後はメンバーの脱退といった苦難も相次ぎましたが、その度に乗り越え、来年にはデビュー20周年、結成25周年という節目も控えていました。
あまりに性急な“幕切れ”にファンは混乱
あまりに突然の解散発表にファンは騒然となりました。解散の理由について、STARTO社は「KAT-TUNの看板を下ろし、それぞれの道を選ぶ形の方が今後のメンバーにとってより良いと会社として判断いたしました」と述べており、「解散はメンバーの意向ではなく、“会社都合”だったのではないか」と非難する声も上がっています。
さらに、同声明のなかでは「(ファンの)皆さまとお会いできる場所を作るべく、現在調整をしております」と言及していましたが、“最後の日”たる3月31日にファンクラブ会員向けに生配信を行うのみ。2021年に解散したV6が全国9ヶ所をめぐる大規模なツアーをもってその歴史に幕を降ろしたことを振り返れば、KAT-TUNはあまりに性急な幕切れであると言えます。
今回は、ファンの証言とともにKAT-TUNの歩みを振り返り、解散に至るまでの経緯について考えてみたいと思います。
追い出されるような“返金”対応
「こんなにも淡々とした対応は、絶対にメンバーの意志じゃない」と嘆くのはAさんです。
「仮にも一世を風靡したグループが解散するというのに、ファイナルコンサートもなければ、メモリアルグッズの発売もないんですよ? もしメンバーの気持ちが反映されているなら、こんな無情な終わり方はしないと思うんです。
3月5日にはファンクラブ会員向けに『ファンクラブ閉鎖に伴う年会費の返金』について案内が届きました。その後、3月23日には『(ファンクラブ会員の誕生日に送付している)バースデーカードを届けられなくなるので、(代わりとして)バースデー動画を送る』という報せが来ました。お金のことだから一刻も早く……ということなんでしょうけど、気持ちの整理もつかないのに追い立てられるようで悲しくなりました」(Aさん)
会費の返金や代替サービスの提供は解散したほかのグループでも同様だったので、あえて無下な扱いをされたわけではないかもしれません。しかしながら、ライブやグッズの発売もないのは、残念でなりません。
デビュー10周年とともに“充電期間”に入ったときは……
筆者はデビュー前からKAT-TUNをみつめてきた1人ですが、これまで彼らがいかにファンへのケアに心を砕いてきたか実感してきたので、今回の流れには違和感を覚えます。なぜなら、KAT-TUNは困難に見舞われるたび、“hyphen”(=ハイフン。KAT-TUNファンの愛称)と丁寧に向き合ってきてくれた歴史があるからです。
たとえば2016年。亀梨さん、上田さん、中丸さんの3人体制となったKAT-TUNは、「1年先になるか2年先になるかわからないけど、メンバーそれぞれが強くなって必ずKAT-TUNに戻ってくる」(亀梨さん)として充電期間に入ることを発表しました。
“充電”前に行ったデビュー10周年記念コンサートではオリジナルグッズに“充電器”をラインアップし、ファンが微笑みながら過ごせるよう知恵をしぼってくれました。
亀梨がグループ活動に込めていた思い
さらに胸に残っているのは“充電中”の2016年12月7日。
帝国劇場(帝劇)で上演された舞台「ジャニーズ・オールスターズ・アイランド」に亀梨さんがシークレットゲストとして登場した際の出来事です。帝劇の座長経験もある亀梨さんは、ソロ曲「LOST MY WAY」「絆」「1582」の3曲を披露し、満席の会場を沸かせました。
グループの曲ではなくソロ曲を選んだのは、「KAT-TUNの曲はKAT-TUNファンの前でしかるべき時に歌う」という思いがあったからだと思います。
現にこの時亀梨さんは「(今は充電期間中なので)KAT-TUNや亀梨のファンの人には、『なんで私たちより前に(他のファンに会うの)?』って思われちゃうかもしれないから、伝えてください。来年はみんなのところに飛んでいくからって」と観客の方々にメッセージを託し、自らのファンを思いやったのです。
これほどファン思いの人たちが、急ブレーキのような解散を決断するとはにわかに信じられません。これまでのKAT-TUNであれば、仮に解散の道を選ぶとしても、より多くのファンが納得できるような方法を考え抜いていたのではないか……。多くのファンが混乱している背景には、こうした疑問が大いにあるのではないでしょうか。
1年半以上グループでの活動がなかった
上田さんファンのBさんは、「少し冷静に事態を見つめていた」と言います。
「KAT-TUNは2023年2月15日に11枚目のアルバム『Fantasia』をリリースし、同月23日〜5月14日までアリーナツアーを開催して以来、主立ったグループ活動はありませんでした。解散発表の声明には『これからのグループ活動についてメンバー3人で一年半以上にわたり話し合いも重ねてきました』とありましたが、ツアーが終わったタイミングとちょうど重なります。何らかの変化を起こさねばという気持ちはあったんじゃないかと思います。
でも、2024年8月から中丸さんが活動を休止したこともあり、思うように物事を進められなくなったのではないでしょうか。もともと解散は検討されていて、この1年半はライブをしたり、ファンとの時間に充てながら終わりを迎えるつもりだったのでは……などと考えてしまいます」(Bさん)
ソロライブで声を詰まらせる場面も
解散を目前に控えた3月14日、上田さんは横浜ベイホールでソロイベント「Tatsuya Ueda Official GUILD “White Day Revel”」を開催しています。そこでは、自ら作詞を手がけた曲「星座」を披露。「僕たちはそう 儚く脆い星座だった」「僕らが作った旋律はほどけても 空を見上げる誰かが気づくかな? ここに星座があったんだ」と歌い上げました。それはKAT-TUNというグループを星座にたとえているようにも思えます。
「公演は楽しい雰囲気に包まれていたものの、話題がグループのことに及ぶと上田さんは声を詰まらせる場面もありました。きっと断腸の思いでこの決定を受け入れたのではないでしょうか」(Bさん)
「hyphenのおかげで自分の美学を貫いてこれた」
亀梨さんは、自身がパーソナリティーを務めるラジオ「KAT-TUN 亀梨和也のHANG OUT」(3月29日放送)の中で、解散への思いをこう語りました。
〈「ここまで走り続けてこられたのは、メンバーでありKAT-TUNというグループを支えてきてくださったスタッフのみなさんであり、そして一番ね、大きな存在として応援してくださったhyphenのみなさんのおかげです。(中略)その存在があるからこそ自分の美学というものを貫いてこれました。本当に心から感謝しています」〉
〈「いろんな想いを感じさせてしまったことというのは申し訳なく思っています。が、しっかりとね、一緒にいい一歩を踏み出せるように一人残らず、置いていかずに連れていきたいなと思ってますんで。いっぱい笑っていっぱい楽しい時間が過ごせたら嬉しいなと思います」〉
亀梨と赤西が“相互フォロー”
解散の切なさと引き換えに得られるものもきっとあり、今後はこれまでは叶わなかったオリジナルメンバーとのコラボなど、新たな可能性も見出せるかもしれません。先日、亀梨さんと赤西さんがお互いのインスタを同じタイミングでフォローし合ったことも大きな話題を呼びましたが、これもそうした楽しみの予兆のようにも思えます。
まもなく訪れる“そのとき”を前に、ファンもさまざまな形で思いを表現しています。
KAT-TUNのレーベル公式YouTubeにアップされた「ハルカナ約束」のライブ映像は200万回再生を突破しました。コメント欄はKAT-TUNへの感謝や解散を惜しむ声が溢れ、hyphenのみならずKAT-TUNを慕う後輩グループのファンたちの声も多く集まっています。
やんちゃで一筋縄でいかない、アイドル界に新しい風を吹かせたKAT-TUN。解散したとしても愛も痛みも知る素敵なグループとして、永遠に側にいてくれるのだと思います。
「最後までKAT-TUNとして誇りをもって活動していきたい」
彼らはファンクラブ向けのメッセージで、「最後までKAT-TUNとして誇りをもって活動していきたい」と表明しました。
KAT-TUNの誇り。その一つは、まぎれもなくhyphenです。
かつてライブで、ファンのノリの良さに驚いた亀梨さんは「さすがオレたちの女だと思った!」と破顔し、「KAT-TUNのファンは、キレイな人、おしゃれな人が多い。帰りのクルマの中から(公演帰りの)お客さんを見てると、ああ、ちゃんとしてくれてるんだって(嬉しくなる)」と語りました。上田さんは「今、キャーッ! て言ったヤツ、満更でもねぇ顔しやがって」といじり、中丸さんは「自信は大事ですからね」と頷きました(2018年4月22日コンサートツアー「UNION」にて)。
グループの歴史を振り返れば、嵐の海のほうが多かったかもしれません。
しかし、幾度となく困難に見舞われても、果敢にこれを乗り越えてきたKAT-TUN。海賊たちがひとまず大切な宝を隠すように、彼らもまたKAT-TUNとして築いた輝かしい時をしばし留め置き、前に進むことにしたのだと思います。
となれば、hyphenが“海賊たちの女王”としてできることはただひとつ。「自分たちのファンは最高なのだ」と彼らが胸を張れるよう、誇り高く笑顔で、変わらずKAT-TUNを愛し続けることではないでしょうか。
最後の瞬間も、その先も。彼らがめざす進路に、幸あらんことを祈ります。
(みきーる)