何度注意されてもリビングに本を置きっ放しにしていた子ども。その<意外な理由>とは…散らかしたくないなら「家族の習慣」に合わせてモノを配置すべし

2024年4月3日(水)6時30分 婦人公論.jp


(写真提供:Photo AC)

内閣府が2023年3月に全国約1万人に対して行った調査によると、30%程の人が、テレワークで働いているそう。コロナ禍が落ち着いてきたとはいえ、家にいる時間が以前よりも長くなり、家が散らかっていて、仕事に集中できない…という人もいるのではないでしょうか。「私も片づける前は途方に暮れていました」と語るのは、お片づけ習慣化コンサルタントの西崎彩智さん。西崎さんは、「家族みんなが気持ちよく過ごせる家にするためには、家族の協力が欠かせません」と言っていて——。

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モノの出しっ放しを防ぐコツ


家族みんなが気持ちよく過ごせる家にするためには、家族の協力が欠かせません。

でも、いかに家族の協力を得られるかを考える前に、自分自身が「片づけをやり遂げる」という姿勢を見せることが必要です。

まずは、ご自身が家族に、片づけに対する本気度をしっかり示すと良いですね。

1週間経ち、10日経ち……、お母さんが一生懸命片づけている姿を見せていたら、家族も「何か違うな」と気づいてくれることと思います。

必要なのは、家族との話し合い


そのタイミングで、家族にも、一度どうしたいかをプレゼンすると良いと思います。

自分がこの家でどのように暮らしていきたいか、家族全員に話してみてください。

そして、同時に、家族がどんなふうに暮らしていきたいのか、家族の希望もぜひ聞いてみてください。

「急に言われたって!」と家族は戸惑うかもしれません。

それなら、できるだけ具体的なイメージが湧くように、家族が一番長い時間を過ごす場所として、まず家族一人ひとりがリビングでどのように過ごしたいかを聞いてみましょう。


『部屋がゴチャゴチャで、毎日ヘトヘトなんですが、二度と散らからない片づけのコツ、教えてください!』(著:西崎彩智/すばる舎)

リビングはみんなが集まってくつろぐ場所です。だからこそ、みんなの「どう過ごしたいか」をちゃんと聞いてあげて、それに沿って片づけていきましょう。

何度注意しても、本を置きっ放しにした理由


また、家族がどう過ごしたいかを把握するには、家族が実際にどのように過ごしているのかを観察することも一つの方法だと思います。

例えば、以前、このような例がありました。

そのご家庭では、お子さんが小学校入学を機に、子ども部屋を作ることにしました。勉強机も、学用品を入れる棚も、本棚もすべてきれいに納まって、ご両親的には「良い部屋になった」と思っていたそうです。

でも、なぜか、いつもお子さんはリビングに本を置きっ放しにします。いくら片づけるように言っても、その置きっ放しは直りませんでした。せっかくリビングをきれいにしても、いつも数冊置きっ放しになっている本を見ると、スッキリしないのが悩みだとおっしゃるお母様。

そこで、私は、その方に聞いてみました。

「どうして、お子さんは本を置きっ放しにするんだと思いますか?」と。

きっと、何か理由があるはずだと思ったからです。

本棚の位置を子ども部屋からリビングへ


お母様は、数日間、お子さんの行動を観察しました。

お子さんは、学校から帰ってすぐにランドセルを自分の部屋に置いて、リビングでおやつを食べると、自分の部屋に戻って、宿題を済ませます。

気づいたのはその後の行動。お子さんは、読みかけの本と、次に読みたい本をリビングに持ってきて、ソファで読み始めました。

夕飯だと声をかけると、読みかけの本を置いてご飯を食べ、その後は寝る前まで、ずっとソファで読書をしていたようです。

数日間、観察をしましたが、お子さんの行動は大体同じ。

理由を聞いてみると、「本はどうしてもリビングで読みたい!」という答えが返ってきたそうです。

そこで、お母様は、本棚を子ども部屋からリビングに移しました。以後、本は毎日、散らかることなく、ちゃんと本棚にしまわれるようになったそうです。

みんなが使う共有スペースは、全員の希望がどこかしら叶えられるようなスペースになるといいですね。

CHECK
家族の習慣に合わせてモノを配置すると、戻しやすいので散らからない

※本稿は、『部屋がゴチャゴチャで、毎日ヘトヘトなんですが、二度と散らからない片づけのコツ、教えてください!』(すばる舎)の一部を再編集したものです。

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