「光る君へ」平安トップガン?道長VS伊周“弓競べ”「緊張感」「未来暗示」ネット沸く「大鏡」逸話

2024年4月20日(土)13時50分 スポーツニッポン

 女優の吉高由里子(35)が主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜後8・00)は今月14日、第15話が放送された。話題のシーンを振り返る。

 <※以下、ネタバレ有>

 「ふたりっ子」「セカンドバージン」「大恋愛〜僕を忘れる君と」などを生んだ“ラブストーリーの名手”大石静氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ63作目。千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を紡いだ女流作家・紫式部の波乱の生涯を描く。大石氏は2006年「功名が辻」以来2回目の大河脚本。吉高は08年「篤姫」以来2回目の大河出演、初主演となる。

 第15話は「おごれる者たち」。藤原道隆(井浦新)は強引に藤原定子(高畑充希)を中宮(皇后とほぼ同格)にし、皇太后・藤原詮子(吉田羊)を内裏の外へと追いやった。2年後、一条天皇(塩野瑛久)は麗しく成長。道隆の独裁には拍車がかかっていた。藤原伊周(これちか、三浦翔平)ら身内びいきの人事を行い、定子のために公費を投じ始めたため、藤原道長(柄本佑)は兄のやり方に納得がいかない。一方のまひろ(吉高由里子)は、さわ(野村麻純)と近江の石山寺へと出掛ける。思いもよらぬ人物との出会いが…という展開。

 伊周が「おじけづかれずともよろしいではございませぬか、叔父上」と挑発。道隆が見守る中、道長と伊周の「弓競べ」が行われた。

 道長はわざと外したのか、伊周の勝ち。引き揚げる道長に、伊周は「まだ矢は残っておりますぞ。そうだ、叔父上。この先は、願い事を言うてから矢を射るのは、いかがでしょう」と再び煽った。

 伊周は「我が家より、帝が出る」。的の真ん中は外し、右上に命中。道長も「我が家より、帝が出る」。真ん中に命中。

 伊周は「我、関白となる」。大きく的を外す。道長も「我、関白と…」と弓を引くと、道隆がたまらず「やめよ!」。父子揃って苦虫を噛み潰した。

 帰宅した道長は源明子(瀧内公美)に「8歳も年下の甥相手に、馬鹿なことをした」と漏らした。

 平安時代後期に成立したとされる歴史物語「大鏡」にも記されている2人の「弓争い」の逸話。のちに、道長と伊周は激しく政権抗争。その“前哨戦”が展開された。

 紫式部ゆかりの石山寺(滋賀県大津市)の公式SNSも反応。「弓競べの時、願い事を言ってから矢を射るのは『うけい』という古代の占いに似ています。『この願いが叶うなら、的を射ることができるだろう』と誓いを立て、神意を問うているのです。『関白となる』と言って的を外したのは、結構不吉なことと言えます」とした。

 SNS上には「弓競べの緊張感、怖いくらいでした。『大鏡』(道長が先に願い事を口にし、真ん中に命中)の順序と変えることで、緊張感増し増し」「叔父と甥、バチバチだなぁ」「道隆にとって道長は脅威に変わった」「弓競べのシーンに圧倒される。『おごれる者たち』の驕り、この先の未来への暗示、道長の隠し切れぬ才能と秘めたる熱さ、全部を浮かび上がらせる凄まじいシーンでした」「(米映画)トップガンみたいなBGM」「平安時代の弓競べでトップガンみたいな音楽が流れるの、流石に面白すぎる」「平安トップガンは草」などの声。反響を呼んだ。

 次回は第16話「華の影」(4月21日)が放送される。

スポーツニッポン

「光る君へ」をもっと詳しく

「光る君へ」のニュース

「光る君へ」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ