【沖縄国際映画祭】浅野忠信、堀内敬子らがガレッジセール・ゴリの監督ぶり絶賛「ゴリマジック」

　お笑いコンビ・ガレッジセールのゴリこと照屋年之監督、俳優の松田るか、堀内敬子、浅野忠信が21日、沖縄県那覇市で開催された『第16回 沖縄国際映画祭 島ぜんぶでお〜きな祭2024』内で行われた映画『かなさんどー』（2025年新春公開）制作発表に登場した。

　照屋監督にとって『洗骨』以来6年ぶりとなる長編最新作である同作は、監督の生まれ育った沖縄を舞台に豊かな風土と文化、そして照屋監督が持つ独自の死生観が織りなす「寛容のこころ」があふれる、夫婦と親子の愛おしさを描いたヒュ—マンドラマ。最愛の母（堀内）を亡くした娘の美花（松田）と、その父の悟（浅野）の再生を丁寧に描いている。タイトルの「かなさんどー」は沖縄の方言で「愛おしい」を意味する。

　2018年に制作した照屋監督『洗骨』は、モスクワ国際映画祭、上海国際映画祭各国の映画祭に出品され、日本映画監督新人賞を受賞、また第8回トロント日本映画祭にて「最優秀作品賞」を受賞している。そして『かなさんどー』もトロント日本映画祭に出品することが決定した。

　照屋監督（ゴリ）は「愛のかたちっていろいろあるじゃないですか。“人を想い続ける”っていう1つのパターンとして『許し』という愛のかたちを僕なりに表現してみました」と同作を制作した思いを語る。

　完成作品を観た浅野は「自分が演じているので内容も把握しているつもりなんですが、出来上がりを見てとっても感動しました」といい、堀内も「自分の映画なので客観的に見られるかなと思っていたんですが、両目から太い涙がバーッと流れてしました」と感動したと話す。主演の松田も「私も自分の作品を反省点で見ちゃうタイプなんですけど、まさか自分がやっているシーンで涙がたまるなんて思ってなかった」と口をそろえて感動したと明かした。

　短編映画を含めると14作品目になる照屋監督（ゴリ）だが、その魅力について堀内は「芸人でもあるから、すごく笑い（コメディー）の面でもすごく的確な指示があったんです。そこまで重くならずに、笑いながらも、途中で涙がどっと出てしまっていう、ゴリマジックなのかなと思いました」とべた褒め。

　堀内と同じく数々の映画に出演する浅野も、ゴリが手掛ける脚本がよかったから出演を快諾したといい「（ゴリは）出る側の人でもあるじゃないですか。だから我々の心情や細かいところもすごく気を遣ってくれるし、サポートしてくれる監督でしたね。本当に監督の持ってるあたたかさやまっすぐさが、ものすごい映画に注ぎ込まれている」と絶賛していた。