『スパイダーバース』は日本アニメの影響大!「僕たちは宮崎駿のファン」

2019年5月14日(火)12時0分 シネマカフェ

『スパイダーマン:スパイダーバース』 (c) 2018 Sony Pictures Animation Inc. All Rights Reserved. | MARVEL and all related character names: (c) & TM 2019 MARVEL.

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スパイダーマン映画史上最高傑作との呼び声高く、第91回アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した『スパイダーマン:スパイダーバース』のブルーレイ&DVDが、8月7日(水)にリリース。これに先駆け、監督のボブ・ペルシケッティ、ピーター・ラムジー、ロドニー・ロスマンと、製作を務めたクリストファー・ミラーにインタビューを敢行、日本のアニメから大きな影響を受けたことを明かしている。



CGアニメーションと手描きの手法の融合により、革新的なビジュアルで誰も観たことのないスパイダーマンの世界を誕生させた本作は、劇場公開時から日本をはじめ世界中で大絶賛の声が続出。世界で最も有名なキャラクター“スパイダーマン”の世界で、主人公マイルス・モラレスの成長や仲間との絆の全く新しい物語が描かれる。

大友克洋監督『AKIRA』の要素は絶対ある

本作にはアメリカ発のアニメ、クレイアニメ、日本発のアニメなど様々な要素が取り入れられているが、監督のボブは「日本のたくさんの作品からインスピレーションを受けた」と断言する。「僕たちはみんな宮崎駿のファンだと思う。僕らの作品は彼にインスパイアされているんだ。彼の作品からは、全体的な映画のトーンとビジュアルが大きく反映されたね。彼は“詩人”なんだ。だから、たくさんの要素が詰まっている彼のストーリーテリングには、僕がこれまで手がけてきた作品は、影響を受けてきたと言えるね。だから、彼のDNAは本作にも継承されていると思うよ」と、宮崎駿が本作とボブ自身に与えた影響の大きさを語る。


共同監督のピーターは「多大な影響を受けた作品は、大友克洋監督の『AKIRA』だね。『AKIRA』の要素は絶対あるし、彼のスタイルは演出におけるまさにナチュラリズムだね」と語っており、日本アニメの要素が盛り込まれているのが伺える。

『パプリカ』今敏監督らも参考に

さらに監督たちは、アニメ映画『東京ゴッドファーザーズ』や『パプリカ』を手がけた今敏をはじめ、従来のアニメ製作の手法の枠を突き破り、斬新な映像を作り上げてきた日本のクリエイターたちから影響を受けているという。


ボブは「様々な手法で斬新な映像を作ることは日本ではずっと前からやってきたことだけど、僕たちは今、まさに追いつこうとしているんだ。僕たちが目指している楽しみなことの一つが、スパイダーマンの新しくて面白いストーリーを新しくて斬新な映像スタイルで見せていくことなんだ。そして、僕らが参考にしている芸術的なアプローチのほとんどが日本から来ているんだ」と、日本アニメの製作手法に多大な影響を受けたことを明かしている。

ペニー・パーカーのアイデアは「セーラームーン」から

続いて、登場キャラクターについて、日本のメディアやファンから注目を集めているペニー・パーカーの話題に。ペニーは日本の学生服を着た女の子でロボットを操縦して戦う姿が特徴的だが、「ペニーのアイデアは、『セーラームーン』をはじめ、本当に色々な漫画やアニメから影響を受けたよ」とピーターは語る。

ロドニーも「ペニーの元のアイデアとなった色々なキャラクターから僕たちのスタイルで僕たちのバージョンのペニー・パーカーを作り上げようとしたんだ」と、ペニーの誕生秘話を明かしている。

スタン・リーのカメオ登場シーンは多すぎて監督もわからず!?

また、監督たちは、本作の見どころの1つでもある『スパイダーマン』の生みの親スタン・リーの登場シーンについても触れた。主人公マイルスがスパイダーマンのマスクとスーツを買う店(Stan’s Merch Shop)のオーナーとしてスタンが登場するシーンはすぐにわかるが、それだけでなく、数え切れないほどスタンが本編に登場していると監督たちは口を揃える。

「スタンはあらゆるニューヨークのシーンに登場していて、突如現れたり、ほんの数秒だけだったり、映画全体を通してたくさんの場面に登場している。特に、電車のシーンに多く登場しているし、他にも、マイルスとピーター・パーカーが歩道を歩きながら、ピーターが“ありがとうニューヨーク”って言うときに横を通り過ぎるのもスタンなのさ!」と解説してくれた。実際に、スタンは目で確認できる数よりもかなり多く登場しているようで、監督たちもスタンを本編に何回登場させたのか正確には分からないという。


最後に、続編やスピンオフの製作もささやかれている本作の今後の展開やアイデアについても、「この映画は、“Into the Spider-Verse”って内側にってサブタイトル(原題)が付いているけど、実際は外側の話だったよね(笑)。もし、もっとスパイダーマンの内面的な部分を描いていたら、クールだったかもしれない。まあ、今後どういう展開になるか期待していてよ。(スタン・リーがスパイダーマンになった)スパイダー・スタンが登場するかもしれないしね(笑)」とファンの期待を煽るコメントも残している。


『スパイダーマン:スパイダーバース』ブルーレイ&DVDは8月7日(水)発売、レンタル開始。6月26日(水)よりデジタル先行配信。

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