為末大氏 陸上女子選手のセパレートユニホームの合理性に持論「おへそを出すことに意味はないが...」
2025年5月16日(金)10時48分 スポーツニッポン
陸上400メートル障害の元日本記録保持者で、五輪3大会出場の為末大氏(47)が16日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。陸上女子選手のユニホームについて私見を述べた。
為末氏は「いわゆるセパレートと言われる女子選手が着るお腹が出ているユニフォームに合理性はあるのか、あるのであればなぜ男子選手は着ないのか」という疑問に回答した公式YouTube「為末大学」の動画を紹介。
主に短、中距離種目や跳躍種目で主流となっている上下分かれた胸下までの短いトップスのセパレート型ユニホームについて、為末氏は「ユニホームがピタッとしてるかバタついてるかというのは競技力に関してはあまり影響がないということが陸上界のコンセンサス。意味があるってことを競技力の向上一点に絞るのであればピタッとしてたりとか、おへそを出すことには意味がないというか、可もなく不可もなくというところ」と回答した。
その上で「もしそうであるなら、実は男子はユニホームを着ない方が速い。服を着ると少なくともちょっとは空気抵抗があるので」としつつ、「一方で肌にスポンサーを書くわけにもいかない。仮に全員が裸で走るとなって、スポンサーがつかないとなると大会を運営する時の予算が出なくなり、放映もなくなりますよね。結果として競技人口が減り、陸上競技が衰退していくということが起こる」と強調。「つまり意味があるかどうかっていうのは局所的な1つのレースで見るのか、それとも陸上全体のエコシステムで見るのか、はたまた個人の選手の自分自身の主張なのか」と語った。
さらに女子100メートルと200メートルの世界記録保持者であるフローレンス・ジョイナー(米国、故人)の特徴的なマニキュアを引き合いに出し「爪を伸ばして何の意味があるのか分からないけど、彼女の個性を爆発させることで彼女は1人のアスリートとして自分を生きていた」とし、「テクノロジーというのは競技力向上一点に絞られてるように見えて、けっこうそうでもない。自分の自己主張とか、カッコイイからとかただ可愛いからってことで採用してることが多くあって、このことには意味がないと突っ込むのは可能なんですけど、私はそうなると世界中みんな甲子園の坊主(丸刈り)にしちゃうみたいな話になっちゃうので、個性がなくなってつまらないんじゃないかな」と持論を述べた。