早見沙織『鬼滅の刃』胡蝶しのぶ役作りは句読点も意識「試行錯誤しながら」

2024年5月20日(月)7時30分 オリコン

早見沙織 撮影:上野留加(C)ORICON NewS inc.

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 アニメ『鬼滅の刃』の新作『テレビアニメ「鬼滅の刃」柱稽古編』の第2話が5月19日に放送された。第2話は鬼殺隊の蟲柱・胡蝶しのぶが継子の栗花落カナヲに、秘めた心を打ち明けようとする衝撃的なシーンで幕を閉じた。そこで今回はしのぶ役の早見沙織に、演じる上で意識したことやカナヲへの思いの変化、アフレコの様子など第2話の舞台裏を聞いた。(撮影:上野留加/取材・文:遠藤政樹/編集:櫻井偉明)

■柱合会議の収録は「先輩たちがそろっていて緊張」

 第1話で描かれた柱合会議のシーンは、キャスト陣も実際に集まって収録が行われたが、早見は「すごく緊張しました(笑)」とし、コロナ禍も経て「あれだけの人数で一斉に収録するのが久しぶりでした。以前はこれだけの人数で録っていたので、懐かしむと同時に、先輩たちがそろっていることで、かなり緊張しました」と収録を振り返る。

 そんな早見だが収録がスタートすると、「先輩たちの頼もしさや現場にいるだけで、柱合会議の空気が自然に作られていく感覚がありました」と感謝し、「内容はシリアスですけど、現場は和やかですてきな空間でした」と充実感を口にした。

 アフレコの合間には「いろいろみなさんとお話をしました」と言い、「今回(甘露寺)蜜璃ちゃんがエッジの効いた動きをしていて(笑) アフレコのテストが終わったとき、関(智一)さんが『花澤(香菜)さんだけ別の作品にいるみたいだね』とおっしゃっていたのは印象的でした。本当にそうだなって思いました(笑)」と印象に残ったエピソードを明かした。

■第2話はしのぶの秘めた心が見えるように意識 人物像も分析「負けん気が強くて…」

 普段から穏やかなしのぶだが、第二話終盤、「感情の制御ができないのは未熟者。未熟者です」と精一杯の笑顔をつくろうとする様子が見られ、普段から感情を抑えようしていたことが感じられた。早見も演じる上で、「根っこの根っこから常に心が凪いでいて、穏やかで、優しくて、慈愛に満ちている人だとは思わずに、ずっとやっています」と説明。

 「『竈門炭治郎 立志編』で描かれた胡蝶三姉妹の過去エピソードからもわかるように、しのぶさんは怒りやすいし、ちょっといつもプリプリしているところがあるんです(笑)。負けん気が強くて、何か言われたら言い返す強さを持っている人。それだけ外部の刺激に敏感に反応する人で、心が揺れるところがある人だと思う」としのぶの人物像を分析する。

 キャラクターをそう考えてきた早見は、「(今回の)第2話では、感情の制御を多分、本人(しのぶ)自身も意識してやってきたことを念頭に置いた上で、姉さんに心の内で助けを求めるような、あの部分だけは過去のしのぶさんがちょっとのぞくような意識でマイクの前でやっていました」と役作りの意図を説明した。

■カナヲの成長を実感…しのぶの心境にも変化「信頼感をシーンの空気から感じました」

 『柱稽古編』のここまでの話では、継子のカナヲ(声・上田麗奈)とのやりとりも多く、「自分の気持ちをすなおに言えるようになりましたね。…いい兆しです」などのセリフから、カナヲの成長が見て取れる。

 カナヲと対峙するシーンでは壁が一つなくなるような感覚があったそうで「カナヲ自身も成長して、自我や自分が師範ともっと稽古したいことを口にできるくらい変化してきています。その姿を見て、より今のカナヲにだったら自分のこともさらけ出せると思ったのかもしれないですね」と推察する。

 早見は上田との収録を、「実は同じ日に柱合会議のシーンも録っていて、その後に入れ替えて録ったので、気持ちがまた違って…」と切り出し、「カナヲと2人でしゃべっている場面は、カナヲへの優しい気持ちとか、核心の部分を『この人になら話せる』という信頼感を、シーンの空気から感じました」としのぶとしての心境の違いに言及した。

 「柱合会議のあのピリッとした空気とはまた違う、大事なことを大切な人に話す空気みたいなものが流れていたなって感じます」。

 手応えを感じた理由は「これまで築き上げてきた胡蝶三姉妹の軌跡があるからだと思いますが、麗奈ちゃん(演じるカナヲの)しのぶさんに対しての真っ直ぐな想いを言葉でも乗せて掛け合いしてくださったので、私も引き出されるような形でやることができました」と打ち明けた。

■しのぶ人物像の核心に…第2話は「どんな風に言うかで表現の見え方が変わってくる」

 第2話のラストは、しのぶがカナエを殺した鬼についてカナヲに話すシーンとなった。早見は「最後のシーンは何パターンも録りました。どこで句読点を打つか。どれぐらいの強さで言うか。テンションも含め、いろいろ試行錯誤しました」と説明。

 「『鬼滅の刃』はその都度、丁寧にディレクションが入ってスタッフさんのイメージを伝えていただけるのですが、今回、しのぶさんとしては核心に迫っていくようなシーンがあるということで、どんな風に言うかで表現の見え方が変わってくるシーンだと思ったのが大きいです」とシーンに込めた想いを語った。

 『柱稽古編』は、フジテレビでは毎週日曜午後11時15分から、TOKYO MXやBS11、群馬テレビ、とちぎテレビでは毎週土曜深夜0時から放送中。

オリコン

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