ガルシア=マルケス『百年の孤独』待望の文庫版、詳細発表 『虎に翼』担当者が装画、筒井康隆氏が寄稿

2024年6月6日(木)16時46分 オリコン

ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』文庫版

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 話題を集めているガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』新潮文庫版(6月26日発売)の装丁・造本の詳細が6日、明らかになった。

 装画はイラストレーターの三宅瑠人氏が担当。三宅氏はAppleやGucci、Birkenstock、Bottega VenetaやTOYOTAなどに作品を提供し、世界的な注目を集める。NHK連続テレビ小説『虎に翼』のロゴ&メインビジュアルも制作したことでも話題。今回「ブエンディア一族の年代記」をテーマとした作品を提供した。

 巻末には、小説家・筒井康隆氏が解説を寄稿する。筒井氏はSF同人誌『NULL』を創刊し、江戸川乱歩に認められて小説家として出発。中央公論社が発行していた伝説の文芸誌『海』の編集長・塙嘉彦氏と出会い、「もっと前衛的なものを書いてくれ」と求められた。同誌の海外文学特集に触発されながら、『虚人たち』『虚航船団』『残像に口紅を』『モナドの領域』といった傑作を次々と発表し、60年以上の作家人生でフィクションの限界を突破し続けてきた。

 筒井氏にとってガルシア=マルケスは特別な存在。本書解説では「『ラテン・アメリカの土俗性が喜ばれるのは日本の後進性を示している』などと嘯(うそぶ)いていた」文壇の老大家へ、「まず鳩尾(みぞおち)に十七回突きを入れ、六十九回両ビンタを食わしてやりたいね」と向けるなど、舌鋒鋭く記す。このほか、翻訳者の故・鼓直氏による訳者あとがきも収録する。

 さらに、新潮文庫の大きな特徴であるスピン(紐しおり)も特別仕様に。通常こげ茶色のスピンが、『百年の孤独』文庫版では、初回出荷分限定できらびやかな金色となる。

オリコン

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