NHKメディア総局長 STARTO社タレント起用解禁で番組復帰や紅白出演も「基本的には現場が判断」

2024年10月16日(水)15時35分 スポーツニッポン

 NHKの山名啓雄メディア総局長は16日、東京・渋谷の同局で定例会見を行い、旧ジャニーズ事務所のマネジメント業務などを引き継いだ「STARTO ENTERTAINMENT」の所属タレントの番組への新規起用の再開が決まったことについてコメントした。

 この日をもって解禁となる。性加害問題を受け、昨年9月に新規起用を停止してから1年以上が経過。ようやく事態が進展した。

 山名総局長は「基本的には現場が起用したいと、番組の企画にふさわしい方という形で、仮にSTARTO社に所属されているタレントの皆さんにぜひ出演していただきたいという時に出演依頼するということ」と改めてコメント。3月の時点で同社のタレントの出演者はすべていなくなっているが、かつて出演していた番組への“復帰”については「全くあり得ない話ではないが、基本的には現場が判断すること」とした。

 起用の再開が決まったことで、大みそかの紅白歌合戦への出場も大いに期待されるところ。昨年は44年ぶりにゼロ。「今年は見たい」と期待する声も多い。

 同局は例年、紅白は(1)その年の活躍(2)世論の支持(3)番組の企画・演出に合うか——の3点を軸に出場歌手を選定している。STARTO社のタレントについても同様に、この3点を軸に検討していく形となり、「制作現場の中で仮にSTARTO社の方が出演していただく検討の場に上がった時に検討するということ」と、あくまで現場で判断していくこととした。

 今回の問題を今後、番組で放送する予定はあるのかとの質問については「新たなことがあれば、引き続き、番組や報道で伝える」と話すにとどめた。

 稲葉延雄会長はこの日の定例会見で「被害者への補償と再発防止への取り組み、(SMILE社、STARTO社の)両社の経営の分離も着実に進んでいると確認できた」としたうえで「10月16日をもって、制作現場の判断でSTARTO ENTERTAINMENTに所属するタレントの出演依頼を可能とするものといたします」と新規起用解禁を正式に発表した。

 スポニチ本紙の取材では、今年夏ごろから番組制作担当者とSTARTO社との間で、番組出演に向けた議論が水面下でなされてきた。

 創業者の故ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、昨年9月に同局の稲葉会長が新規契約をしないと明言。再開の条件を「被害者への補償と再発防止に向けた取り組みが着実に実施されていること」としてきた。

 被害者への補償業務に専念するSMILE—UP.は先月、被害を申告してヒアリングを行った524人に補償内容を通知し、約96%と合意したことを発表。SMILE社の藤島ジュリー景子代表取締役も関連会社4社の会長職を退任、STARTO社との経営分離も進んだ。稲葉会長も先月の定例会見で「総括的に判断していい時期を迎えつつある」と起用再開に前向きな考えを示していた。

 紅白への出演についても、稲葉会長は「今回は紅白歌合戦の制作に向けて判断したものではないが、今日をもって制作現場の判断で、STARTO社所属のタレントの起用が可能になる」と強調したうえで「制作現場のほうで、番組の内容、演出にふさわしいかどうかを判断していく」とオファーにも前向きであるとした。

スポーツニッポン

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