門脇麦×水原希子が切り拓くシスターフッドムービーの新境地『あのこは貴族』予告編
2020年11月30日(月)12時30分 シネマカフェ
「結婚=幸せ」と信じて疑わない箱入り娘の華子は、両親に言われるがままお見合いをするなど、お相手探しに奔走。終始うつむきがちで、感情が見えない表情の華子は、目の前に現れた良家の生まれで弁護士の青木幸一郎(高良健吾)にひと目惚れ。やっと見つけた私の幸せとばかりに顔をほころばせるのだが…。
一方、地方出身者の美紀は名門大学に進学するも家庭の事情で学費を自分で稼ぐこととなりアルバイトに明け暮れ、次第に心と体はすり減っていき、中退を余儀なくされる。しかし、小言のうるさい父親や停滞する地元から抜け出したい気持ちから、その後も東京で働き続けていた。
出会うはずのなかった華子と美紀の人生が、幸一郎をきっかけに突然交錯。同じ東京に暮らしながら、互いに自分の生きる世界とは全く違う世界があることを知り、同時に自身の階層の狭さも、その中にあった自由にも気づかされる。そこで友人になるわけではない、忘れられない出会いを糧にして人生の新しい扉を開いていく2人の姿は、先日開催された第33回東京国際映画祭で「これまでになかったジャンル」と喝さいを浴びた。
予告の前半では年齢や性別、出身地など社会の中で選別され続ける生きづらさを華子と美紀の視点を通して映し出しながら、終盤には友人の逸子(石橋静河)とはしゃぐ華子の姿や友人の平田(山下リオ)と笑顔で談笑する美紀の姿を確認することができ、明るく変化する彼女たちの表情から、未来に微かな希望があることを気づかせてくれる映像となっている。
また、併せて解禁となったのは、『ミッドサマー』や『万引き家族』などを手掛ける大島さんデザインによる本ビジュアル。黒のタートルネックにネックレスというお嬢様の装いの華子に対し、上下紺のパンツスーツを着こなす美紀の対照的な2人が並ぶ。互いに近くにいるのに別世界に生きる華子と美紀の人生が交錯した瞬間を切り取り、この出会いをきっかけに変化を見せていく2人の後が気になるビジュアルとなっている。
『あのこは貴族』は2021年2月26日(金)より全国にて公開。