ガザ停戦「第1段階」期限、イスラエル側が「6週間延長」要求へ…ハマス側は反対姿勢か
2025年3月1日(土)1時7分 読売新聞
【カイロ=西田道成】エジプトの情報当局は27日、首都カイロで、パレスチナ自治区ガザでの停戦合意の「次の段階」を巡り、イスラエルと仲介国の米国、カタールの代表団を交えて集中的な協議を開始したと発表した。ロイター通信は28日、3月1日に期限が迫る停戦第1段階に関して、イスラエルの代表団が42日間(6週間)の延長を求める考えだと伝えた。
ロイターによると、イスラム主義組織ハマス側は延長に反対しており、恒久停戦を目指す第2段階への移行を望んでいるという。
ハマスが2月27日に人質4人の遺体を引き渡し、停戦第1段階で予定された人質の解放などは完了した。停戦合意に基づけば、残る人質の解放は第2段階で進めることになるが、イスラエルのギデオン・サール外相は27日、「より多くの人質解放と引き換えに(第1段階の)枠組みを延長する用意がある」と述べた。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ政権は、恒久停戦の条件としてハマス幹部の追放やガザの非武装化を求めており、第2段階の協議は難航が予想される。政権は残された人質の早期帰還の実現に向けて、第1段階の延長を求めている。
一方、イスラエルの主要紙ハアレツは27日、イスラエル政府関係者がガザとエジプト境界にある「フィラデルフィ回廊」から軍を撤退させない考えを示したと報じた。イスラエル側は同回廊がハマスへの武器などの密輸ルートだとみており、政府関係者は「ハマスの再武装を許さない」と強調したという。