台湾軍、米から購入の高機動ロケット砲システム「ハイマース」の実弾射撃訓練…中国をけん制
2025年5月13日(火)16時3分 読売新聞
台湾軍が実施した「HIMARS(ハイマース)」の実弾射撃訓練(12日、台湾南部・屏東県の九鵬基地で)=園田将嗣撮影
【台北=園田将嗣】台湾軍は12日、台湾南部・屏東県の九鵬基地で、米国から購入した高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」の実弾射撃訓練を初めて実施した。「台湾封鎖」を想定した軍事演習を行うなど、台湾に圧力を強める中国をけん制する狙いがある。
台湾軍によると、ハイマースは昨年、11基が米国から引き渡された。訓練の様子は内外メディアに公開され、約30発を海に向けて発射した。訓練中に信号トラブルが生じたものの、米国の技術者の協力で解決した。
訓練を行った陸軍第58砲兵指揮部の何至中副指揮官は、「台湾の人たちに『国家』の安全、美しいふるさとを守る決心を示すことができたと信じている」と話した。