バイデン大統領暗殺未遂事件、米メディアはなぜ音なしの構えなのか
2023年8月12日(土)6時0分 JBpress
トランプ起訴の検事、判事も標的リストに
アメリカ合衆国は恐ろしい国である。
暗殺したいとSNSに投稿しただけで米連邦捜査局(FBI)が動き、
何しろ、この間まで大統領だった人物が反乱扇動罪で裁判にかけられ、無罪を主張して次期大統領選に立候補し、
刑事被告でも大統領選に出られるし、共和党支持者の7割が同党の
政治理念や社会通念をめぐって保守派とリベラル派が真っ向から対
メディア報道も二極化し、対立をあおり、
そうした「ノーマルではない国家」であれば、
事実、西海岸の雄、ロサンゼルス・タイムズも同事件を10ペー
容疑者は大卒、モルモン教徒か
事件の概要はこうだ。
FBIは8月9日、ジョー・
FBIの捜査官数人が同日午前6時すぎ、
男の名前はクレイグ・デリュー・ロバートソン(75)。
州認定の構造物試験士として45年間働いた後、
離婚歴が1回、再婚し、息子2人、娘1人がいる。
(Utah Craig Robertson Wiki, Obituary, Age, Wife, Kids, Net Worth & More)
ロバートソン容疑者は、SNSにこう投稿していた。
「バイデンがユタに来るらしい。
3月19日にはこう投稿していた。
「最低限、目指すのは(トランプ氏を起訴したニューヨーク・
「ブラッグは(億万長者の)ジョージ・ソロス*1とも繋がっている。ブラッグは駐車場で殺す」
「そのほか標的は、司法長官のメリル・ガーランド、
*1=ソロス氏がトランプ氏追及に動いているという情報は、
SNSプロバイダーは直ちにFBIの「米脅迫オペレーション・
そして8月9日の投稿文を見て、FBIは逮捕に踏み切ったわけだ
(FBI fatally shoots man in Utah who allegedly threatened Biden, Alvin Bragg and others)
ロサンゼルス市警の関係者の一人はこう述べている。
「容疑者は確信犯であり、死ぬ覚悟だったようだ。これを『
「警察官に撃たれたが、
5月にはホワイトハウスに車衝突事件
FBIは通常、
2020年10月、ノースカロライナ州に住む19歳の白人男が銃器
SNS上に暗
2023年5月には、ミズーリ州に住むインド系の男がレンタカーのトラックでホワイトハウスに乱入したケースがある。
(A 19-year-old with a van full of guns and explosives plotted to assassinate Biden, federal officials say)
一方、トランプ氏の暗殺を狙ったケースは、
その後、
(Security_incidents_involving_
暗殺された大統領は4人、未遂は11人
これまでに在任中暗殺された米大統領は以下の4人だ。
エイブラハム・リンカーン第16代大統領(1865年)
ジェームズ・ガーフィールド第20代大統領(1881年)
ウィリアム・マッキンレー第25代大統領(1901年)
ジョン・F・ケネディ第35代大統領(1963年)
暗殺が失敗に終わったり、未遂だったのは、以下の11人だ。
アンドリュー・ジャクソン、エイブラハム・リンカーン、
(List_of_United_States_
米歴史学者のジェームズ・クラークによれば、
(James-Clark-American-Assassin-
FOX視聴者と トランプ票が1つ減っただけ
今回の暗殺未遂のケースも、
まさに相次ぐ起訴をトランプ氏が「
大統領暗殺未遂事件にそれほど驚かない(?)
隣人の元会社重役(民主党支持者)は、
「FOXニュースはまた1人視聴者を失い、
「これから大統領選に向けた道行きでこの種の男が何人出てくるか。不思議なことは、
目下のところ、
安倍晋三元首相の暗殺事件の時には、米メディアは「
むろん、暗殺と未遂の違いはあるが、この冷静さ(?)
おっかない国だ。
筆者:高濱 賛